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OTOMO KATSUHIRO on Magazines

JUMPX<ジャンプ改> (2011〜)

モノマガジンで連載された「おしゃれハンドル」が終了して5年近くが経過した2011年の初秋、大友克洋+寺田克也のコンビによるイラスト・コラムの連載が再開されました。掲載誌は週刊ヤングジャンプ増刊として2011年初夏に創刊された「JUMPX<ジャンプ改>」。これまでジャンプ系列の雑誌に連載していた作家の枠に囚われず、各方面から集まったマンガ家による「純粋マンガ誌」という触れ込みで、小学館の「IKKI」に非常に近い雰囲気を持つ誌面作り。キャッチコピーは「大切なことは、いつもマンガが教えてくれる」(そーは思わんが)。その第3号から、大友克洋と寺田克也、そして毎回のゲストによる各2ページのイラストコラム集「親父衆」を掲載。かなり若者向けの作品が多い中、異彩を放ちます。この連載のテーマは「オヤジ」。「自転車」よりも幅広く展開できるのではないでしょうか。さあ、いつまで続くか!

 

  • 集英社
  • Vol. 3 (週刊ヤングジャンプ 10月1日増刊)
  • 2011年8月25日発売
  • B5 版
  • 510p
  • 定価 500円
  • 「親父衆 第1会」収録

「親父衆」の初会で、大友克洋のみ3ページ、しかも2ページは4色という豪華版。1ページ目はシリーズ全体の扉絵と言えるでしょう。そして残りの2ページは…自転車。まだ自転車引きずりますね。ただ、その中には麿赤兒の「ハイパーアングルポーズ集SP 怪人」の宣伝も。タモリ倶楽部で紹介されているのを見ましたが、大友さんのイラストまで入っていたとは…買わないと。寺田克也のテーマは「寝るオヤジ」。マンガ家のEさんって…E口H史(こう書くとなんかエロい)?デッサン力は時に凶器であることを示します。そして初回のゲストは中川いさみ氏。2人とはまるで雰囲気の違うイラストストーリーで和みます。

Jump X vol.3

Jump X vol.4
  • 集英社
  • Vol. 4 (週刊ヤングジャンプ 11月1日増刊)
  • 2011年9月26日発売
  • B5 版
  • 510p
  • 定価 550円
  • 「親父衆 第2会」収録

第2会の大友克洋のテーマは「酒」というか「オヤジ飲み」。井の頭公園横の「いせや」あり、高円寺の店ありと、実体験を踏まえたイラストはさながら絵日記のよう。続いてゲストの吉田戦車氏は吉祥寺の日常から。東急百貨店?妙に古い造りのままなんですよね、あそこ。しかし30秒で出てくるラーメンがあるこのご時世、3分は長いのかしらん。トリの寺田克也氏は、自身の超体験を切り取る。超ヘ理屈…オヤジですねぇ。


  • 集英社
  • Vol. 5 (週刊ヤングジャンプ 12月10日増刊)
  • 2011年11月10日発売
  • B5 版
  • 574p
  • 定価 550円
  • 「親父衆 第3会」収録

第3会では、大友克洋はオヤジの宿命「ハゲ」を取り上げます。ハゲは遺伝子の所行、本人にその責任はないといいつつ、各種ハゲを比較して検証。手製のカツラは西成区の強者か。ゲストその1はビッグE。ついにオヤジ萌えに開眼したビッグE。彼等の特徴を捉えたスナップを描きながら、彼等に深く感情移入してゆくビッグE。もっとこういう絵をどんどん描けばEのに。そしてなんと寺田克也氏はこの連載で必須ではなかった!ことを示すゲストその2の中川いさみ氏。今度は京急蒲田でオヤジ観察。色気より食い気より眠気。

Jump X vol.5

Jump X vol.6
  • 集英社
  • Vol. 6 (週刊ヤングジャンプ 1月10日増刊)
  • 2011年12月10日発売
  • B5 版
  • 574p
  • 定価 560円
  • 「親父衆 第4会」収録

大友克洋、第4会のテーマは「運動」。なかなか続かない「運動」。突然始めるのは恥ずかしい「運動」。その傾向と対策、実践する先達を紹介。そしてゲストは中川いさみ&吉田戦車。二人ともイラストコラムじゃなくてマンガですね。さすがマンガ家。寺田克也はどこへ…。


  • 集英社
  • Vol. 7 (週刊ヤングジャンプ 2月10日増刊)
  • 2012年1月10日発売
  • B5 版
  • 606p
  • 定価 560円
  • 「親父衆 第5会」収録

おお、久しぶりじゃないですか寺田さん。そうか、長期ロケに行っていたんですね(旅行?)。そしてそこで見つけた地球の傾きを人知れず補正するオヤジを紹介。なんて凄い人に出会うんだ…。意外なゲスト、谷口ジローが描くはフィレンツェとパリのオヤジ。ラテンであってもオヤジはオヤジ。そしてトリでは出ました、お得意昭和歌謡をテーマに好き放題描きまくる大友克洋。「上を向いて歩こう」でも描いた高度成長期。趣味全開です。

Jump X vol.7

Jump X vol.8
  • 集英社
  • Vol. 8 (週刊ヤングジャンプ 3月10日増刊)
  • 2012年2月10日発売
  • B5 版
  • 622p
  • 定価 560円
  • 「親父衆 第6会」収録

オヤ時空の混乱はすなわち記憶の混乱。最先端科学でも解き明かされない脳内記憶領域の不思議。年取るってやーね、と単純に割り切れない記憶の混沌への鋭い考察。「親父衆」の原稿締め切りって本が出る1ヶ月前なのねとか、「四谷でアフレコ」ってなに!?とか。非常に示唆に富んだ内容です。ゲストはまたまた登場吉田戦車とビッグE。吉田戦車はエッセイコミックの連載狙ってるんでしょうか。なんだか本ネタっぽい。そしてもはやオヤジ萌えが止まらぬと見えるビッグEは、結局どの駅弁を買ったのか。イメージ通りのものを食することはできたのか。それが一番気になる木。


  • 集英社
  • 2012年5月号(新創刊・第1巻第1号・通巻10号)
  • 2012年4月10日発売
  • B5 版
  • 718p(別冊付録付き)
  • 定価 500円
  • 「親父衆 第8会」収録

大友克洋GENGA展の準備で忙しかった為か、前号お休みした大友さん。これは長期休載になるか…と思ったら、すぐに戻ってきてくれました。で、し・しまったぁ〜、ファンレター欲しかったのか〜。付け届けも求めていたとは!…いや冗談だと思いますけど(冗談じゃない?)。で、今回のテーマはカメラ親父。確かにここ10年くらいで急激に増加しましたカメラ親父。デジイチが登場して格段に扱いやすくなった高級カメラは定年を迎えた親父衆には格好の玩具。うちの父親も週末になると撮影会とか行ってるしライカのミニチュア集めて飾ってるし描いてあることそのままジャンって閑話休題。寺田画伯は昭和の時代に生息していた不思議親父と不思議婆を紹介。確かに居た。でも多分今もそこそこ居ると思う。そしてゲストは初登場の和田ラジオ氏。さすがにもうFAXで原稿を送っては居ない和田ラジオ氏(多分…)。とあるバーでの親父の日常。あ、あとGENGA展の広告記事も掲載。第一会から持ってきた大友克洋イラストが映えます。

Jump X 2012/5

Jump X 2012/6
  • 集英社
  • 2012年6月号
  • 2012年5月10日発売
  • B5 版
  • 634p
  • 定価 500円
  • 「親父衆 第9会」収録

新たな学説の提唱。分類学の基本は形態と生態。デカイ頭、丸めた背中、そして小さく前ならえ。形態的な特徴の一致に留まらず、アナログな生態も完全一致。そう、親父とは怪獣だったのだ。さらに言葉の定義にも踏み込む。親父というのは必ずしも年配の男性のことではないというコペルニクス的転回。おばさんであっても高校生であっても親父的であればそれは親父なのだ。もうとにかく色々ごちゃごちゃウルッセーよ!という心の叫びが形となって現れたのが放射能熱線だったのだ!「大友克洋GENGA展」で秋葉に足繁く通うようになったことで見かけたガシャポン会館の景色を巧みに取り入れた話の展開も、全ては着ぐるみを描きたいがための狂言なのか。「ザ・自由」。さて、今回親父衆として描く残りの2人は、もはやお馴染み中川いさみ氏と、初登場松本大洋氏。詩的な大洋氏と各論で迫るいさみ氏。メンツはどんどん豪華になっていきます。そんな豪華な連載で、回数を間違えないで下さい編集さん!「第8会」じゃなくて「第9会」ですよー。あと、前回と同じ大友克洋イラスト入りのGENGA展広告も掲載。なお、次号予告が「寺田克也&親父衆」となっているため、次号は大友さんはお休みの可能性があります(GBさん、情報ありがとうございます)。


連載継続中(2012.5.11現在)

 

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