「小室直樹文献目録」 新掲示板

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[小室直樹記念シンポジウム −社会科学の復興をめざして− 2011年3月6日(日)]
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[892] 謹賀新年 投稿者:小野寺 投稿日:2012/01/02(Mon) 20:28  

 村上さん、みなさん、今年も小室文献の発掘と普及についてよろしくお願いいたします。
 今年は辰年ということですが、ちょうど今読み返している本に竜の話が出てきますので、引用します。
 ただし、これは情けない竜なので縁起がいいわけではありませんが。(笑)


「韓国の悲劇」p107-109

 白村江、これは日本名で、韓国名は錦江、またの名を白馬江という。美しい展望をもつ河である。百済の最後の都扶餘(泗)を三方から抱くがごとく半月形をつくって流れている。岸に、名所旧蹟が多い。遊覧船にのってみると、落花岩という岩が見える。百済滅亡のとき、花のごとき官女3千人が、ここから身を投じて死んだとのこと。彼女らの霊に供養するために、落花岩の上に落花亭がたてられ、香蘭寺という寺がたてられた。
 日本からの援軍がかけつけたのは、その後のこと。もう少し早ければ、彼女たちを助けて日本に連れて帰れたのに、本当に惜しいことをしたと悔やまれてならない。なにしろ、東方最高の芸術文化を誇る百済えりすぐりの美女たちである。彼女たち3千人も日本に連れて帰っていれば、日本に美人が増えていたことはまちがいあるまい。
 この河の別名を「白馬江」という由来はこうである。唐の軍司令官、蘇定方将軍は、大軍をひきいて攻めてきた。錦江(白村江)は、三方から、ぐるりと扶餘の都を、大きな堀のようにとりまいている。この河、あまり深くないが、渡河は困難なのである。いや、絶望的だといっていい。この河には、扶餘の都を護る竜が住んでいるからだ。この竜、只者ではない。なにしろ百済30代、今上の義慈王の父、武王が死んでから化した神竜である。こいつがいるかぎり、渡河作戦は不可能である。
 唐の攻囲軍は、どうしたものかと思いあぐねたが、そこが老獪な蘇定方将軍、名案を思いついた。神竜釣上げ作戦である。釣りといっても、相手は竜、魚とは勝手が違う。餌は何にするべきか。ミミズや鰯ではとても釣れまい。思案のすえ、白馬にした。白馬を餌にして釣竿をたれてみると、蘇定方将軍のお見とおしどおり、扶餘の都を護る神竜が釣れてきた。
 これで渡河可能。
 唐軍は大挙して渡河し、扶餘は落城し、百済は滅んだ。
 今でも、蘇定方将軍が神竜を釣るときに足をかけた岩が残っている。
 なんとも情けない話である。この神竜、首都防衛の任務をおびながら、白馬ていどの餌で、部署をはなれ、オメオメと釣りあげられてしまう。それで百済は戦争に負けたのだから、戦争犯罪人ならぬ、これは戦争犯竜だ。末期の百済は、人を得なかっただけでなく、竜も得なかった。そして滅亡した。

P.S.
 この前、正社員は共同体の成員で非正社員は成員ではないという仮説を書き込みましたが、同じような説を主張されている先生がおられましたので、ご紹介します。

 濱口桂一郎さんという方です。
 正社員の家族のアルバイトに関して「一種の出稼ぎに出ているだけの話である。」なんていう表現をされているのを見ると、小室先生の本を読まれたのかななんて思ったりします。
 下のURL参照。

 それから、澤村さん、情報ありがとうございます。
 その本は昨秋からのびのびになっている本ですが、ちゃんと出版されるといいですね。

http://homepage3.nifty.com/hamachan/zenrousai.htm


[891] 改訂版出ますよ 投稿者:澤村 投稿日:2011/12/24(Sat) 13:58  

「政治無知が日本を滅ぼす」が来月上旬に出ます。

「政治が悪いから世の中面白い」の改訂版だそうです。
政治が混迷を極めている昨今、読む価値ありですな。


[890] Re:[889] 金正日総書記死去の報を聞いて 投稿者:小野寺 投稿日:2011/12/21(Wed) 23:06  

血縁カリスマを軍事的カリスマの手法で補っている感じでしょうか。

でも、ほんとの「王朝」ならそれでいいのでしょうが、この手法は、この国の正式な制度や正統なイデオロギーとはかけ離れた下位制度(sub institution)ですよね。

でもこれ以外に人間のエトスを変える方法がないとすれば、下位制度は一人歩きして、強くなればなるほど危機を増殖するのだろうか。


[889] 金正日総書記死去の報を聞いて 投稿者:小野寺 投稿日:2011/12/19(Mon) 19:49  

うまくカリスマが継承されるのだろうか。
今ちょうど読み返している「資本主義中国の挑戦」の中に、カリスマの相続について分類して述べられているところがあるので、以下引用します。

p92-95です。

 カリスマが日常化するというのは、いいかえると"物化"することでもある。カリスマは初め人間に結びついて人間の資質になっているが、それが対象化されると、カリスマは物になる。つまり人に譲ったり、相続したり、人に分け与えることができるようになるわけだ。
 いちばん典型的なものは、物化の第一段階として、ローマ皇帝にみられるような軍隊の歓呼による継承がある。
 すなわち、皇帝が死ぬと、偉大なる将軍が軍隊の前にあらわれる。もし、兵士たちが、この将軍は、死んだ皇帝にも劣らないほど偉大だと認めると、いっせいに歓呼の声をあげて彼をむかえる。そうすると、前皇帝の軍事的カリスマは、彼によって継承され、帝位もまた継承されるというわけだ。
 皇帝はドイツ語でカイゼルというが、語源をたどればシーザーである。ローマ皇帝はシーザーの軍事的カリスマによって成立した。それをオクタビアヌスが継承し、その後も継承されていく。カリスマが物化されたわけである。カリスマの物化の第一が、このシーザー主義である。
 このシーザー主義、すなわち軍隊の歓呼によるカリスマの継承は、真性カリスマほどでなくても、著しく不安定である。それはそうだろう。兵士が歓呼さえすればだれでも皇帝になれるのだから、帝位をめぐっての争いは熾烈をきわめる。
 この帝位をめぐっての争いこそ、ローマ帝国滅亡の最大の原因であると論ずる歴史家もいるほどだ。
 第二は血縁カリスマ(プルート・カリスマ) だ。天皇の世襲制のようにカリスマ所有者の血縁関係者によって、カリスマが伝えられていく。そのくせ、このように物化された段階でもカリスマはまだ非常に不安定である。血縁者であればだれでも、カリスマを受け継ぐことができるとなれば、その椅子をめぐって骨肉の争いが起きる。
 中国では、皇帝と皇太子、きょうだいの間で殺し合うことは普通のことだし、日本でも、天智天皇と天武天皇の一族との争いは熾烈であった。なにしろ、血縁者はだれでもカリスマを継承しうるというのだから、血縁者は、皆お互いに仇敵ということになって、必死で殺し合いを演ずることになる。
 第三は相続カリスマで、これはかなり安定している。血縁カリスマの場合は血縁者であればだれでもよいが、相続カリスマだと相続の順位が決まっているからだ。日本では平安時代などに皇位継承の争いが激烈をきわめたが、明治以後は争いがまったくなくなっている。『皇室典範』で継承の順位が決められたためである。
 相続カリスマの代表的なものが、西ヨーロッパにおける長子相続だ。こうなると、カリスマの継承は、すぐれて安定化し、父から長子へと、ほぼ自動的に伝えられてゆく。これに反し、明治以前の日本には、「相続」という考え方はなかった。
 相続カリスマはかなり安定するが、さらに安定すると官職カリスマになる。その典型はローマ法王だ。ローマ法王の場合、ある特定の儀式を経れば、その手続きによってカリスマを受け継ぐことができるので、カリスマは非常に安定する。
 官職カリスマまでくると、近代社会の一歩手前である。大統領に選ばれた人は大統領として、牧師になった人は牧師としてのカリスマをもっている。さらに進んでカルヴァニズム、洗礼派、再洗礼派などの禁欲的プロテスタンティズムの人々の場合には、官職カリスマすら不要となる。カリスマの所有者は各個人だからだ。他人のカリスマに盲従する必要はない。この段階まできて初めて近代社会が完成する。
 カリスマにとって大事なことは"物化"だ。そうなると、カリスマが一人の人間にへばりついているのではなく、ほかの人間にもカリスマを与えることができる。しかし、その「与え方」こそが肝要で、与え方のいかんによって、できてくる社会の性質がきまってくる。


[888] 大学1年で採用 投稿者:小野寺 投稿日:2011/12/09(Fri) 22:07  

 ユニクロがやりましたね。学生のうちはバイトで、卒業と同時に店長ということもあると。

 小室先生の階層構成原理の理論を知っていたわけではないと思いますが、それが一番てっとりばやいわけです。

 最単純モデルにして考えてみます。

 大学入試で、その人の一生の階層が決まってしまうなら、それに向けて幼児の頃から受験勉強に明け暮れるというのは、これまでの話。

 では、大学入試が終わったらどうか。
 これまで、就職活動が3年のいつごろならはやいとかおそいとか、なんてナンセンスなわけです。
 いつだれがどこの会社に採用されようと自由なんですから。
 階層がきまってしまった学生にとって大学は飾り。

 ほんとは入試だけあれば大学はなくてもいいんです。

 要するに、企業は、自社の正社員として生まれるのにふさわしい階層の学生を○大学○学部に合格した瞬間にとりたいわけですよね。

 だから4年間待つなんて無駄だというわけです。
 合格した瞬間に採用すればいいことになります。

 今後こういうことが広がっていったらどうなるのでしょうか。

 入試だけが残り、大学はなくなるのでしょうか。

 小室先生は既存の学校全廃論者でしたから、そのとおりになるのかな。

 ただし、階層を決める原理がこれでいいのかどうか。


[887] Re:[886] 若い方ではないですが 投稿者:小野寺 投稿日:2011/11/29(Tue) 22:27  

若い村上さん、ありがとうございました。

私が見た新聞は、5月全部ではないのでまた見てみようかな。

あるいは日刊ゲンダイですかね。


[886] 若い方ではないですが 投稿者:村上篤直 投稿日:2011/11/29(Tue) 19:32  

サンケイ新聞(マイクロフィルム) 1981年5月をチェックしましたが、
該当する記事はありませんでした。
困りましたね。


[885] 談志さんのご冥福をお祈りします 投稿者:小野寺 投稿日:2011/11/23(Wed) 18:38  

朝日、読売、毎日、日経の1981/5/17-21あたりを見てみましたが見つかりませんでした。
産経の可能性が高いかも。

縮刷版は見ずらくて、普段使わない100円ショップで買った老眼鏡を使いましたが、目が疲れました。

若い方々、ご確認をお願いします。


[884] サンケイだと 投稿者:村上篤直 投稿日:2011/11/22(Tue) 19:24  

マイクロフィッシュやマイクロフィルムになってるとこが多いので、やっかいですね…。


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