■Plot & Poison A Guidebook to Drow■レビュー!!。
GreenRoninによるRaces of Renownシリーズ第三作のDrow本。 $24.95。A4で160pのやたら気合の入った大作。
●第1章はDrowの種族と社会の解説。 Drowの特徴やデータに加えてDrowのSubrace(亜種)などの特徴。身長・体重・年齢表あり。 Drowの社会やネーミング。Drowとコアクラスの関係や遭遇時の戦術。 ついでにUnderdark(地底)でのキャンペーン用に、Evilキャラの心得やUnderderkでの遭遇表やHazardが載っている。 ネーミングに1p割いているあたりに、いれこみ具合が見て取れますYO!!
●第2章は宗教と神様。 Drowの神様。Spider Queenを筆頭に12柱の神様が上げられている。 内容は割愛。
●第3章はクリーチャー。 10種類くらいのモンスターデータが追加。 あとはHalf-Drowテンプレートや、Verminoideという半分虫で半分Humanoidな生物なテンプレートなどもあり。
●第4章はPrestige Class。 DMGに載っているPrestige ClassとDrowの関係について軽くふれた後、16の追加PrestigeClass紹介。 ・Blessed of Xarcon Evocation魔法にやたらとつよくなるクラス。Evocation強化のMetamagicのスロットを1レベル低めで使えたり、特定のEnergyのEvocationでDamage+1/ClassLvになったり。なぜかEvasionつき。 ・Creature Cultist 地下種族のCreatureを自分のTotemとして、その特徴を身につけていくクラス。UmberHulkをTotemとして持つと顔からはさみが生えたり、BurrowSpeedを得たり。5lvまで。 ・Dark Dancer SpringAttackやWhirkwind Attackの際にDanceを混ぜて特定の効果を追加する能力を得る。PatronDeityによってDanceの効果が違う。5Lvまで。 ・Darksight Slayer 暗闇での戦闘に特化した暗殺者クラス。Sneak Attackのダメージが上昇し、自身は魔法の暗闇でも物を見とおせるようになったりし、逆に相手のDarkvisionや果てはTrueSeeingにまで映らなくなったりする。 ・Deepsinger Bird系クラス。相手をDeafenedにしたり、周囲の物体を壊したりとやたらと攻撃的なBirdic Musicをおぼえて行く。 ・Dominant 女王様。イラストもまんま女王様。ムチの使い方とEnchant系呪文のプロフェッショナル。究極的にはCharm PersonのSpellでDominate Personの効果を発揮したり。 ・Dweomer Defender 究極の防御は攻撃の一種だと主張する人達。すべてのSaveの上昇率が優秀(Monkなみ)でAbjuration呪文が強化されていく。 ・Fate Weaver 運命の紡ぎ手であるSpider Queenの僕。レベル毎に一つの呪文のSaveDCを+1させることができ、またTrue StrikeやなんとなくSpiderQueenに関係ありげな呪文をSpellListに追加していける。 ・Master Summoner Conjuraion School、特にSummon系の専門家。Metamagicを低レベルで使えたり、1個の強化呪文をかけた状態でSummonできたり、最終的には1ActionでSummon Monsterできたりする。5lvまで。 ・Spell Addict 呪文バカ。「+2Levels of existing Class」というありえないSpellcasting上昇があったりするものの、こいつの呪文には常に自爆の危険性が付きまとう。5lvまで。 ・Submissive 忠実な下僕。特定のMasterに仕え、Masterに言われた任務遂行中は大抵のCheckに+1される「Master said so」などといったオイシイクラス能力を得る。5lv ・Talion Apostle Monkとしての能力とNecromancyの能力によって素手でアンデッドに対してSneak Attackをかましたり、Assasinと同じDeath Attackがつかえたりする。 ・Transmorph Transmutasionの専門家。例によってTransumutation呪文のMetamagicが低レベルで使えたりするクラス。 ・Unseen Sniper Sniper系クラス。RangedでのSneak Attackの射程が延びたり、Death AttackをRangedでかましてきたりする。5Lv。 ・Vermin Outrider 名前通りのVermin乗り。VerminにHideやMoveSiletlyさせながら歩いたり、VerminにRunさせて自分はChargeなどできる。5Lv。 ・Vile Tormentor どうやって殴ると痛いかを知り尽くしたクラス。最終的にはこいつからSneak AttackのダメージをくらうとFort Saveに成功しない限りNauseatedさせられる。5Lv。
今回は各Classのサンプルキャラがついていないのが残念ですYO!!
●第5章はSkillとFeatとMartial Arts Style SkillはAnimal EmpathyやHandle AnimalをVerminに対して使うためのデータ。 Intimidateを戦闘中につかって相手をShakenにさせる使い方。 Attack Flourish、Batteledanceといった戦闘系のPerfomなどが紹介されている。
Featに関しては87個(俺集計)のFeatが紹介されまくり。 個人的注目フィートはこのあたり。 ・Double Weapon Mastery:Double Weaponを片手で持って複数回攻撃を可能にする。 ・Strong Off-Hand Attack:Off-HandのダメージのStr修正が1/2にならないヽ(´ー`)ノ ・Ammuration Threat:矢をかまえていると、周囲5ftをThreatできる ・Dexterous Grappler:Grappleの際のボーナスをStrでなくDexで行える。 戦闘種族らしく軽戦士系を強化していくFeatが大量。 これ以外には自身のDarknessSpell-like Abilityを強化したりするDrowFeat。 光りに弱い為自分の使うFireballなどから光りをなくす系統のMetamagicFeat。 MagicItem作成の際に自分専用にして強化したりするMetaItemCriationFeatなどがあり。
MartialArts Styleは、OrientalAdventureにあったのと同じ系統。 特定のFeat群を極めると特定のボーナスが入る。 Double Weaponを両手にもってWhirlWindで戦場をかけまわるBloodu Dervish。 両手にLarge Shieldを装備して攻撃してくるMithral Carapaceなどなど。 またMagical Arts StyleというMartial Arts Styleの魔法版もあり。
●第6章は装備品。 まず手始めにVerminを武器や道具としてつかうVerminous Itemが紹介。 スケートボードの様につかって移動力が50%増になるSlug Board(スケボーつきナメクジみたいなもの)など珍妙なItemがいくつか。 それ以外に武器や鎧が普通に紹介されたのちSlave(奴隷)各種。種族によって「値段」が違う。 さらに数えるのが嫌になるくらいのPoison表(たぶん100種類近くある)などなど。
●第7章が魔法と呪文。 XPコストの変わりSacrificeで代用するルールや モンスターの内臓など特殊なコンポーネントを使う事で特定の呪文を強化するPower Componentsルールなどが追加されている。 とりあえずDwarfの心臓はResistanceの呪文にExtend SpellのMetamagic相当の強化を与えるらしい。
SpellにはBird:4、Cleric:16、Druid:11、Ranger:6、Sor/Wiz:41が追加(重複あり)。 Domainが26個も追加されている。 ここの呪文はまだあんまり読んでないのでなんともいえないが 前に本スレで話していたWater Breathingの逆バージョン「Air Breathing」が追加されていた。 あとはMagicItemもいろいろ紹介されているが割愛。
●最後に付録としてDrowの典型的NPCの表が乗っている。
総論としては「そんなにDrowが好きかー!!」。 そもそもDrow1本で160pといううそくさいボリュームを誇る本作。 (160pといったらPsionic Handbookと同じボリュームですよ?) Drowのネーミングの1ページまるまる使ったり、Slaveの説明ページが全部で2ページあったりFeatが山ほどあったりと無駄に力のはいった1作です。 Drow関係以外にもEvilっぽいプレイや地底キャンペーンをやるにあたっても、充分なインスピレーションを与えてくれること請け合いですYO!! すこし残念なのは、前作「Wrath&Rage」であった全PrestigeClassにサンプルキャラクターがついている、というのがなくなってしまった事と Drowらしさを出す為か、大きめの文字に変なフォントを使っているので若干読みづらい点。
なお本作は「PradigmConsept」社から発売予定のマインドフレイヤー本「Unveiled Masters: The Essential Guide to Mindflayers 」と対になる本(表紙の絵を合わせるとつながるようになっている)ですが、正直いつ出るんだか・・・・。 去年発売されるはずだったエルフ本「Eldest Sons: The Essential Guide to Elves」が今年の7月予定とかいいだしたので、あんまり期待しすぎない方がいいかも。
参考リンク Green Ronin Publishing http://www.greenronin.com/ AmazonのPlot&Poisonページ。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0972359923/qid%3D1044693258/249-1915484-8314719
Paradigm Consept http://www.paradigmconcepts.com/ |