勝ブラの曲を聞いて、スカパーの予告を見て、で、ついついw
「人気があるから、タカ＆ユージで一曲出してみればいいのに」
次のシーンへの待ち時間中に、Aが言い出した。
その言葉に、TとSのコーヒーを飲む動きが止まる。
「歌手と、ミュージカルスターでしょ。いいとこ行くと思うんだけどね」
「・・・Onko・・・。お前はあぶ刑事に黒歴史を作るつもりか？」
そう言うと、TはNを顎で指した。
三人の視線は一斉にNに注がれ、それに気づいたNが振り返って、三人の視線にたじろいだ。
「な、何ですか」
「ヒロシとトオル」
その言葉に、Nが凍り付いた。
「な、何の話でそんな・・・」
「歌の話」
Tのその言葉に、さらに体を強ばらせた。
どうやら、触れてほしくない所だったらしい。
「な、やめとけって話だ」
Tが軽く肩を竦めた。
「いいと思うけどなぁ」
食い下がるAに、黙っていたSが助け舟のように口を開いた。
「それに、タカとユージはデュエットするほど、馴れ合ってはいなくて、適度な距離を保っているからこそ、人気があると思うんだ」
「さっすが、K様!! その通りっ」
TがSの背中をぱんっと叩いた途端、Sの持っていたコーヒーが床へとダイブした。