★カンニンGOOD


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「カンニンGOOD」 8巻まで 著者:毛内浩靖 小学館:てんとう虫コミックス

●カンニングに磨きをかける小学生

主人公の「満天完人(まんてんかんと)は小学6年生。愛称はカンニン。
どんなテストも、彼にかかれば百点満点・・・といっても、カンニングを
しているからなんですけどね。しかし彼のカンニングぶりにはぬかりがない。
えんぴつや消しゴム、机などにカンペを施し、おまけに見つかったときのために
証拠隠滅まで考えてある。用意周到なヤツだ。

また、カンニンのおじいちゃん「満天幕金太郎(まんてんまっきんたろう・愛称マックじい)
カンニンのためにカンニングッズ(カンニングをするための道具)を作ってくれたり、自らカンニンの通う
小学校へ行き、カンニングを手伝ってくれる。おじいちゃん公認のカンニングなのだ。
それほどカンニンとマックじいは仲がいいのである。

この他にも、カンニンのこわい父、「満天豪海(まんてんごうかい)」、のんびりした母の
「満天取江(まんてんとりえ)」、カンニンが好きな女の子、「上野の森ゆい」
カンニンの弟子?の「壱弐野三郎(いちにのさぶろう)」などが登場する。

●どんな強敵もカンニング技で立ち向かうのだ!

カンニンに、次々と強敵が現れる。カンニングを見破ろうとする教師、
同じカンニング道をまい進するライバル、そして学校内だけではなく、
野球やマラソンなどを取り入れてカンニング勝負を挑んで来る者など
挑戦者はいろいろ。しかしカンニンは多彩なカンニング技で
強敵を次々に撃破していく。

●単行本にはなりにくい?

なにせ2ヶ月に1回のペースで刊行されている別コロに連載されているマンガだから
単行本が出るペースが遅い。連載5回分、つまり10ヶ月でやっと単行本1冊分に
なる計算。それ故に“単行本、忘れた頃に新刊発売”なんてことがあるから
注意が必要だ。

またこのマンガは最初は読み切りだった。連載してるのに扉絵には常に
「読み切り」の文字があった。だけど、いつの間にか読み切りの文字が
消えてしまった謎のマンガでもあるのだ。

●限られたテーマの中で

絵は少々固く、クセがあるので、読めない人には読めないかもしれない。
だけど「カンニングをする」というとても限られたテーマの中で、
次々と繰り出されるカンニング技、カンニング勝負。
マックじいの開発するカンニングッズも次々に出てきて
よくもまあこれだけカンニングに関するアイデアが出てくるね、
と感心してしまうマンガなのである。


2001.11.22更新