語る「万華鏡」

(「金が仇」に書き足す)

金が仇(かねがかたき)

項目名金が仇
読みかねがかたき
分類必殺シリーズ

作者
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  • 公的データ
  • 必殺仕事人2009第7話
    脚本:岡本さとる  監督:原田徹


    近頃、江戸では、米の価格が急激に値上がりしていた。それというのも、金儲けの名人と噂される物産問屋主・江上屋芳太郎(津田寛治)が米を買占め、相場を操っているからだ。その強引なやり口は、民衆が鳶頭の五郎(峰蘭太郎)を先頭に江上屋に抗議行動を起こすほどだった。

    そんな江戸に、奥州黒川藩の田舎侍・藤戸又兵衛(渡辺いっけい)がやってきた。ひょんなことから又兵衛と出会った如月(谷村美月)は、又兵衛の人の良さに感心し、涼次(岡昌宏)に、又兵衛を家に泊めるよう頼み込む。又兵衛が経師屋仕事を手伝うのを条件に渋々了承する涼次。又兵衛によれば、藩の大事を託されて江戸にやってきたという。


    又兵衛が向かったのは、あの江上屋だった。実は、十年前、又兵衛はやくざ者に襲われた江上屋を助けたことがあったのだ。又兵衛が黒川藩の漁場を担保に金を融通してほしいと頼むと、江上屋は快諾。だが、又兵衛が帰ると、江上屋は番頭・勘六(中原丈雄)に黒川藩の漁場の価値を調べるように命令し……

    そんな矢先、江上屋への抗議活動の先頭に立っていた鳶頭の五郎が、何者かによって殺された。伝七(福士誠治)の見立てでは、かなり腕の立つ者の仕業のようだ。

    一方、江上屋は、自分が貸した金で米を買い占めて相場で儲ければいいと又兵衛に提案する。何もせずに金が儲かるという話に実感のわかない又兵衛だが、自分への恩返しだという江上屋の言葉に背中を押され、申し出を受け入れることを決めた。涼次は、あの江上屋が相手だけに、何か裏があるのではないかと心配するのだが……


    そんな矢先、米相場が急落。米が一気に売られて、値崩れが起こった。全ては江上屋の仕業だった。又兵衛が買った米にも買い手がつかない状態に。江上屋の狙いは、又兵衛をだまして黒川藩の漁場を手に入れることだったのだ。自分がだまされたと知った又兵衛は漁場一切の朱印状を返すように江上屋に迫るが、用心棒・香坂仁兵衛(福本清三)によって斬り殺されてしまう。鳶頭の五郎を始末したのも、仁兵衛ら、江上屋の用心棒だった。

    又兵衛が世話になった礼にと涼次に渡した金を頼み両に、仕事が始まった。
  • 感想文等
  • 前回の第6話「夫殺し」もイエローライオン西村和彦と奥さんのドラマが見甲斐を造り上げていたが、今回もなかなか良い感じだったと思う。
    被害者と加害者間にドラマがあり、加害者にはキャラクターがあった。
    被害者と仕事人との間に感情の行き来があり、のみならず激情があった。
    これからもこうした形のツルギー感があれば、「仕事人シリーズ」としては風雲竜虎編激闘編と同程度かそれ以上にまでいける目もあるのではないか?

    強いて注文したいところとしては、せっかくメイン被害者と絡んできた涼次がちゃんとメイン加害者を仕置きする流れまで進み、盛りあがったあと、どーでもよろしい番頭の片付け仕事が最後にトリに来てしまうのはもったいなかったか。渡辺小五郎の「今週の一言」がないのは今回はすばらしい(笑)のだから、涼次の仕置を盛り上がりのトリとして、そのまま涼次のエンディング映像でいいのでは?

    エンディングの後の渡辺家コントは、まあ、エンディングの一部として存在するものとして、許容することに決めるとして(笑)。

    新仕置人」あたりでも、己代松がメイン加害者を仕置きしたあと、のんびりと主水が雑魚をかたす流れの回もあったけれど、そのあと己代松エンディングがドラマとして続いていたので、さほど残念感はなかったように記憶している。この2009シリーズでは、小五郎の仕事のあと即座にエンディングに入るのでそうしたカバーが難しいか。 (おっぺ)
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