語る「万華鏡」

(「館島」に書き足す)

館島(やかたじま)

項目名館島
読みやかたじま
分類ミステリ小説

作者
  • 東川篤哉(おっぺ)
  • 公的データ
  • 螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!? 天才建築家・十文字和臣の死から半年、未亡人の意向により再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する…。本格ミステリ(おっぺ)
  • 感想文等
  • ちょっとギャグのセンスになじめずに、置いてきぼりですか?とか思いながら読んでしまった。前作まではそれほど感じなかったはずだから、気分的なノリがあるかもしれない。
     それでも頑張って(笑)読み進めたのも、「完全犯罪に猫は何匹必要か?」に一種の感嘆を覚えていたからだろう。タイトルから来る「これは何か思いきり仕掛けているだろう」という期待感もあった。
     正直、物語やキャラクターには全く入り込めないまま「謎解き」へと進み、ここでカタルシスは確かに感じられた。個人的には「斜め屋敷」よりこちらの方が、突拍子もなさという点で、面白くはあったかもしれない。
     斜め屋敷でも十角館でもない、「名前のない館」という簡単な伏線と、単語ひとつで「館」の本質がわかる瞬間の楽しさ。意外なれど明快、という一番うれしい形……ではあった。ではあったのだが、やはりとにかく読んでいて物語が楽しくないし、キャラクターに記憶も残らないし、この「館の正体」一本ネタで終わってしまった感じ。
     要は「館には仕掛けがありますよ」というだけのネタを、「ネジ」という単語に収斂させることで、あっという面白さに変えているのだが、小説としての部分がもっと面白かったらなあとは思う。おふざけ小説にしないとネタを成立させられなかったとつっこまれてしまうよ?→佐野洋推理日記」の「スカイジャック」の項を照しよう。講談社文庫。電子書籍にもなってます。(おっぺ)
  • 作者
  • 作家・監督等
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