項目名 | ルー=ガルー 忌避すべき狼 |
読み | るーがるーきひすべきおおかみ |
分類 | SF小説 |
作者 | |
公的データ | |
感想文等 | そして確かにこれは、ライトノベルとしての「資質」を多分に持ち、実際ライトノベルの範疇に間違いないと思えるのだが(どんなに長大で重厚でもライトノベルはライトノベルであって、そしてこれは蔑称ではないのだ)、同時にライトノベルというにはあまりに孤高に過ぎる。おそらく他のどのライトノベルとも重なることは不可能なのだ。 読みながら、この少女たちを見つめながら、なんだかスケバン刑事みたいだななどと思いもした。和田慎二の原作コミックではなく、南野陽子の「三銃士」のような「スケバン刑事2」のヒロインたちの姿。少女たちパートの鮮鋭さに比べて、大人たちパートのなんと虚ろなことかとも思った。 それが次第に変容していく。必殺者の面目躍如として散りばめられた「人殺しの罪」についてのワードの数々、そして「意外」な真犯人の姿。あまりにありふれた「真相」の姿。 そして少女たちは突き進む。ガメラと共に――。 「狼は絶滅した」。それを言うとき、少女の胸に去来するものはなんだったのか。 ルガルーと言い、ウェアウルフと言う。それは人狼、狼男、狼憑きだ。呪われた物の怪。しかし、狼という生き物にロマンティズムを見る人々も多い。 だから、狼は―― 狼少女はうそをつかない。(おっぺ) |