語る「万華鏡」

(慟哭)

慟哭(どうこく)

項目名慟哭
読みどうこく
分類ミステリ小説

作者
  • 貫井徳郎
  • 公的データ
  • 連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。異例の昇進をした若手キャリアの課長をめぐり、警察内に不協和音が漂う一方、マスコミは彼の私生活に関心をよせる。こうした緊張下で事態は新しい方向へ!幼女殺人や怪しげな宗教の生態、現代の家族を題材に、人間の内奥の痛切な叫びを、鮮やかな構成と筆力で描破した本格長編。
  • 感想文等
  • 先入観は禁物。
    ・究極の。

    ラスト数行が切なかった。
    この話って何となく仕掛けは見えてたんだけど
    この数行があって良かったと思う。
  • 初めて読んだ時は、それはそれは驚いて、「これは傑作」と確信した。それから10年ぶりに再読。今度は、仕掛けは判っているので、その「書き方」を楽しみながら読むことにした。
    読んでいくと、どうして自分が10年前とても充実して読めたかが解ってくる。同時に、作者の仕掛け方も透けて見える。
    読み終えてみて、10年前ほどには評価が高くはならないな、とは思った。けれど、作者自身に、「神のふたつの貌」「殺人症候群」といった、この処女作を超える傑作が生み出されているのだから、これは仕方ないことだろう。。。
    貫井徳郎に脱帽。(おっぺ)
  • 最初、「慟哭」が出版されたときに読んで、たまげました。まだその頃は、こうしたタイプの叙述トリックはメジャーじゃなかったと覚えています。
    同じ貫井作品で、その後の「神のふたつの貌」や「殺人症候群」を読んでいくと、最初の「慟哭」はさすがに物足りなく感じてきてしまいますが、逆に言えば、今の貫井徳郎の力量で「慟哭」を書き直してみたらどうなるだろうというふうにも感じたりします。(おっぺ)
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