| 作者 | 栗本薫
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| 公的データ | パソコン通信が生んだ幻のアイドル「姫」の正体をめぐり通信仲間は、大騒ぎを繰り広げていた。誰も見たことのない「姫」が姿を現すという約束の日、待合わせの場所で一人の女子大生が惨殺された。彼女は本当に「姫」なのか!?伊集院大介は数年ぶりに再会したパソコンおたくの滝沢稔とともに未曾有の難事件に挑む。
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| 感想文等 | これは以前、三、四年くらい前に読んだんだと思う。。。
とてもホラーチックな、無気味な、ミステリだと思った。。。
でもそれは、今回読んだときは少し変わっていて。。。
以前読んだときは、松田の口から（口じゃないか）語られる『姫』の容姿等がビジュアル的に無気味というのがまず１つあったのだけど、今回はそれは予め判っていたのであまり迫ってくることはなく、それより語り手のアトムや伊集院大介の「分析」するネット社会についてのアレコレが、今さらのように。。。
少なくとも私がどうしてこの犯人の姫野を責められようか？
この作品が発表されたときから較べて、ネットの状況はずいぶん変わってしまった。というより、私が初めて読んだ３、４年前から較べて。
ケータイでのネットへのコンタクトがこんなふうに気楽にされて、どこでもかしこでも。
もう、この作品の中でアトムの思い、焦がれたような「ネット社会」は、そして「ネットワーカー」は壊れてしまったのかもしれない。
メールはナンパの道具になり、掲示板は暴走族の落書きまみれになり、チャットは陰口の垂れ流し場所になった。
私には責める資格はない。嘆く権利もない。
こんなふうにまだここに居続ける権利も本当はないのだが。
追伸。ここでの伊集院大介の推論の進め方には混乱があるような気がするのだが。混乱しているのは私のほうか？(^^;)(おっぺ)
役に立つ「かもしれない」。本当に、「かもしれない」でしかない。
一体どんな人の、どんな役に立つ「かもしれない」のか、それも判らないのだけれど。。。 (おっぺ)
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