感想文等 | ニール・ケアリー第2作。やっと読めました(^^;)。
私についていえば、1作目より楽しめました。1作目ではまだ様子見的なところがあったのだけど、この2作目ではジョー・グレアムの影もあまり見えなくなり、ニール一人の藻掻き足掻く姿がしっかり描かれている。それもかなりドブ泥にまみれて。 3作目では、この2作目での体験のためにニールに何かしら異変が起きているということらしいので、早く読み進めたい気分。事件が「終わる」都度、「ハイ、このお話はこれでおしまい。さーて、来週のサザエさんは?」とまるで何もなかったように次の話に進んでしまうタイプの連作シリーズより、私個人としてはひとつひとつの事件のためにキャラクターに傷が残り思いが残っていくタイプのシリーズの方が思い入れが深くなる。だから、この2作目の「傷」がニールにどんな影響を与えているかには興味がある。。。
ニールがヒロインに連れられて、高所恐怖症の身にも関わらず(物凄く解るぞ、きみの気持ち(TT))山をどんどん登っていくくだりが1つの圧巻なのだが、そして、三人称ゆえのプロットの上手さも仕掛けもよく解るのだが、いま一歩感情移入が届ききらなかった憾みはある。 もっとも、島田荘司「北の夕鶴2/3の殺人」のように、三人称であっても感情移入が十全にできた例もあるので、これは単に私が翻訳物にまだまだ心を合わせきれていないということなのかもしれない。
少し思ったのは、ニール・ケアリー、若いせいかもしれないけれど、あまりに「愛」を使いすぎてないかということ。。。(^^;)。「愛している」なんて、そう簡単に言えることじゃないなんて思ってしまうのは、けれど私がお説教する年齢になっているってことなのかも(TT)。
さて、第3作を読んでみなければ。でも、全5作で完結なのに、まだ4作目の翻訳ができていないわけだから、あまり急いで読んでもフラストレーションが溜まるのかな?(笑)(おっぺ)
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