語る「万華鏡」

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剣の八(けんのはち)

項目名剣の八
読みけんのはち
分類ミステリ小説

作者
  • ジョン・ディクスン・カー
  • 公的データ
  • 謎の訪問者の来た夜は、激しい嵐が吹荒れていた。
     訪問者は名も告げず、しかも強引に主人に会いたがった。
     折りからの停電で邸の中は蝋燭の朧な光しかなかった。
     雷鳴がしきりとした。
     一度などは邸に落雷したかと思うほど凄まじい轟音が闇をつんざいた。
     そして朝、書斎のドアから洩れる電燈の光に、不審に思った下男がから覗いてみると……主人は頭部をピストルで射抜かれて死んでいた。
     凶器は見えずそのかわり、死体の手に近く、一枚のカードが落ちていた。
     トランプに似た、水絵の色彩も美しいカードには、八つの剣が星型に組み合わさっていた。
     剣の八、死のカードだ!
     警視庁捜査課長ハドリーから相談を受けたギデオン・フェル教授は、殺人鬼が、間もなく次の犠牲者を狙うことを予感したが、果然殺人鬼カードは……。
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