感想文等 | 旧制高校というのは、つまりは今の大学に相当するんだろうか? その辺のことはよく知らないし、調べてみようと思ったこともなかったのだけど、ちょっと調べてみよう。。。と辞書を引く。 「旧制高校」の項はなかったので、確か「ナンバー・スクール」という言い方があったはず。。。と引いてみると、判りました。 一高が東大というのは知っていたけれど、この「若きウェルテルの怪死」の舞台である二高は仙台の東北大学、ちなみに三高が京大で、おや、田舎にあ った岡山大学こそが六高だったのか。。。 少し賢くなった。。。
「イクコ……あの左側にアリという字のつく、郁子とありましたよ」 「そう! 郁子ですか! 郁子……」
こんな時、私はどうしても感傷的になってしまう。 中学の時だったか、図書室の本を端から順に読んでいて、その結果として少女小説をしばらく読んでいたときがあって。。。 いわゆる「お涙もの」という感じで数冊後に食傷し始めていたとき、やはり最初から最後までまさしくお涙ものだったのに、最後の最後、最後の1文で 何だかとても胸が熱くなってしまった小説があった。
「その新しい母の名は、エリカという!」
エリカ。。。だったかどうかは実はもう忘れてしまった。。。 少女小説の黄金パターンなのかもしれないが、このヒロインも薄幸だった。そして、エリカだったかどうか、非常に親切にしてくれた女性がいたのだ。 。。 なんだかんだと不幸が大挙して襲ってくる中、このエリカだったか、名前ははっきりしないのだけど、この女性がほとんど唯一の支えだったと思う。。 。 そして最後の最後で「とどめ」として書かれたこの1文、たぶん父親が再婚することになったというラストだったのだろう。そして、これでやっと不幸 の大挙からなんとか逃れたんだな。。。と読み終わる寸前に、読者としての私が安堵して最終ページをめくって、そして、最後の1文を読んだのだろう。。 。そして。。
「その新しい母の名は、エリカという!」
ああ。。。よかったね。。。!!。。。と思ったのだった。。。
これが、感情移入というものだ。。。(おっぺ)
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