感想文等 | なんだか仕事の筋が甘いなあ、という感じはある。殺されたのは、自分勝手な考えで営利誘拐を実施した若者たち。頼まれたわけでもなく、また、交流も交情もなく、言葉を交わしたことすらない死体を見たからと、いくら正八でも「俺の気が済まない」とは言わないだろう。 仕置人たちが動き出すとすれば、せめて娘が殺害されてからでなければ、これはとても「江戸プロフェッショナル」の名に値するものではない。 見所は寧ろやはり、まだまだ信頼も仲間意識もない主水・正八チームとおせい・新次チームの探り合いだろう。「俺の調べが信じられないのか」という主水に対し、「主水さん、俺は誰も信じない」という新次のシーンは、「必殺仕業人」第1話でのやり取りを彷彿させる。 やいとやが、新参の剣之介を信じられないと言うのに対し、主水の言う「やいとや、俺だっておまえを信じてなんかいねえぞ。おめえだけじゃねえ。この捨三も、あのノッポも、俺はだあれも信用しねえ」というセリフ。こちらのほうがきついといえばきつかった。 「おれたちは、他人様の命もらっておまんまくってる悪党だ。だから仲間が欲しいんじゃねえ化、地獄の道連れがよ。その仲間を裏切ってみろ、地獄へだって行けやしねえぞ」。 だが、主水がこう言ったのも、しばらく組んでいたやいとや相手だったからというのもあるかもしれない。新次に対して、主水はそれ以上言葉を重ねない。ほんとうに、ただたまたま組むだけの相手としか思っていないのか。 それにしても、エンディングでの拗ねている主水は可愛い(笑)。(おっぺ)
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