感想文等 | アカデミー在学中で卒業を目前にしたウェスリーの物語。 以前の「エイリアンゲーム」では成長した姿を見せてくれたウェスリーだが、今回は厳しい現実が待ち構えている。 舞台装置自体はSFだが、描かれる物語やキャラクターはごく当然の罪や責任に迷い悩みおののく人々、その感情たちだ。 これまでの「天才少年」の姿から一転、罪を犯して告白できないごく当たり前の姿を晒すウェスリーも印象的だが、さらに友人でありリーダーシップを取っていた少年の怯懦と転落、覚悟と行く道は…… この少年役の役者が、のちに「ヴォイジャー」でトム・パリスを演じることになるのだ。性格面の違いから無理なことだが、この少年がパリス本人だったならという気持ちもある。ウェスリーにはさらなる旅立ちが待っていたが、彼には分身たるトム・パリスとしてのみが、与えられた機会だったのだから――。(おっぺ)
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