感想文等 | 宇宙大作戦の中でも、唯一の前後編だけあって、とても充実して最もシリアスで感傷的なドラマに仕上がっている。 元々パイロット版で登場人物もスポック以外異なる(スポックのキャラクターもなんだかちょっと違う(笑))"The Cage"を、カーク船長が乗り込む前のエンタープライズの物語と位置づけ、このパイロット版での主人公だったエンタープライズ号前船長クリストファー・パイクが廃人となっているというハードな冒頭から、"The Cage"の物語を映像記録という形で挟み込んで展開していく。。。そして、感情を否定し、論理にのみ従うヴァルカン人であるミスター・スポックがなぜ非論理的な行動をしたのか、パイク船長の運命は、カーク船長の選択は、という濃厚なドラマと、どんでん返しとも言える意外なエンディング、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか考え込まざるを得ないラスト、とまるで新スタートレック以降のシリーズを先取りしたような、ふだんの宇宙大作戦とはカラーがかなり違う作風になっているのだ。 このラストは、たとえば「スペース1999」の日本未放映エピソード THE BRINGERS OF WONDER での選択と対になるものだろう。 しかし、かりにコーニッグ指揮官だったとしても、このカーク船長の選択を否定できるとは思えない。。。 これはやはり、個人の選択ということか? それとも、もっとさらに、この「現実」も究極的にはバーチャル・リアリティーと変わらないという発想に行き着くか。。。。。。。。。。(おっぺ)
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