語る「万華鏡」

(「あなたが地球にいた頃」の一部削除)

あなたが地球にいた頃(あなたがちきゅうにいたころ)

項目名あなたが地球にいた頃
読みあなたがちきゅうにいたころ
分類舞台劇

作者
  • 成井豊+真柴あずき(おっぺ)
  • 公的データ
  • 作: 成井豊+真柴あずき
    演出: 成井豊+真柴あずき

    藤田瑞恵: 坂口理恵
    青木可南子: 岡田さつき
    祐介: 岡田達也
    さくら: 大森美紀子
    黒田: 大内厚雄
    美佐子: 明樹由佳
    課長: 篠田剛
    速水社長: 近江谷太朗
    川合: 今井義博
    横山: 前田綾
    富岡: 南塚康弘
    岸田さん: 西川浩幸

    可南子は20年間の入院生活別れを告げ、生まれて初めて東京にやってきた。東京には大好きな姉・瑞恵と、瑞恵の夫で、絵を描くことを教えてくれた祐介がいる。そして、可南子が名付け親になった、6歳の姪っ子・さくらにも会える。妹の突然の来訪に、喜びながらも戸惑う瑞恵。可南子がやってきた、本当の目的がわからないから。キャラメルボックスの「これから」を予感させる、アコースティック・シアター第4弾。緻密な構成と、繊細な感情で紡いだ独特の舞台。誰かの力になりたいと願う、すべての人に贈ります。(おっぺ)
  • 感想文等
  • 登場人物達がそれぞれの「夢」や「現状」、「展望」「期待」「諦め」を持ちながら、「今、これが最善のことなんだ」と自分で思い込み、あるいは自分に言い聞かせ、情熱や、我が儘や、憧憬や、、、そんなものを溢れさせていく。
    ある場面では、他の登場人物の短慮や我が儘や諦めを諫め、説得していた登場人物が、次の瞬間、自身の短慮や我が儘や諦めを泣き、爆発させ、別の誰かに諫め、説得され、そしてけれど、一旦は納得し頑張ろうとしながらも、何度も、何度も、挫けてしまい、他の誰かを励ましながら自分自身は励まし損ね、、、
    人生。青春。そんなありふれた、けれど、生きている最大最後の証明が――生きる全てがそれでしかないのだから。
    「私は眠るのが恐かった。二度と目が覚めないかもしれなかったから。明日やろうと思っていたことが、できなくなっているかもしれなかったから。」
    「やり直せる時間はないかもしれない。けれどそれは、あるかもしれないってことじゃないか。」
    「さあ」
    「片づけを始めよう」。。。

    そして、20年間ズレていた時計がやっと元に戻る。感情を剥き出しにぶつけ合うことがカタルシスとなるのは、それが本当に本当に魂で語り合うことになっていたときなのだ。決して、癇癪を起こして喚き合い殴り合うことなどではない。

    こんなふうに、魂をぶつけ合えるときがあれば、人生や青春は価値あるものにできる。
    ただそのことだけは、私みたいな人間でも、一応知ってはいることなのだ。。。(おっぺ)
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