語る「万華鏡」

(「少女達がいた街」の一部削除)

少女達がいた街(しょうじょたちがいたまち)

項目名少女達がいた街
読みしょうじょたちがいたまち
分類ミステリ小説

作者
  • 柴田よしき(おっぺ)
  • 公的データ
  • 1975年、渋谷。ロックの熱狂が鳴り響く街に16歳のノンノはいた。親友チアキはバンドの道を突き進む。ノンノは自分に似た少女ナッキーと出会い、惹かれ始める。それぞれの青春は光に満ちていった。しかしそこに見えない影が差す。不可解な出火事件。焼け落ちたノンノの家からは二つの焼死体と一人の記憶を失った少女が発見された。21年後、既に時効になったこの事件をたったひとりで堀り起こす刑事がいた。そこにはあまりにも意外な真実が…。宿命に操られる少女達ふたりの魂の謎を追い、青春と人生の哀歓を描いた、横溝正史賞受賞女流の新感覚ミステリ。(おっぺ)
  • 感想文等
  • まず「第1部」たる「一九七五年」はただ純粋に「青春小説」のように読めばいい。十分に読みごたえがある。
    それが「第2部」たる「一九九六年」を読み始め……そう、そしてしばらく読んでいくうちに「あれっ?」と思うようになり、徐々に、「え?え?」となっていく。いったい自分は「何を読んでいるんだ」……?!
     これが、叙述トリックというものであり、またその醍醐味なのだ。今回は再読であり、2度目に読むわけだけれども、それでもやはり、「え?」を味わい直すことができた。こういうのを「上質」というのである。満足。
     そしてもうひとつ大事なことがある。それは、第2部を読んでも、第1部がつまらなく色あせてはこない、ということだ。「犯人やトリックが判ると、それまでのドラマやストーリーが途端に色あせ、つまらなくなってしまう」というミステリもある。だがこの小説はそれではない。「裏側」が露呈しても、「第1部」の感情が損なわれてしまうことはない。満足。
     強いて言えば……まあ、やっぱり第1部の方が面白い、ということか。とはいえ、第2部には前述のような別種の面白さがあるわけだから、とりあげて「不満足。」とはしない。
     満足。(おっぺ)
  • 削除用パスワード
    この項目に書き込む
    閉じる / 注意事項 / 新規項目の登録 / リロード / 管理モード