感想文等 | スタンドの「透過」「非透過」の2モードのことなのですが、例えば僕が「?」と思ったりしたのが、特に 「ハイプリエステス」 のときとか、さらにはもっとはっきりとは、 「アクア・ネックレス」 のときで、 「ハイプリエステス」のとき、潜水艦の中にハイプリエステスが潜入していたとき、ボルナレフが「何処から入ってきやがったんだ!」で、実は穴をあけて入ってきていたと。
「おいおい」と私は突っ込むぞ。「スタンドなんじゃろ? それくらいすり抜けていけないのか?」
ハイプリエステスは鉱物と「一体化していて」、だから「透過モード不能な」スタンドということか━━と自分を納得させましたが、さらに、アクア・ネックレス。 こともあろうにこのスタンドは、
「ガラス瓶に閉じこめられる」
という、前代未聞なことをやったスタンドですね。通り抜けろ、んなもん! これはきっと、水と一体化しているために違いない━━と。 結論。物質と一体化したスタンドは、「スタンドはスタンドでしか倒せない」が適用されない!
一番最初に「物質一体化型」として出てきたスタンドは、「節制(イエロー・テンパランス)」ですね。このときジョジョはこのテンパランスをなんと「焼き殺そう」と考えていたりする。ここで注目すべきことは、このときテンパランスの本体が「俺のスタンドは氷も熱も効かない」というようなことを言っている点で、もしやテンパランス以外のスタンドは、物質と一体化ししているときなら「スタンドでなくても倒せる」のか? と。
女帝エンプレスも、ジョジョが波紋を流して攻撃したとき、「このトンチキー! 自分の腕なんだよ! 自分の体に自分の波紋が通じるのかい!」と嘲笑っているということは、「自分の波紋でなければ通じたのかもしれない」。(もっとも、波紋は自分の肉体にも通じるもののように思えるんですが……)
それにしても、「物質と一体化したスタンド」は、常人にも見えるし、「消える」ことが不可能なわけでしょう。だとしたら、日常生活がすごく面倒なんじゃないですか? 何かに「変身」させて持ち歩いているのかな。
消せる、といえば━━ホル・ホースの弾丸は、ホルがジャスティスに操られて自分の口腔にぶち込んだその瞬間「消され」て、ホルの命はからくも助かりました。似たような状況でバッド・カンパニーのミサイルを虹村形兆は消せなかったのですが、これはホル・ホースが最終登場時の戦いでは弾丸を消せずにやられているのと同じかな? それにしては、形兆、砲撃手に指示を出したり、「間に合わな……」と叫んだりする暇があるんなら、スタンドを消した方が速かったんじゃないかな?
それとも、バッド・カンパニーは「簡単にさっと消したりできないスタンドだった」のか?
実は長々と書いていますが、結論は、こういうことなんです。ついつい、「スタンド」ということで、個々の特殊能力は様々ではあっても、基本的な「スタンドとして」の能力は同じだろうと思ってしまいがちですが、もしかしたらそれは間違いだったのではないか。
スター・プラチナを見る限り、確かに物体を透過しているけれど、そしてそれをスター・プラチナ特有の能力というふうに描かれていないのでついついスタンド全般の能力と思いがちだけれども、「そうじゃないんじゃないか」?
例えば、花京院のハイエロファントは誰かに「とりつく」とき、スター・プラチナが承太郎の中に(ディオの目に「見えない」ように)隠れて心臓を掴んでいたように、相手の体にそのままテレビのインベーダーか何かのごとく「乗り移って」いたりはしなかった。ハイエロファントは足からほぐれて紐状になって、相手の口腔や耳の穴などから体内に「侵入」したのでした。━━ハイエロファントは、「穴がなければ入れない」スタンドだったのではないのか?
ホリィさんの背中に生えたイバラ(スタンド名なし)はアブドゥルのかざした手をすり抜け、「す、透ける! スタンドだ!」と言わしめましたが、そしてそれを「スタンドとは透けるものなんだな」と思わせましたが、これは要するにルール通り「スタンドにしかスタンドはさわれない」というだけのことで、スタンドの方がそのまま物質をすり抜けることができるとは「限らない」のではないか。
いや、確かにスター・プラチナは「透ける」ことができるし、デビルとの戦いのとき、チャリオッツがベッドをすり抜けて姿を現しているのを我々は目撃しています。でも、例えばチャリオッツは初登場時、ジョセフを襲ったとき、その義手で攻撃を「くい止められている」!
スター・プラチナは相当自由に物質をすり抜けられるようですが、どうも他のスタンドを見る限り、物質と一体化していなくても「すり抜け」「られない」としか思えない画面を多く発見することができます。 ━━「透ける」は、スタンド全般の特徴ではなかった。そう結論せざるを得ません。そう考えれば、様々な「?」が解消されるのです。(おっぺ)
スタンドの「影」について、とにかく全話数の「影」を追っていったら、「影があるときと無いときがある」らしいんですよ。
そこで考えたのが、「本体が『影』が『ある』と思っていたときには『影』が『あり』、『影』のことなんか念頭から消え失せていたときには『ない』のではないか、ということ。
つまり、スタンドの影のあるなしは、基本的に本体の意識に作用されるのではないか? 結局、スタンドは本体の精神によって「小さくなれる」(「恋人」との戦いの際に立証済み)わけだし、承太郎がスタープラチナのことを「悪霊」として第三者として感じていたときはスタープラチナは承太郎とは違う人格を持つかのように口をきいていた(アブドゥルとの戦い)。
康一君に至っては、未だに自分のスタンドを自分と切り離してしか感じられないらしく、アクト3は勝手に口をきいてばかりいる。これは康一君の性格上の問題でしょう。その点、スタンドを「自分の武器」としてしっかり認識したポルナレフとかのスタンドは決して勝手に自分で口をひらいたりはしない。スタープラチナも、承太郎がその「正体」を認識してからは勝手に「行動」を取ることはなくなっているわけです。
長くなりましたけど、つまり、スタンドはあくまでも本体たる人間の精神によって動かされているわけであり、本体の「認識」によってどうにも左右されてしまうわけでしょう。
勿論、それはどちらかと言えば顕在意識ではなく、本体の「潜在意識」によるものが大きいらしく、だから「影」があったり無かったりするらしい。意識を失っているホリィさんのスタンドに影があったことから、そう考えざるを得ない。
こじつけめいてはいますが、様々あるスタンドの謎を解くにはこういう考え方がとりあえずあるのではないかと思い。。。(おっぺ)
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