感想文等 | 赤川次郎は、「三毛猫ホームズ」の最初の頃はわりと好きで、せっせと読んでいたような。。 たいていのシリーズにも手をつけていたし、長・短編もちゃんと。 それが、三毛猫ホームズが長寿シリーズになって、主人公たちがどんどんサザエさん化して。。。つまり、何をどう経験しても体験しても、次の本になるとそれらの記憶がまるでなくなったかのように(笑)「くるりん」(北村薫の「ターン」じゃないが)してしまう。。。ようになっていった頃から、だんだん読まなくなってしまった。 どうも、私の場合、特にシリーズものだと、主人公たちが次の本、また次の本で次第に変化していってくれた方が好みらしい。 さて。。。 で、ずーっと読まずじまいになっていた赤川作品なのだけど、何やら1冊ごとに主人公が一歳ずつ年をとって、最初は中学生だったのが、最近作ではもう20代後半、というシリーズがあるのを知って、興味を持った。 「杉原爽香」というヒロインの成長記録になっているわけらしい。 ちょっと試しに、読んでみることにする。 1冊目は、中学生のヒロインらしい、いかにもコバルト系といった感じのタイトル。 「若草色のポシェット」というのだから、いかにも爽やかな青春少女ミステリ、という感じの予想だったのだけど。。。 冗談ではない、このハードさは。。。 全然タイトルにそぐわない話の内容。 といって、暗く重苦しい書き方ではないから、なおのこと。。。 赤川作品はユーモア小説扱いされることも多いようだけど、どう考えたってやはりそれは違うよね(^^;) 日本の小説の文体がユーモア感覚を失い過ぎていただけなのだ。 田中雅美の初期コバルト作品も相当なものだったけれど、タイトルと裏腹なこの小説は、そのまま中学生の少女が読んで、一体、どんなふうに感じるものなんだろう?(おっぺ)
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