・・・そう、あの時は死ぬんだなってすぐに分かった・・・
迫り来る恐怖というものを微塵も感じなかった・・・
それでも後悔はあった・・・
教職員として人生をまっとうできなかった事・・・
それだけが心残りだった・・・
その刹那・・・
ふと誰かの言葉が聞こえた・・・
『永遠はあるよ』
永遠との邂逅、そして・・・ 前編
最初にその知らせをくれたのは昔のクラスメートだった・・・
最初は何言ってんだこいつとも思った・・・
つまんねぇ冗談言ってんじゃねえとも言ってやった・・・
それが本当に冗談だったらどんなに良かったことか・・・
次々と昔のクラスメートから知らせがきた・・・
いても経ってもいられなくなり俺は茜にも詩子にも確認を取った・・・
結果は・・・他の奴らと同じだった・・・
『紗江子先生は死んだ』
俺は何も考えられなくなってしまった・・・
通夜の日にちだって誰から聞いたのかさえ覚えていない・・・
それでも一つだけ考えていたことがあった・・・
紗江子先生のことだ・・・
会いたい・・・
どんなことをしても会いたい・・・
どうしたらいい・・・
どうしたら・・・
そこは何もないところだった・・・
まるでご主人様のいない屋敷のようだった・・・
私は確かに死んだはず・・・
ということはここはあの世?
ふとそんな考えがよぎった・・・
それにしては何もなさ過ぎる・・・
することもないまましばらくの愛だその場に立ち尽くしていた・・・
すると突然またあの声が聞こえた・・・
昔聞いたことのある男の子の声だ・・・
『もうすぐでそっちに行ける』
『あともう少しだ』
『だから待っててくれ・・・紗江子先生』
その瞬間、一人の男の子の名前が浮かんだ・・・
「城島・・・君?」
答えは以外にもあっさりと出てきた・・・
この世にないのなら自分で作ればいい・・・
永遠にその世界で紗江子先生と一緒に暮らせばいいんだ・・・
それなら誰にも邪魔されない・・・
ずっと一緒にいられるんだ・・・
ほら、今にもその世界に行けそうだ・・・
その証拠にみんな俺のことを忘れ始めている・・・
茜はまだ覚えているようだけどそのうちみんなと同じように忘れてしまうだろう・・・
そうなったら俺がいなくなっても誰も心配しない・・・
俺は心置きなくその世界へと旅立てる・・・
もうすぐでそっちに行ける・・・
あともう少しだ・・・
だから待っててくれ・・・紗江子先生・・・
あの声がしてからどれくらい経っただろう・・・
その間ずっと考えつづけていた・・・
そしてひとつの極論にいたった・・・
ここは城島君の世界なんじゃ・・・
明らかに非現実的なことだった・・・
しかし今の自分の状況を考えると納得できないこともない・・・
実際聞こえてくるのは城島君の声だけだった・・・
だとしたらもしあの言葉が本当だったら・・・
ここに城島君が来る?
でもどうやって・・・
・・・それは後で考えることにしよう・・・
とりあえず自分の状況を確認しよう・・・
どうやらまだ死んではいないようだ・・・
かといって生きているというわけではないかもしれないけれど・・・
ここから出るのは・・・まず無理でしょう・・・
結局何も出来ないわね・・・
だったら城島君が来るのを待つしかない・・・
もしかしたら来ないかもしれないけど何故か確信はあった・・・
必ず来ると・・・
くだらない葬儀が終わった・・・
みんなもう紗江子先生に会えないと悲しんでいる・・・
俺はそんなことはない・・・
これからはいつでも紗江子先生と一緒にいることが出来る・・・
そして永遠に暮らしつづける・・・
・・・さあ、もう時間のようだ・・・
これでやっと会いに行ける・・・
もう待たせないよ、紗江子先生・・・
・・・ん、誰か俺の後ろにいるようだ・・・
どうせ俺のことは覚えていない・・・
すぐ向こうに行くさ・・・
さぁ、もう向こうの世界に行くよ・・・
・
・
・
・
・
俺が消える瞬間、誰かが俺を呼ぶ声だ聞こえた・・・
そんなわけがない・・・
もう誰も覚えていないんだから・・・
ここに着てからどれくらいの時が経っただろうか・・・
といってもここに時間の流れは存在しないようだ・・・
その証拠に腹がすくこともないし眠気もない・・・
存在するのは虚無だけ・・・
まったく意味のない世界・・・
そう考えているうちに体に疲労感を感じた・・・
どうやら疲れは存在するようだ・・・
眠くはないがとりあえず横になろうとした・・・
・・・その瞬間・・・!
カッ!!
急にあたりいったいが明るく輝いた・・・
その瞬間、一人の少女が泣いているのが見えた・・・
その少女に見覚えがあった・・・
「里村・・・さん・・・」
そしてあたりの光が消え、その少女が消えた瞬間、一人の少年が立っていた・・・
「・・・城島君・・・・・・」
俺を包み込んだ光が消え始めた・・・
どうやら着いたらしい・・・
俺と紗江子先生の世界に・・・
光がすべて消えると俺は一人の女性を確認した・・・
「紗江子先生・・・」
あとがき
ど~も、マサです。
はじめてこの様なSSを書いてみましたが・・・
どうでしょう。
感想、指摘、辛口コメント、何でもよこしてください。
ちなみに本当は一本にまとめるつもりだったんですが、書き方の都合上この様に分けてしまいました。
というわけで後編は短いです。
う~む、進歩がない。
まだまだですな。
それでは後編もできればお読みください。
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