マルチの話 外伝
姫川琴音参りますっ♪
書いた妄想娘大好き男 くのうなおき
ACT3 年の瀬のモノローグ
冬の日差しも温かくなる11時過ぎ、窓際の席だとその暖かさと昼食前の空腹感とセットでついついうと
しがちです。だからと言って窓を開けてしまえばわたしだけならまだしも、他の人も冷たい空気に晒して
しまう事になりますし。ええ、それならば授業に集中すればいいだけの話である事は重々承知の上です。
だけど世の中には努力してもどうしても切り抜ける事の出来ない事態があるわけでして、そういう場合には
「一つの事に固執して泥沼にはまってしまう」よりも、「発想の転換」を試みて「別な方向に視線を移し
てみる」方がいいですよね。
という事で、わたしはグラウンドの方へと目を向けました。今は三年生の体育の授業でサッカーをやって
いる所です。女子の方々が自分達の授業そっちのけでガラス越しでも響いてくるような歓声を上げて男子
の試合を見ているようですが、まあ、三年の十二月で生真面目に体育の授業をやっても仕方ないからこれは
これでいいんでしょう。で、グラウンドでサッカーボールを追いかけてる三年生達というのが藤田さんの
クラスの方々なわけで、いえ、別に藤田さんの勇姿を見たいから理由をつけて授業そっちのけでグラウンド
を眺めてるわけじゃないんですよ?あくまでも発想の転換、気分転換ですっ!
ああ・・・藤田さんのボールを追いかける姿、華麗なドリブルで敵陣を突破する姿、シュートを決める
姿・・・・・とっても素敵です・・・・思わず「気分転換」なのを忘れてしまってじっと見入ってしまう
くらいです・・・・・・
でも、ガラス越しに聞こえてくるのは藤田さんの友人の佐藤さんと、今、藤田さんに激しい体当たりを
しようとしてあっさりかわされてずっこけてるツンツン頭の方・・・・矢島さんでしたっけ?の名前ばか
り。あ、いえ、約二名ほど藤田さんの名前を懸命に叫んでるのが分かる方々がいるんですが、さすがに他
の女子の方々の声援の渦の中ではその一生懸命な声援も届いているのかどうか・・・・・何か口惜しいで
すよね?あかりさん、保科さん。
で、また藤田さんがシュートを決めたのですが、聞えてくるのは佐藤さんの名前ばかり。それは、確かに
佐藤さんの上手いパスのおかげで藤田さんがシュートできたのだから、賞賛されてしかるべきのものかも
知れませんが、何かちょっと不公平な感じがします。お互い抱き合ってぴょんぴょん飛び跳ねて、藤田さんの
名前を叫んで歓んでるあかりさんと保科さんが妙に浮いています。まあ、あの二人にはそんな事どうでもいいん
でしょうけど・・・・・・わたしも仲間に入りたいなぁ・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・こほん
ま、まあ・・・とにもかくにも、わたしの分かる範囲では、藤田さんって思ったほど「もてない」んですよ
ね。クラスの女の子同士の「気になる男子生徒」の話題でも、出てくる名前は佐藤さんと矢島さんばっかり
で、藤田さんの名前が出てくるのはちょっと違った意味での「気になる」話題ばかり・・・・わたしや葵
ちゃんはちょっと困ってしまうのですが。
あかりさんは当然として、藤田さんを好きな人って・・・・わたしに葵ちゃんに、保科さん、レミィさん、
理緒さんに卒業した芹香さんに妹の綾香さん。後、志保さんも怪しいですよね・・・?で、9人。藤田
さんの本来の魅力からすると、これはあまりに少なすぎると思います。
ただ、仕方ないと言えば仕方ないのかも知れませんね。藤田さんって目つき悪いし、一見やる気なさそう
で、とっつきにくそうだし・・・・佐藤さんと比べると、どうしても一見では見劣りしてしまうというか、
イルカとシャチを比べてしまうような感じで、どうしても獰猛なイメージができてしまうんですよね。わたし
だって初めて藤田さんと「会話」した時は、何かいいがかりをつけられていじめられるんじゃ・・って思い
ましたから。今となってはどうしてあんな風に思ったのか甚だ不思議なんですが。
でも、シャチが本来おとなしい生き物であると似ているように、藤田さんはちゃんとお付き合いしていれ
ば実はとっても優しくて素敵な方だと言う事が良く分かるんです。第一印象で大分損をしているみたいです
が、その分藤田さんの本当の「優しさ」を知った時のギャップの激しさというのがかえって彼のワイルドな
魅力となってプラスアルファされるわけで。そんな藤田さんを第一印象だけで忌避する人は、一生そのまま
藤田さんの魅力に気付かずにいて下さい、としか言いようがありませんね。
「ライバル」は少なければそれに越した事はありませんから・・・・・・・・うふっ♪
ああ・・・でも、藤田さんの野性的な荒々しい風の待っただ中に不意に流れてくる温かいそよ風のような
優しさは、一度知ってしまったらもう病みつきです。あかりさんは小さい頃、最初藤田さんが怖かったけど
彼の優しさを知ってからすっかりメロメロになったと言いますが、いえ本当、あかりさんの気持ちがとって
もとってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとってもとっても
よ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~く分かります。
そう、あれは、藤田さん、あかりさんと知り合って、わたしが自分の忌まわしい力を克服しようとしていた
時、わたしの力の暴走で「ひろゆき」さん・・・・わたしの愛犬を傷つけてしまった直後の事。
『もういや!力なんてどだい克服する事なんてできない!!』
自暴自棄になったわたしの頭を、荒々しくも優しく撫でてくれた藤田さん。その「励まし」には 何の根拠もその先の展望も見出せるものは無かったけど、でも、わたしに「わたしは一人じゃない」って 事を教えてくれたあの藤田さんの温かい手・・・・・
言葉で伝えきれない優しさが、あの時藤田さんの手を介してわたしに流れ込んできたからわたしは直後の
暴走を藤田さんとあかりさんを傷つける事無く克服する事ができたのです。
あの時の藤田さんの手の感触は今でも鮮明に思い出す事ができます。ごつごつした男の人の手・・・・
でも、じんわりとわたしの荒んだ心を和らげた優しさ溢れる手。撫でられてるわたしの頭から体全体へと
じんわりと藤田さんの気持ちが染み渡って行き、そのその安堵感はやがて快楽へと変貌し、わたしは思わず
「あぁ・・・」と甘い吐息をついてしまいます。
やがて藤田さんの手はわたしの頬へと移り、肌に直接触れる藤田さんの手の感触はわたしにさらなる欲求
を募らせ、わたしはねだるかのように頬を手に押し付けて摺り寄せます。藤田さんの手が頬を這いまわる
度に、半ば開いた唇からは、荒くそして甘いため息が漏れ、藤田さんに次の愛撫を促します。頬を這い回っ
ていた手でわたしの顎を軽くつまみ、くいっとわたしの顔を上げさせます。わたしは成すがままに目を閉じ
てその半ば開いた口で藤田さんのそれを迎え入れます。静かに重なり合う唇、でもわたしの口の中に入る
藤田さんの舌はとっても荒々しく、しかし、わたしはその舌の動きに翻弄されているだけで幸せ・・・いえ
、もっともっと求めてしまうのです。
『お願い!もっとわたしの体に貴方の想いを!!』
それに応えるかのように、顎をつまんでいた手はわたしの胸に、もう片方はわたしのお尻へと移り、這い
回り、安堵感に満ちた優しさから、性的な・・・とってもとってもエッチで嫌らしいんですけど、でも、や
っぱり温かい優しさでわたしの体を満たしていきます。
「はぁっ・・・・あふ・・・・・あん・・・・」
体に送り込まれる度にわたしは声をあげ、やがて体いっぱいに満たされた藤田さんの優しさはとろとろと
あふれだし・・・でも、もっともっと貴方の優しさが欲しいのですっ!
「浩之ちゃん、やったぁ~~~~~~!!」
かすかに聞えるあかりさんの歓声に、はっとわたしは正気づき、わたしの目の前はグラウンドの光景へと
戻ります。どうやらまた藤田さんがゴールを決めたようですね。
いけませんね、またわたしは妄想に浸ってしまったようです。ママからも葵ちゃんからも「程々にね」と
ね」と言われてるのですが、そう簡単に直るものではなさそうです。
でも、直らないのは皆藤田さんのせいですからね。貴方があんなに優しすぎるから、素敵すぎるからつい
ついいけない事考えちゃうんですよ?でも、優しくない藤田さんなんて考えられないし、あかりさんを大事
にしない藤田さんなんて藤田さんじゃないし、だけどあかりさんが許してくれるならその・・・・一度でい
から・・・・・・
「ああっ!!藤田さん、わたしの『中』に『シュート』を決めてくださいっ!!」
キ~~~ンコ~~~ンカ~~~ンコ~~~ン・・・・・
あら?授業終了のチャイムですね。結局「気分転換」のつもりが「さぼり」になってしまいました。いけま
せん、いけません。藤田さんを想うのはいいんですけど、授業をおろそかにしてまでは良くはありませんよね。
ちょっと反省。
皆が、授業そっちのけでグラウンドを見ていたわたしをどう思ってるかを考えると、凄く憂鬱なんですが、
それでも恐る恐る顔を教室に向けます・・・・・って、あれ?
皆、・・・・・・先生までも机にうっ伏していますが、暖冬の日差しにうとうとしてしまったのでしょう
か?授業に集中できなかったのはわたしだけではなかったんですね。
本当は喜んではいけない事ですが、それでもついついわたしは安堵の笑みを浮かべてしまいました。
・・・・・・でも、隣の葵ちゃん、ぷるぷる震えながら居眠りするなんて随分器用ですね?
終
後書き(のつもり)
(「マルチ」の)琴音ちゃんって、本当書きやすいというか、書いているうちにどんどん悪乗り
できるキャラです。どんなに妄想炸裂させてもどんなにヤバめな事言わせても、葵ちゃんと変な
事しても「基本的」なものは変わらないというか、何時までも「藤田さんLOVEです、うふっ♪」
な娘でいそうで安心していじくり回せるんですよね。だから自然と登場回数が増えてしまうわけ
なんですが・・・・・
とりあえず、今年はこの話でおしまいになりそうです。
まさに
「琴音で始まり・・・・琴音で終わるか・・・・!」(ばい丹波哲郎)といった気分です(笑)
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