To Heart SS マルチの話 (結婚後篇)
二人のバトル(?)
くのうなおき
冬はやっぱり炬燵にかぎる。
エアコン暖房も、ストーブも、確かに部屋を効率的に暖めてくれる。しかし、炬燵のよう
にに体の芯の芯まで暖かくなるわけではない。急な眠気を誘ってしまうくらいに、体の隅
々まで暖かさを行き渡らせるのは、炬燵ならではの特色ではないだろうか?
と、いうわけでオレとあかりとマルチは、炬燵を囲んでみかんを食いながらテレビを見
ているという、日本的な、あまりに日本的な冬の団欒の過ごし方を実践していた。
「・・・・ふにゃあ・・・・・」
コテン・・・・・・・・
マルチがちょっと間の抜けた、それでいて可愛らしい声をあげると、頭をテーブルに乗
せてたちまちの内にすーすーと、愛らしい寝息をたてはじめた。
さっきまで、動物バラエティー番組の、「子ぐまの一週間」のコーナーを、あかりと共に
食い入るように見ていたのだが、コーナーが終了したと同時に気がゆるんだのか、体に
じーんと染み入る暖かさがもたらす睡魔にとらわれてしまったらしい。しかし、重ね重ね
思う事だが・・・・・・・・・・
「マルチ、お前は本当にロボットか?」
その、あまりな人間らしさに苦笑しながら、マルチの頬をそっと撫で、ぷにぷにとつつ
き、その頬のかさと暖かさを楽しむ。そこへあかりも加わって、二人してぷにぷにとマル
チの頬をつつきだした。
しばらくマルチの頬の柔らかさを堪能すると、二人してそんな事をやっていたのが妙に
おかしくて、二人顔を見合わせると照れくさげに微笑いあった。う~む、なんというほの
ぼのとした光景だ。
微笑むあかりの頬は、照れくささだけではなく赤くなっていて、オレはあかりの頬を、
そっと撫でた。
「あ・・・・・・・」
ちょっと艶っぽい声を出すあかり、オレは胸の中に湧き上がる「衝動」を抑えて聞く。
「あかりのほっぺたも、なんかずいぶん熱くなってるな。炬燵の温度下げた方がいいか
?」
「うん・・・、このままだと、わたしもマルチちゃんと同じように寝ちゃいそうだし」
とあかりは頷いた。
「んじゃ、温度下げるか」と、炬燵の温度調整ツマミを手探りで探すが掴めない。オレ
はツマミを探そうと炬燵布団をめくって中を覗いた。
と、そこには・・・・・・・・
この時、オレ達の配置は、オレとあかりの斜め前がマルチ、つまりマルチはテレビと正
対し、オレとあかりが向かい合っていたわけだ。そして、オレが布団をめくれば、真正面
からあかりの下半身を覗くことになる。目の前あのあかりの服装は、白いハイネックのセ
ーターにチェック柄のミニスカート、そして黒のパンストをはいていた。
つまり、オレの眼前に、黒のパンストに包まれたあかりのパンティーが、少し開かれた
太ももとチェックのスカートの織り成す空間から、炬燵の赤色のひかりに照らされて、こ
の上なくエッチっちい雰囲気をもってさらされていた。
随分見慣れているものにも関わらず、オレは「新鮮な」いやらしさに、思わず胸をどき
どきさせながら、あかりのパンツに見入ってしまっていた。
そうだ、炬燵には「これ」があったんだ!!エアコンやスト
-ブでは味わえない「漢の浪漫」が!!
布団の外のほのぼのとした日常的空間と、赤色の光に照らされたパンティーが織り成す
非日常的ないやらしさを醸し出す空間。この二つの相対的独立な関係に触発されて燃えあ
がる心の衝動、エアコンやストーブでは決して経験は出来ないのだ!!
・・・・・・・・っと、いかんいかん!!いつまでも潜り込んでいたら、あかりに怪し<
まれるぞ!
と、思った時、突然あかりの両足が閉じられた
『やばい!!気づかれたか!!?』
慌てて炬燵の温度を下げ、布団から顔を出す。恐る恐るあかりの顔を見ると、頬を恥じ
らいの色に染めてオレを恨めし気に睨んでいる、・・・・・やっぱりばれてたか。
「・・・・・・・・・・・」
おれはばつの悪い顔で、冷や汗たらたらで黙り込むままだった。
しばしの沈黙の後・・・・・・・
ゲシッ!!
「ぐえっ!!?」
グリッ!!グリッ!!グリッ!!
「おひいっ!!??」
突然、あかりの足がオレの股間を直撃したかと思うと、そのままグリグリとやりだした。
「こ、こら・・・・!!あ、あかり・・・ひぇいっ!!」
あかりは「う~~~~~」と唸りながらオレの股間をグリグリとやったり、蹴っ飛ばして
くる。
「浩之ちゃんのエッチエッチエッチエッチエッチエッチエッチエッチ エッチ~~~~~~~~~!!」
エッチってなあ・・・オレとお前は夫婦であって、それこそお前のパンツはもう数え切れ
ないくらい拝んでいるっていうのに、今更・・・・・・・・
「う~~、こっそり覗かれるのは、夫婦でも恥ずかしいんだよ~~~~~~!」
・・・って、何でオレの考えてる事が分かるのかね!?ま、まあ・・・あかりからしたら、
「準備OK♪」でない状態で覗かれるのは恥ずかしいのかもしれんが。
と思いつつも、何時までもあかりに責められっぱなしというのも、ちょっと悔しいよな。
よし、反撃開始だ!!
「す、すまん、あかりがあんまり可愛くてな、つい見入っちまった」
「え?」
一瞬動きが止まるあかり、「えっ?えっ?えっ?・・・・」と頬を染めて、上目遣いにオレ
を見た。ふっふっふ、あかりはオレの、「可愛い」という言葉に弱いのは百も承知。
まあ、お世辞でも誤魔化しでもなく、あかりは可愛いんだけどな
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・色々な意味で(にやり)
不意を突かれたように、一瞬あかりの動きが止まった。すかさずオレは、あかりの足の間
に自分の右足を割り込ませ、あかりの女の子の所をぐいっと足で押す。
「ああっ?!!」
甲高い声をあげて、びくんと体を震わすあかり、追い打ちとばかりに、オレはぐいぐいと足<
を押し込み、または小刻みに足を震わせた。
「だ、だめ・・・・・ダメだよぉ・・・・・・ひろゆきちゃ・・・・きゃん!!」
あかりが必死に抗議するが、しかしその声はだんだん弱く、そして甘さを含み出していく。
ふっふっふ、最初の攻撃はあかりながら天晴れだが、しかぁし!まだまだ甘いぞ♪
「わ、わたしだって・・・あんっ・・負けないんだからぁ・・・・・・・・・」
グイグイッ!!
「う、うぐっ!!?」
切れ切れの声であかりは呟くと、今度は足の指を使ってオレの股間を再度責めはじめた。
足の指で行うその『攻撃』は、手で行うよりはぎこちないものの、確実にオレの、その、な
んだ、・・・・を的確に刺激していた。
ぐっ・・・・こ、この動き・・・・くそぉ~~~オレの「ツボ」を熟知してやがる!!
「・・・うぐぐ・・・む、むむむ・・・・おわっ!!」
「えへへ~~~参ったか、伊達に『藤田浩之研究家』を名乗ってるわけじゃないんだよ~~♪」
勝ち誇ったように、ニコニコと笑いながら攻撃を続けるあかり、むう~~~よくぞここまで強
くなったな、お父さんは嬉しいぞ・・・・って、お父さんってだれじゃい!?
・・・・・・なんて、一人ボケ突っ込みをしている場合じゃない、オレとて反撃の手段がない
わけじゃないぞ。大体、「研究家」はお前やマルチだけだと思うなよ。
オレは、あかりの責めに陥落寸前になるのを耐えながら、靴下を脱ぐと、あかりの女の子の所
に、再度猛反撃を加えた。
さわさわさわ・・・・・・・
「きゃあっ!?や、やぁ~~~~~~んっ!!」
オレは、足の指で、あかりの感じるところを、撫でるように、ちょんちょんと突付くように、
小刻みに刺激した。びくっと体を弾ませ、あかりはのけぞる。
「ふふふふ~~~、オレだって『藤田あかり研究家』なんだぜ、あかりの感じさせ方は熟知
し過ぎほど熟知してるってものさ♪」
さわさわ・・・つんつん・・・・・なでなで・・・・・・♪
「あうう・・・あん・・・・浩之ちゃんのいぢわるぅ・・・・・・・・・・」
ぐりぐり・・・・
「ぐっ・・・・!はあ・・・・や、やるな・・・あかり・・・・・」
しかし、あかりも中々頑張る。オレの責めに息絶え絶え、声は更にねっとりと甘味を帯びな
がらもオレへの攻撃を続行し、やがて互いを刺激し合う戦いの中で、オレ達の心は、「意地の
張り合い」から、「お互いへの欲望」へと移っていった。
「ひ、浩之ちゃん・・・・わたし・・・わたし・・・・・」
先に「陥落」したのはあかりだった。薄っすらと涙を浮かべた潤んだ瞳で、頬を真っ赤に染
めてオレを見つめる。しかし、オレもまた同様に、あかりを求めて「陥落」しようとしていた。
そこに、勝者も敗者もなく、あるのはお互いを求め合う男と女というオチだった。
「はあ・・・・はふう・・・・・・」
荒い息をしながら、唇を求めてくるあかりに、オレはあかりの隣にまわって、ぎゅっと抱き
寄せた。たちまちあかりは、へなへな~~~と崩れたかと思うと、体をオレに預ける。
あかりの髪を撫で、その手を頬に移してあかりの顔をオレに向けさせた時、あかりはまだ潤
んだままの瞳でじっとみつめ
「もう・・・見たいなら見たいと言ってくれれば・・こっそり覗くのはダメだよぉ・・」
とささやきかけた。オレはそれに反発することなく、「ごめん・・・」と素直に謝った。何
故だろう?あかりのこの目でみつめられると、オレはあっけなく「無条件降伏」しちまった。
ううむ、あかりの潤んだ目は、マルチの笑顔と同じくらい「凶器」だぜ。
あかりは「うんっ」と微笑むと、その潤んだ目を閉じて自分から顔を寄せてきた。オレはそ
れに抗う事無く受け入れる。
唇が重なり合って、すぐに絡ませ合う互いの舌と舌。さっきの諍いが、まるでただの余興に
思えてくる甘いムードにオレ達は酔っていて、オレはあかりを抱いていた両手を、あかりの胸
に這わせ、スカートを捲くりあげ、自分の口と両手であかりを「愛し」はじめようとした。
「はふう・・・・・ひろゆきちゃぁん・・・・・・・」
唇が離れ、お互いの口からつつ~~っと引き出された銀の糸を垂らしながら、あかりが甘い
声でささやきかける。オレはそれを引き金にあかりを愛撫し・・・・・・・・・・・・・・
ぴょ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~!!!!
「「ええっ!?」」
突然のヤカンのお湯が沸騰したような音にオレ達は仰天し、その音の「発生源」を見て顔を真っ
赤っかにする羽目となった。
両耳のセンサーパッドをふっとばし、下の両耳から煙を噴出して、顔を真っ赤っかにしたマルチ
がそこにいた。
「アツアツ夫婦でふ~~~ふ~~~してますぅ~~~~~~~~~~・・・・・・」
訳のわからないことを言いながら、マルチはまるで刑事ドラマの殉職シーンのように、スロー
モーションで三回リピートしながら・・・・じゃなくて!!ゆっくりと後ろに体を倒し・・・・
フラフラフラ~~~~~~~~~・・・・・・・・
バタッ!
マルチは、ギャグ漫画の登場人物のように、両足を上に向けて倒れた。
「「わわわわわわわわわわわわわぁぁぁぁぁぁぁ ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
「夫婦の秘め事」を見られた恥ずかしさなど一気に吹き飛び、オレ達の顔色は真っ赤っかか
ら転じて顔面蒼白。し、しかし・・・・どこから見たのか知らないが、刺激が強すぎたか!?
「ママママ、マルチッ!!しっかりしろ~~~~~~~~!!(大汗)」
「マ、マ、マルチちゃんっ!!大丈夫!?目を覚ましてぇ!!(大汗)」
慌ててマルチに駆け寄るオレ達だったが、マルチは倒れた際、思いっきりスカートがめくれ
上がって、いわゆるパンツ丸出し状態だった。普段ならそれほど気にはならない「くまさんパ
ンツ」が、先ほどの事もあって一瞬オレをどきっとさせてしまった。と、その時!!
ガコンッ!!
「ぐは!!」
後頭部に鈍い衝撃が走り、後ろを振り返れば、あかりが頬をふくらませて鍋をかまえていた。
「ちょちょちょちょちょっと待て!!あかりぃ!!」
「うう~~~~~っ、浩之ちゃんのエッチエッチエッチエッチエッチ エッチエッチエッチエッチエッチ ~~~~~~~~~~~~ ~~~~~!!」
ゴン!!ゴン!!ゴン!!ゴン!!ゴン!! ゴン!!ゴン!!
「待てぇ~~~~!、誤解だ歪曲だ捏造だぁっ!!オレは別にマルチのパンツで欲情したわけ
じゃな~~~~~~~いっ!!」
「え~~い、問答無用だよ!これを機会に、浩之ちゃんの煩悩を退散させてあげるんだからぁ!!」
「・・・・・・待て、という事は・・・?108回殴るんですかぁ~~~~~~!!?」
「うんっ♪」
「・・って(大汗)、なんだその『♪』マークは~~~~~~~~~~~~!!?」
「それじゃぁ、いっくよぉ~~~~~~~~~」
「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!(泣)」
まだ早い「除夜の鐘」が、藤田家の家に響き渡った・・・・・・・・。
あれからオレが108回鍋で頭を殴られた後、マルチは目を覚ました。
「はうう~~~~、もうどきどきしちゃいましたぁ~~~」と、顔を赤くしてぼそぼそと言う
マルチに、オレ達は同じように顔を真っ赤にして「「あははは・・・・」」と、苦笑する他なか
った。むう~~~、今後はいちゃいちゃする時は場所を考えねば。
んでもって、それからまた二時間ほど炬燵でくつろいでお休み時間
すりすり・・・・・・
「ん?どうしたあかり」
「あ、あのね・・・・その・・・・さっき、マルチちゃんが倒れちゃって途中だったでしょ・・
・・・?だから、その・・・・・・・(もじもじ)」
「ん~~~、それがなぁ・・・・・さっきお前に108回頭を殴られたら、『煩悩』がすっかり
消えちまってなぁ~~~~~~♪」
「え?え?え?ええ~~~~~~っ!!??そ、そんなぁ~~~~~~~(泣)」
「あははは冗談、冗談だって、そんなに涙をためなくてもいい・・・・・・おわあっ!!?ちょ
・・・ちょっと待てあかりぃっ!!(大汗)」
「むぅ~~~~っ、浩之ちゃんの意地悪~~~~~~~~~」
「だぁ~~~っ!オレが悪かった、すまんっ!!だからな、そのいきなりそういう『攻撃』は・
・・ううっ!!・・・・・・・・・え~~~い反撃だぁっ!!」
「きゃっ!・・・あ・・・・・あんっ!!だめぇ~~~~~~~♪」
・・・・・・・・ま、まあ・・・・オレとあかりの「バトル」の第二ラウンドの始まりってこと
だ、うん・・・・・・・・・・・・・(汗)
終
後書き
ええと、まあ・・・・うん、最近はなんかエッチとおレ○ネタばっかり・・・?
いやいや、そんなことはありません!!ちゃんと「ほのぼの~~~」っとした話を書きます
書くぞ!
だから信じて・・・・ね?ね?ね?(^0^;;
とにかく次は「大安吉日」の続きを書くぞ!うん
☆ コメント ☆
和樹 :「ま、まったくこの夫婦は」(--;
瑞希 :「あかりちゃんもすっかりエッチになっちゃって」(*・・*)
和樹 :「い、いわゆる『仕込まれちゃった』ってやつなのかな」(--;
瑞希 :「調教……でも可かも」(*・・*)
和樹 :「どこの夫婦もあんな感じなのかな?」(--;
瑞希 :「そ、そうかもね」(*・・*)
和樹 :「そっか。だったら……」(--)
瑞希 :「な、なによ?」(*・・*)
和樹 :「俺も瑞希にあーんな事やこーんな事を仕込んでやる~!」(^~^)
瑞希 :「ち、ちょっと~! こら! やめなさい!」(@@;
和樹 :「たーーーっぷり可愛がってやる~~~!」(^~^)
瑞希 :「あーん、もう……ばかーーーーーーっゥ」(*^^*)
千紗 :「おにいさーん、おねえさーん、千紗、遊びに来ちゃったですよ…………って…………
……………………。
アツアツ夫婦でふ~~~ふ~~~してますぅ~~~~~~~~~~」(@@;
和樹 :「げっ!」(@@;
瑞希 :「ち、千紗ちゃん!?」(@@;
千紗 :「きゅー(ばたっ)」(×o×)
和樹・瑞希「「わああああ! ち、千紗ちゃ~~~~~~ん!」」(@@;;;
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祐介 :「ま、まったく。
どこの夫婦もあんな感じなのかな?」(--;
沙織 :「そ、そうかもね」(*・・*)
以下、エンドレス