この作品を読んでもらう前に、少~~~し警告しておくわね。
これを普通の小説と思って読むと後悔するわよ。良くも悪くもタイトル通りの内容だからね。
そのことが了解・覚悟完了できた人は先へ進んでね。
そんじゃ、読んでみれ~~~♪
「……てなわけだから、サクサクっといくわよ」
「なーにが『てなわけ』やねん!!」
「何のことか、さっぱりわからないわよ!!」
「まあまあ。保科さんも綾香さんも落ち着いて。……それで? わたしたちは何をすればいいの?」
「さっすが、あかり。話が早いわ。えっと、あなたたちには、ちょっとした質問に答えて欲しいのよ」
「質問?」
「そ。ちょっとだけだからさぁ。ねっ、協力してよ」
あたしは顔の前で手を合わせて、お願いのポーズを取った。
ポイントは上目遣い&少し潤ませた目。
こうすれば、あかりは絶対に断らない。
「……う、うん。わかった。他ならぬ志保の頼みだもん。協力するよ」
やりぃ!! 作戦成功!!
思わず、心の中で叫んじゃったりして。
もちろん、そんなこと、外には決して出さないけどね。
「ありがとう、あかり~~~。やっぱ、持つべき物は親友ね」
言いながら、あたしは他のメンバーにチラリと視線を向けた。
「ま、仕方ないか」
「神岸さんがやるんやったら、わたしらだけ断るわけにはいかんやろ」
「(こくこく)」
よっしゃーーー!! 志保ちゃんWIN!!
―――そんなこんなで、あたしは全員に質問に答えさせることに成功した。
これもあたしの人徳の成せる業ね!!
やっぱり、志保ちゃんは凄いわねぇ。ときどき、自分で自分が怖くなるわ。
まあ、それはさておき、あかりたちに答えてもらった質問の内容なんだけど……
ほんじゃま、VTR、スターーート!!
問:ヒロ以外の人(例えば矢島)にエッチをせがまれたらどうする?
「(ふるふる)」
あらあら、あからさまな拒絶反応。
「まあ、そうおっしゃらずに」
「(ふるふるふる)」
「そこを何とか」
「(ふるふるふるふる)」
「ですから……」
「(ふるふるふるふるふる…………)」
うわっ。凄い勢いで首を振ってる。
……疲れないのかしら?
―――って、どうでもいいわね、そんなこと。
「わかりました。来栖川先輩はヒロ一筋なんですね?」
「(こくこく)」
やれやれまったく。あんなのの、どこがいいんだか。
「それじゃ、次は雛山さんよ」
「わ、わたしですか? あの……その……」
「どうなの?」
「わたしも……やっぱり……その……」
ふーーーむ、拒絶は拒絶でも、来栖川先輩みたいな強いものじゃないわね。
これなら、もしかして……って、あれ?
ぴこぴこぴこぴこ…………
さっきから、触手(?)が左右に大きく動いてる。
まさか……これって……
あたしは試しに別の質問をしてみることにした。
「だったらさ。ヒロにせがまれたんだったら、即OKなの?」
「そ、そんな、即だなんて……」
ぴこぴこぴこぴこ…………
しかし、本人の言葉とは裏腹に、触手……もとい、髪の毛は上下に激しく揺れていた。
え~~~~~~っと、つまりは、そういうことなのね。
……次!! 次、行ってみよう!!
問:ヒロ以外の人(例えば矢島)にエッチをせがまれたらどうする?
「いいわよ、別に」
…………へ?
「あ、綾香さん!?」
あらあら、これは予想外の展開だわ。
「……ただし、条件があるわ」
じょうけん~~~?
「あたしたちに勝つこと」
なんだ。そんなことでいいの。
…………って、こら!!
「ちょっと待ちなさいよ!! それが条件なの!?」
「そうよ」
「勝つって、あなたと葵ちゃんに?」
「ええ」
「そんなこと、出来るわけないでしょ!!」
「かもね」
……こ、こひつは。
「つまりは遠回しに『絶対にイヤ!!』って言ってるわけね」
「あら~。よくわかったわね~~~」
「誰だってわかるわい!!」
まったく姑息な手を使いおってからに。
「うちの学校で、あんたらに勝てる男なんて……」
「いますよ」
「うそ。いるの? 誰?」
「藤田先輩です」
…………おひ。
「それじゃー、意味無いでしょうが……って、ヒロって、そんなに強いの?」
「はい。お強いですよ」
「マジ? 綾香に勝つぐらい?」
思わず綾香に視線を向けて問うあたし。
「そうね~。今の浩之だったら、本気のあたしから10本中2,3本は取れるかしら」
へー、あいつがねぇ。たいしたもんだわ。
「あっ、そうだ。今度、浩之に言ってみようかしら? あたしたちに勝てたら好きにしていいわよ、って」
おいおい。
「葵もOKだよね?」
「えっ!? ……そ、それは、まあ。相手が藤田先輩なら……」
「決まり!! それじゃあ、次のクラブの時に…………だから…………して…………」
お~~~~~~い!?
「そ、そんなことまでするんですか!?」
「なに言ってるのよ。たかだか…………を…………して…………するだけじゃない」
「…………を…………なんて恥ずかしいですよ~。……でも、藤田先輩が喜んでくれるのなら……(ぽっ)」
もしも~~~し!?
ダメだこりゃ。完全に自分たちの世界に入っちゃってるわね。
はぁ~~~。次行こ、次。
問:ヒロ以外の人(例えば矢島)にエッチをせがまれたらどうする?
「なんや、その質問?」
「アホクサ」
「答えるまでもありませんね」
シ、シビアね。でもでも、これくらいじゃ、志保ちゃんは負けないもんね!!
「そんなこと言わないでさ~。ほらほら、ヒロばっかり相手にしてると飽きるでしょ?」
「全然」
「心配、ご無用ネ」
「飽きることなんて、一生ありません」
ううっ、みんな冷たい。
でもでもでも、志保ちゃん頑張る!!
「だったらさぁ。もしも、もしもよ。相手(仮に矢島)がどうしても引き下がらなかったらどうする?」
「そやなぁ。選ばせたるわ」
「は? なにを?」
「真鍮入りのハリセンと、鞄の角」
ひ、ひぇぇぇーーーーーー。
「レ、レミィは?」
「フフフッ」
「……レミィ?」
「その時は、狩るだけヨ!!」
にょえぇぇぇーーーーーーーーー!! ハンター化してるーーー!!
「あうあう。こ、こ、琴音ちゃんは?」
「………………くすっ」
ゾクッ。と、鳥肌が……
「もちろん、滅殺ですゥ」
うみゅーーーーーーーーー。怖いーーー。
「で? 他に訊きたいことは?」
「い、い、い、いえ!! も、も、もう、結構ですぅ~~~!!」
「さよか。ほな、もう行くで?」
「は、は、はい!! どうぞどうぞ!!」
「じゃあネ、シホ!! バイバイ!!」
「失礼します」
「はーーーい、さよならーーー」
早く帰って!!
「あ、そうそう、長岡さん」
ビクッ!!
「な、なんでしょう?」
「こないなアホなこと、もう訊かんといてな」
「時間の無駄だと思います」
「次は狩るヨ」
あたしは、勢い良くブンブンとうなずいた。
暫くして、3人の姿が消えた後には……
「こ、こ、怖かったよ~~~~~~」
腰を抜かした、哀れな志保ちゃんの姿があるのみだった。
つ、次!! 次~~~!!
問:ヒロ以外の人(例えば矢島)にエッチをせがまれたらどうする?
「「絶対にイヤです!!」」
そんな、綺麗にハモらせなくとも……
「浩之さん以外の人に体を許したりしません!!」
「わたしもですぅ」
ま、そういう答は予想してたんだけどね。
てなわけだから……
「メイドロボが人間の要求を断ってもいいの?」
卑怯かなぁとは思うけど、こういう手を使わせてもらうわよ。
「あうっ。そ、それは……」
思惑通り、効果あり!!
―――と、思ったのに……
「それでもイヤです」
セリオの冷静な声で、あっさりと打ち砕かれた。
「なんでよ。メイドロボが人間に逆らってもいいわけ?」
「わたしたちメイドロボにとって一番大切なことは、ユーザーの方、いわゆる“ご主人様”に喜んでいただくことです」
「そうでしょうね」
「そして、わたしたちにとってのご主人様とは、もちろん浩之さんです」
「それは、まあ」
「ですから、浩之さんを裏切るような行為、悲しませるような行為を了承するわけにはいきません。浩之さんのお気持ちを裏切って他の誰かに抱かれたりしたら、それこそ、メイドロボの存在意義に反してしまいます」
「そうですよね!! セリオさんのおっしゃる通りです!!」
うぐぐ……、言い返せない。
「ご理解いただけましたでしょうか?」
「わかった!! わかったわよ!!」
負け負け。志保ちゃんの完全な敗北よ。
ま、考えてみれば当然か。ご主人様第一。そんなの当たり前よね。
「しっかし、“ご主人様”ねぇ。ヒロには全く似合わないフレーズよね」
「そう、かもしれませんね。実際に“ご主人様”とお呼びすることは少ないですし」
「そうですね。滅多に呼ばないですねぇ」
「少ない? 滅多に?」
―――ということは、たまには言うわけよねぇ。
ひょっとして……
「もしかして、あんたら。『あーーーん、ごしゅじんさま~~~』なーんて、倒錯的なエッチをしてるわけじゃないでしょうね?」
「「……………………」」
「してるんかい!!」
「いえ……あの……その……」
「それは……えっと……」
ふっふ~~~ん。志保ちゃん、最後の最後で大逆転!!
ニュー志保ちゃん情報ゲットだぜ!!
ヒロをからかう、いいネタが出来たわ。
ほーーーっほっほっほ。真のヒロインは最後に勝つものなのよー!!
気分の良いところで、次、行ってみよーーー!!
問:ヒロ以外の人(例えば矢島)にエッチをせがまれたらどうする?
「や」
即答かい!! それも一文字。
「もしもよ。もしも、矢島に……」
「や」
せめて、最後まで言わせてほしいんだけど……
「そんなにヒロがいいの?」
「うん! 浩之ちゃんじゃなきゃ、絶対にイヤ」
ホンットーーーに、ヒロにメロメロね、この娘。
「そんなにヒロがいいわけ? もしかして、凄くエッチが上手とか?」
「上手かどうかなんてわからないよ。わたし、浩之ちゃんしか知らないもん。比べようがないよ」
「それもそっか」
「でもね……」
「でも?」
「浩之ちゃんって、凄く優しくしてくれるんだよ。もちろん、浩之ちゃんは普段から優しいんだけど……」
そ~か~?
取り敢えず、心の中でつっこんでおいた。
「体中をね、ホントに優しく触ってくれるの」
はー、さいですか。
「それにね。ずっと、甘い言葉を囁いてくれるの。愛してる、とか。可愛いよ、とか。わたし、それだけで……」
あかりの目がトローンとしてきた。それこそ、夢でも見ている様な表情だ。
はっ!? これって、まさか!?
相手のことを無視して、延々とラブラブ話を語り続けるという、伝説の『ノロケモード』!?
い、いかん!! これは早々に逃げ出さねば!!
「志保、どこに行くの? まだ、話は終わってないよ」
「い、いや、その……」
「聞いてくれるよね? (にっこり)」
「……………………はい」
それから、あたしは暫くの間、あかりの話に付き合わされた。
もしかして、あたしが無理矢理カラオケに誘った時って、あかりはこんな気分を味わっているのかしら?
反省すると同時に、あかりには二度とこの手の話は振らないことを心に誓ったのだった。
確かに、それはあたしも疑問だけど……
「ま、それはともかく、約束の報酬は頂くわよ。ヤック1週間分」
「なに!? ふざけるなよ!! こんなもんに報酬が払えるかよ!!」
「なんでよ!? ちゃんと、あんたの言った通りに動いてあげたでしょ!! 結果の良し悪しなんて関係無いわよ!!」
「なんだと!!」
「なによ!!」
この時のあたしは矢島との言い争いに必死だった。そして、それが大きな過ちだった。
気付くべきだったのだ。背後に漂う異様な殺気に……
「ほぅーーー。なかなか興味深い話をしとるやないか」
「あんなのを訊いて、何にするのかと思いきや」
「なるほどネ」
その声にビクッとなる、あたしと矢島。
恐る恐る振り返ると、そこには、藤田家女性陣が勢揃いしていた。
「いや、あの、これはね……」
しかし、彼女らはあたしを無視して、まずは矢島を攻撃し始めた。
「情けない奴やなぁ」……智子
「最低ね」……綾香
「格好悪いですぅ」……マルチ
「みっともないと思います」……琴音
「…………(軽蔑します)」……芹香
「男らしくないと思います」……葵
「バッカじゃないノ?」……レミィ
「つまらない人ですね」……セリオ
「プライド無いんですか?」……理緒
うわっ、きっつー。
でも、矢島は何とか持ちこたえている。……表面上は。
内心はダメージ大きいんだろうなぁ。
そんな矢島に、あかりがとどめを刺した。
「浩之ちゃんとは大違い」
ガガーーーン!!
矢島の頭の中では、こんな効果音が響いていたことだろう。
片想いしている相手からの言葉。それも恋敵の名前付き。
これは効いたわね。
案の定、矢島は真っ青な顔をしている。
そして、ブツブツと何かをつぶやきながら、フラフラと立ち去っていった。
ありゃりゃ、あれは再起不能かな? ……合掌。
「さて、前座は終わりやな」
そ、そうだ!! あたしには人のことを心配してる余裕は無かったんだ!!
なんとか、なんとか逃げないと!! こ、殺される!!
「よくも」……理緒
「あんな人のために」……セリオ
「くっだらないことを訊いてくれたわね~」……綾香
「今宵のハリセンはひと味違うで~」……智子
「本気でいきます!!」……葵
「…………」……芹香
「魔王を呼び出すとおっしゃってますぅ」……マルチ
「ふっふっふ、狩りの時間ネ」……レミィ
「……滅殺です」……琴音
ち、ちょっと~。あたしには直接攻撃なわけーーー!?
こ、こうなったら……
「た、助けて、あかり!! ちょっと調子に乗りすぎちゃっただけなの!! 許して!! この通り!!」
「……志保」
「あたしたち、親友でしょ!?」
「そうだね。わたしたち、親友だもんね」
やった!! これで助かる!!
「親友だから……本気出しても許してくれるよね(にっこり)」
―――って、ええっ!?
「ちょっと待って!! だから……ねぇ!! タンマ!! ちょっ……ダメだって!!」
「にょえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
薄れゆく意識の中で思った。
今のあたし、結構おいしいかも!!
……………………あんた、ほんまもんや!!
ちゃんちゃん!!
毎度!! Hiroです。
今回の作品ですが……100%苦し紛れです!!
ですから、特にあとがきで書くようなことは、なにもありません(^ ^;;
強いて書くなら、ひとつだけ……
石は投げないで下さいね。
ではでは、次の作品で、またお会いしましょう!!