To Heart SS マルチの話 ~または藤田家バ家族日記~
愛と誤解の「抱き枕」
くのうなおき
藤田家の「夜の生活」は、大雑把な形ではあるがローテーションが組まれている。
基本的に、日曜日から木曜日までは浩之とあかりの二人、金曜日はマルチも一緒の三人
で寝て、土曜日はマルチは神岸家に泊まるという「決まり」になっている。ただ、時々、
ひかりお母さんがマルチを離さずにそのまま日曜日もマルチを神岸家に泊まらせる場合が
あったり、あかりが生理期間中の場合は連続して三人で寝ることになったりと、時として
例外な事態も発生する。(ご承知の事と思われるが、浩之とあかりの二人っきりの場合は
「愛の営み」を伴ったものであり、マルチとの三人の場合は三人仲良く「川の字」になっ
て眠るものである事を伝えておく。後神岸家に泊まる場合も、藤田家での三人の場合のそ
れと同じである事を、釘をさすという意味も兼ねて付け加えておく)
甘えん坊のマルチにとって週末の金曜と土曜日、特に浩之とあかりと三人一緒で寝られ
日は何よりも楽しみな日であり、また浩之・あかり夫妻にとってもそれは同じ事であっ
た。(「だったら、いつも三人一緒に寝れば良いではないか?」という疑問を呈する事は
野暮というものである。夫婦には夫婦の「楽しみ」が別にあるというのも、また事実であ
るからだ)
三人が三人とも幸せな気持ちでいられる就寝時間。ただそれだけならここで話が終わる
わけだが、そうもいかないのは、最近浩之・あかり夫妻にとって非常に困った事態が発生
したのだ。
掛け布団の心地よい冷たさと暖かさが入り混じった感触を堪能しながら安眠していた浩
之がふと目を覚ましたのは、浩之の胸のあたりに何か押し付けられるような感じがしたか
らであった。
不意に目が覚めて、ぼうっとした頭とまだ焦点の定まらない目で胸元に押し付けられて
いるものを確認しようとすると、そこには見慣れた緑色の頭があった。
「う・・・・ん・・・・・」
『ようやく気付いてくれましたか?』と言うようにマルチは寝言を呟くと、頭を更に浩
之の胸に押し付けてきた。
「まったく、寝ていても甘えん坊なんだからな、こいつは」
やれやれといった感じで浩之は苦笑すると、マルチの頭を優しく撫でつけた。マルチは
気持ち良さそうに「ふに・・・・」と呟くと、「浩之さん・・・」と寝言で呼ぶや否や自
分の手足を浩之の体に絡みつかせるようにしがみついてきた。
「おいおい、オレは抱き枕かよ」
と、しがみついてくるマルチに少し困ったように笑みを浮かべた浩之だったが、幸せそ
うな寝顔でしがみついてくるマルチに『ま、しばらくこうしていてもいいな』と思った・
・・・・その時
「浩之さぁ~~~~ん・・・・・・」
すりすり・・・・・
「おっ?」
ぐりぐりっ
「ひゃいっ!?」
しがみついていたマルチが浩之の名を呼ぶと、頭を「すりすり」と浩之の胸に擦り付け
同時に、絡みつかせていた手足も「ぐりぐりっ」と浩之の体に押し付けるように締めてき
たのだった。
この時マルチの右足は、浩之の両足の間に軽く挟まっている状態にあり、それを無理や
り捻じ込めるようにして間に入れようとしたから、当然のようにマルチの太ももが浩之の
股間を相当激しく刺激する事となり、浩之は不意の「攻撃」に「ひゃいっ!?」と間の抜
けた声をあげることとなった。
「お、おいっ・・・・!!マルチっ・・!!」
マルチを挟んで反対側で眠っているあかりを起こさないように、浩之はささやくように
マルチにささやきかけるが、マルチはお構いなしに頭をすりつけ手足を使って抱きしめて
くる。そして当然のように浩之の股間を太ももで刺激した。
「ふにゃ・・・・浩之さん大好きです・・・・・」
「だ、大好きなのは分かったから、その・・・一回離れて・・・・おおっ!?」
またもや股間に走る刺激に声をあげる浩之、マルチの与える刺激にその部分が緩やかな
がらも充血してくるのに「男の性故」とは言え半泣きしたくなるような情けなさを感じな
がら、マルチを引き離そうとした。しかし、中々マルチは離れようとしない、いや浩之が
離そうとするといっそう強くしがみつき、「はう・・・・離しちゃいやですぅ・・・・」
と、ちょっと悲しげな声をあげてくる。その寝言に一瞬引き離すのを躊躇する浩之に、ま
た強くしがみついてきて、またいっそう股間も強く刺激する。
「はう~~~~(すりすり)」
ぐりっぐりっ
「おうっ!?」
「ふにゃ・・・・・(すりすり)」
ぐりっぐりっ
「ううっ!?」
マルチが頭を摺り寄せるたびに、連動して太ももが浩之の股間を刺激し、そして浩之が
「複雑な感情」の入り混じったうめき声をあげた。
「た、頼む・・・うっ、こ、このままじゃ・・・・やばいって・・・・げ、げげっ!?」
自分の妹、もしくは娘、もしくは妻に対する「好き」とはまた別の「好き」という想い
を抱かせる恋人・・・・肉体的ではなく、プラトニックな愛情を抱いているメイドロボット
に暴発させられるという「不徳の致す事態」をなんとか避けようと、間段なく股間を襲う快
感をこらえてマルチの甘えん坊攻撃を止めさせようとした浩之だったが、マルチの頭の先に
茫然と口をあけてこちらを見ているあかりの姿を見つけると、驚きの声をあげて、一瞬体を
硬直させてしまった。
「あ、あかりっ!こ、これは別に何でもないんだ。や、疚しい事なんかちっともないぞっ」
一瞬の硬直の後、すぐさま思い切ってマルチを引き離してあかりにどもりどもりながら弁
解する浩之だが、あかりが真っ赤な顔をして口元を押さえながら見つめてる先に気付いて、
その視線の先に自分も目を落として、次の瞬間には顔面蒼白冷や汗だらだらな状態となった。
二人の視線の先にある、マルチによって刺激され硬直してしまった浩之の男性な部分を、浩
之は慌てて隠した。
「ええっと、ええとだな・・・こ、これは・・その・・・あの・・・しのよのやの・・
・・・じゃなくて!!ええと、マルチが寝ぼけて斯様な次第に相成ったわけでありまして・・
その、能動的意思に基づく行動の結果ではなく、あくまでも受動的な・・・・・・」
自分の中の冷徹な第三者が、「詭弁にすらならない言語の羅列」と厳しく脳内で判定してい
るにもかかわらず、浩之にはその「詭弁にもならない言語の羅列」しか思いつき、口に出すこ
とができなかった。それだけ現在の状況は、まさに絶対絶命のピンチとまでいかないにせよ、
後で誤解だと分かっても、あかりの「煩悩退散鍋攻撃108連発」を覚悟せねばならないくら
いの切羽詰ったものであった。
しかし、あかりは数十秒の間・・・浩之にとっては一時間位に感じたであろうが、その光景
を見つめていると、急に体をもじもじとしだし、頬をいっそう赤く染め、恥ずかしそうに呟い
た。
「・・・わたし・・・全然怒ってないよ・・・マルチちゃんが望むんだったら、その・・・・・・・・・・・・
やっぱり二人よりは三人でした方が楽しいかな?って思うし・・・・・」
「ななななななななななななななななななな・・・・・!?」
予想を超えたあかりの「誤解」に、浩之は目を白黒、口はがくがくと規則的ながら間の抜けた
反復運動を行わせた後
「そういう問題じゃねぇ~~~~~~~~っ!!」
と涙ながらに絶叫した。
結局、その後一時間かけてあかりの「誤解」を解いたわけだが、その一週間後、またもや問題
が再発した。
「あふっ・・・・」
胸の先端に甘美な刺激を与えられ、甘い声と共に目を覚ましたあかりは、ぼうっとした目で自
分に刺激を与えた張本人を探した。
「んっ・・・・もう、浩之ちゃんったらエッチなんだから・・・おいたが過ぎるよ♪」
責めてるのか喜んでいるのか判別のつかない口ぶりで、あかりは浩之に目をやってささやきか
けた。
「マルチちゃんが傍で寝てるんだから、あんまり激しい事しちゃ嫌だよ・・・・」
しかし、浩之はくーくーと穏やかな寝息をたてて深い眠りの真っ只中にいるようで、返事はな
かった。
『え?それじゃあ・・・・・』
ようやく寝起きのぼうっとした状態から解放された頭と目で、自分の胸元を見てみる。すると
そこには見慣れた、あかりと浩之の二人にとってかけがえの無い存在の緑色の頭があった。
「ふふふっ、おいたの犯人はマルチちゃんだったんだね」
甘えるように、あかりの胸に顔をうずめるマルチを見て微笑むあかり。この時点で、先週の浩
之がマルチに「襲われた」顛末を思い出していればよかったのだが、幸せそうな顔であかりの胸
に顔をすりよせるマルチの姿に、ついつい母性本能が働いて思わず見入ってしまったあかりはす
っかりその事を忘れていた。
「うにゃ・・・・・」
と寝言を呟きながらあかりにしがみついてくるマルチ。そんなマルチに「甘えん坊さんね」と
微笑みかけて、あかりはマルチをそっと抱き返した。
と、その時・・・・・・・・
「ふに・・・・あかりさぁん・・・・・・・」
すりすりすりすりすりすり
びくんっ!!
「あ、ああっ!!」
あかりにしがみついたマルチが、胸元に埋めた頭をすりすりと摺り寄せた際、頭があかりの胸
の両先端を摩るように刺激し、その突然襲った快感を伴った刺激にあかりは思わず声をあげ、体
を弾ませた。
「あ・・・・だめ・・・・マルチちゃ・・・・あんっ!!」
さらにマルチは手足を浩之にしたように絡み付け、いっそう強くあかりにしがみついた。そし
て左足をあかりの両足の間に差し入れるよう絡ませるから、当然マルチの太ももがあかりの女性
な部分を刺激し、あかりはさらに快楽の入り混じった声をあげる事となった。
『も、もしかしてこれが浩之ちゃんの言っていたマルチちゃんの『寝ぼけぐせ』・・・?』
それに気付いた時にはすでに遅く、あかりは寝ぼけているマルチにたちまちのうちに組敷かれ
胸と女の部分に、快感を伴った刺激を間段なく与えられる事となった。
「いや・・・・だめ・・・はふうっ・・・んっ・・・や、やあ・・・あ・・・んんっ!!」
いけない事とは思いつつも、マルチの与える快楽の刺激に殆どなすがままの状態のあかり。これ
がもし浩之以外の男やもしくは同性であったならば即座に跳ね除けていただろう。しかし、妹の
ような娘のような、「望むのだったら、三人でしちゃってもいいかな?」と思ってしまうくらい
の身近な存在が故に、内心はいけないいけないと思いつつも、それ以上の抵抗はできずに絶え間
なく彼女から与えられる快感に声をあげていた。
それでも、マルチに「責められて」快楽の声をあげている自分に恥ずかしさと、今の倒錯的な
状況にどっぷりと嵌っていてはいけないという思いもあるわけで
『ああ・・・浩之ちゃんが今目を覚ましたらどうしよう・・・・?このままじゃ誤解されちゃ
うよぉ・・・・』
と、不安な気持ちを抱いて隣をちらりと見た。と、そこにはベッドの上に座り込んで、口がら
鼻にかけて右手を当てながら、こちらを茫然とした目で見ている浩之の姿があった。ちなみに右
手の指の間からはだらだらと血が流れていた。
「ひ、ひ、ひ、ひ、ひ、浩之ちゃんっ!?・・・・・こ、これはっ!!」
慌ててマルチを引き離して浩之ににじり寄るあかり
「違うのっ!これは誤解だよっ、マルチちゃんが寝ぼけちゃって・・その・・ごにょごにょ・・」
顔を真っ赤にして必死に弁解するあかりを、浩之は鼻血をティッシュで塞ぐとそっと抱きしめ
て照れ隠しのようにささやいた。
「いや、別に変な弁解しなくてもいいぜ・・その・・オレは、あかりとマルチが今まで以上に仲良くしてくれるのはとっても嬉しいと思うし。
ほら、こないだ言ったじゃないか、『二人より三人が楽しい』って・・・・・おわっ!!?」
浩之が皆を言い終わる前に、浩之の顔面にあかりの枕が叩きつけられた。
「も、もう・・・・違うんだってばぁっ!!バカバカバカぁっ!!
浩之ちゃんのエッチぃ!!」
と、顔を真っ赤にしたあかりが更に立て続けに3発、枕を叩きつけた。
「ち、違うって・・・言ってもなぁ・・・・・
あんなにマルチに『可愛い』喘ぎ声をあげさせられてたら説得力ないぞ!!」
と、浩之があかりの攻撃を必死になって受けながら叫ぶと、あかりは冷や汗をたらたらと流し、
これ以上は無いくらい、顔を赤らめて
「あ~~~~ん!!だから、それとこれとは話が別なんだよぉ~~~~!!!!」
と、思いっきり枕を振り上げた。『こりゃまずい!』と察した浩之は、すぐさまベッドを飛び降
りドアにむかって駆け出した。
「あ~~~浩之ちゃん逃げるなぁ~~~~!!」
すかさず、あかりも浩之を追いかけてベッドを飛び降りた。
「もうっ・・・今日という今日は、そのすぐに変な事考えるえっちっちいな煩悩を振り払って
あげるんだからぁっ!!」
「おいおいっ、オレの煩悩振り払ったらあかりが困るんじゃねーの?」
浩之の言葉に、ぴたりと動きを止めて考え込むあかり。「ええと・・そのね・・煩悩すべて振り
払うってわけじゃなくて・・・ええと・・あの・・・わたしと、そのごにょごにょする分だけは
残しておきたいなぁ・・・・って・・・・・」と、一指し指を合わせながらぼそぼそと呟き出した
が、浩之のにやりと笑った顔に気付くと、たちまち頬を膨らませた。
「も、もうっ!!何言わせるのぉ~~~~!?」
「何を言わせるって・・・あかりが勝手に言い出した事じゃねーか。いやぁ、あかりとの分だけ
は残して欲しいってか・・うんうん♪」
「い、意地悪うっ!!夫婦なんだから当然のことでしょ~~~~~!!」
と、また枕を振りかぶって飛び掛るあかり。浩之はそれを何とか交わすと
「や~~いや~~い、あかりのえっちっちぃ~~~~~♪」
はやし立てるように言うと、ドアを開けて部屋を飛び出した。
「あ~~~ん、浩之ちゃん待てぇ~~~~~~!!」
あかりも続けて部屋を飛び出し、痴話げんかな追いかけっこが始まった。
「待て待て待て~~~~!!えっちっちぃ亭主~~~~~!!」
「なんのなんの、奥様のえっちっちさには敵いませぬわ~~~~♪」
・・・・・端から見れば「どっちもどっちだ!!」という突っ込みを受けそうな台詞を言い合い
ながら、どたばたと家中を駆けて追いかけっこをする二人。そんな喧騒の中で、一番の「元凶」で
ある、二人に愛されている甘えん坊の少女は
「・・・・浩之さん、あかりさん・・・・大好きですぅ・・・・・・」
と呟きながら、布団をぎゅっと抱きしめて、相変らず夢の中で甘えていた。
結局犬も食わない夫婦の痴話げんかは、居間で浩之がとっ捕まり、百八回あかりに枕で叩かれて
終焉を迎え、そしてそのまま金曜日の「番外ラウンド」に突入した事だけ伝えておく。
翌日・・・・・・・・
「わぁ~~~大きくて、あったかくて、柔らかくて可愛いです~~~~~」
マルチは、浩之が自分の為に買ってきてくれたクマの形をした抱き枕を、とても嬉しそうに満面
の笑みをうかべて抱きかかえていた。そんな彼女の姿に、浩之もあかりも思わず微笑みを浮かべた。
「でも、どうして突然このような物をわたしに買って下さったんですか?」
不意のマルチの質問に、二人は一瞬動揺しながらも何とか平静を保ち、浩之が誤魔化すような笑
を浮かべて言った。
「マルチは寝てるとき、枕をぎゅって抱きしめる癖があるみたいだからな。あの枕じゃ小さくて
物足りないかな?って思ってな」
そう言って、あかりと色々な意味をこめた苦笑を交し合う浩之、しかしマルチはその言葉通りに
受け取って
「はわわ・・・・・・・」
と、抱き枕を抱えたまま、恥ずかしそうにもじもじとしていた。そして、ふと何かを思い出した
ように顔をあげて
「あっ、そうだ」
「ん、どうしたのマルチちゃん?」
「ええとですね、今日ひかりお母さんの所に行くとき、この枕を持ってっていいですか?」
マルチの言葉に、浩之とあかりははっと、すっかり忘れていた事を思い出した。
「ああ、もちろん構わないぜ・・・(っていうか持っていって欲しいんだがな・・・)」
最後の所は、マルチに聞こえないよう呟いた浩之は、マルチに抱きしめられて嬉しくとも
恥ずかしい顔をしているひかりを想像し、あかりに苦笑してみせた。あかりもまた、浩之と
同じような事を考えていたらしく、「あはは・・・」とばつ悪そうに笑った。
そんな二人の「複雑な心境な笑み」に気付くことのないマルチは、浩之のプレゼントしてく
れたクマの抱き枕を、またいとおしそうにぎゅっと抱きしめ頬を摺り寄せた。
翌々日の月曜日
大学からの帰りついでに今晩の夕食の材料を買おうと商店街に出たあかりは、そこで母親の
ひかりとばったり出会い、共に買い物を済ますと一緒に帰宅の途についた。
しばらくとりとめもない世間話を交していた二人だったが、あかりは一昨日マルチがどうだ
ったかが気になって、ひかりに話しを振ってみた。
「あ、そうだお母さん」
「ん、なあに?」
「あのね・・・・一昨日、マルチちゃんと一緒に寝てる時、マルチちゃん寝ぼけてしがみつい
てこなかった?」
一瞬ひかりは驚きの表情を見せたが、すぐに平静に立ち返ると
「ううん、そんなことなかったけど・・・あっ、ひょっとしてマルチちゃんが持ってきた
抱き枕ってそういう事だったの?」
あかりは、少し頬を赤くして
「う、うん・・・・まあ、そういう事なんだけど。マルチちゃんお母さんに寝ぼけてしがみつい
て色々大変なことになってないかな?って思って・・・」
金曜日の夜の事を思い出して、あかりはさらに顔を赤くした、そんなあかりにひかりはこつんと
頭を軽く叩いて
「何いってるの、『大変なこと』って。マルチちゃんが寝ぼけたくらいで・・おかしな子ね」
と言ってくすくす笑った
「もう、色々大変だったんだよ~~~~」
と、ぷうっと頬を膨らませるあかり。しかし、これ以上話を続けると、自分と浩之の恥ずかしい
話まで話さなくてはならなくなると思い、気持ちを落ち着かせるように軽く頭を振って
「でも、お母さんの方は別に問題ないみたいで良かったよ」
と笑いかけた。ひかりは「ふふふっ」っと悪戯っぽい笑みを浮かべて
「まあ、何があったのかは聞かないけど、それが原因でマルチちゃんに辛く当たっちゃだめよ」
と言うと、あかりは苦笑して
「ううん、それはないから安心して」
と言うと、心の中で軽く安堵のため息を漏らした。
『マルチちゃん、ちゃんと抱き枕を抱いて眠ってくれたんだね・・・・良かった・・・』
一方、何事もなくほっとした表情を見せているあかりを眺めながらひかりは、今までの会話か
らある結論を導き出し、それが自分の考えていたことと大分差異がある事に、内心冷や汗を流し
ていた。
『あの抱き枕って、『マルチちゃんが抱っこ』するものだったのね・・・てっきり、わたしがしょっちゅう寝ぼけて朝までマルチちゃんを抱きしめて離
さないから、わたしの為に持ってきてくれたのかと思っちゃった・・・・・』
とりあえず、あかり達にばれる前にあの癖は直しておこう、そうひかりは思った
『でも、マルチちゃん可愛いし・・・・どうしても抱きしめたくなっちゃうのよねぇ・・・・』
まあ、ひかりお母さんが考えてる以上に時間が掛かりそうではあるが・・・・・・・
終
後書き
ええと、まあ何と言いますか・・・・ますますバカっぷりに磨きがかかってきていますね、うん。
今回から、シリーズタイトルに「藤田家のバ家族日記」という副題を付けてみました。特に深
い意味はありません、ここ最近の「マルチの話」がまさに「バ家族日記」というにふさわしい(?)
内容だったんで開き直ってみただけです。決して「これからはこんなバカ話しか書かないぞ!!」
という宣言のつもりではありません・・・・・・多分・・・・・・(^^;;
�@���@�R�����g�@��
�����@�F�u�����������o�J�v�w�v(�|�|�G
�Z���I�F�u���������A�������������������B
�@�@�@�@�@���������������������A�������v(;^_^A
�����@�F�u���������������B�������[���A���������y���������������������v(�|�|�G
�Z���I�F�u�������C���������������������v(;^_^A
�����@�F�u�}���`�A�������������������v�����������B
�@�@�@�@�@���������������������������v(�|�|�G
�Z���I�F�u�������c�c�S�z�������v���������v(;^_^A
�����@�F�u�����������H�v(�|�|�G
�Z���I�F�u�����A�������v�i�O�O�j
�����@�F�u�z���g�����H�@�S���������v�������v�������H�v
�Z���I�F�u�c�c���A�������v(^ ^�G�G�G
�����@�F�u�c�c�c�c�v�i��_���j
�Z���I�F�u���A���C�������B�������������������������v(;^_^A
�����@�F�u���C���A�������������������������������v(�|�|�G
�Z���I�F�u�c�c���A�����v(^ ^�G�G�G
����