今日もこんな時間に更新です(^_^;)
今年は元旦から結構大きな揺れを感じたりとちょっと落ち着かない幕開けでしたがみなさま如何お過ごしでしょうか。
この近所では 胃腸炎も流行していて手洗いうがいの励行が盛んに叫ばれております。
皆様もぜひお気を付けくださいね!
さてごあいさつに続いては業務連絡です
元旦から今日に掛けてメール等いただいた方には今しがたすべて返信作業を終えた・・・筈なのですがどうも新しいセキュリティソフトを導入してからメーラーとの相性が良くないみたいで時々フリーズするのですよ。
もし「メール出したんですが返事がまだですよー」という方がいらっしゃいましたら大変お手数ですがご一報くださると嬉しいです m(_ _)m
そして最後に本題。
話がつながったところからちまちま更新 続行中です。
今回も短くちまっと続きを用意しましたので見てあげてもいいよ、という方はこちらへどうぞ♪
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君に贈る 5
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誕生日を翌週に控えプレゼントを辞退して「ご飯がいい」と主張した彼女の希望を叶えるべくショッピングモールを歩き回り何軒かの店に目星をつけた。
帰りがけ駅に向かう道すがら視界を掠めたネオンカラー。
店頭の目立つ位置にあったとはいえ何故これだけ小さな石に目を止めたのか。
立ち止まった遊馬自身よくわからないまま見慣れない色に興味を惹かれショーケースを覗き込んだ。
女性店員に声をかけれられ我に返りその店が所謂カジュアルな店舗ではない事に気がついた遊馬が受け答えに窮していると済崩しに店員のペースに巻き込まれた。
普段ならあっさりかわせる程度の勧誘の筈が心理的な焦りに加え実際その商品が気になってもいた為立ち去るタイミングを完全に逃した。
そもそもそれ程 宝飾品に詳しい方ではないので石の質も相場も分からない。
更に店頭にあるどの商品のプライスタグも巧みに台座へ絡められており高級店らしいその陳列方法に遊馬は妙な感心を覚えつつ冷やかし半分で店員の説明に軽く耳を傾けた。
結果それがトルマリンの一種である事が分かるとマイナスイオンが出るとかで枕だの風呂だのに入れる砕石やジェムストーンとして安価に売買されている物を思い浮かべた彼は『なんだ電気石か』と思わず胸を撫で下ろした。
幾ら宝飾店のブランド代が入ったとしても直径2,3ミリ程度のトルマリンの価格がそれ程張ることはないだろうと高を括り気軽に商品の値段を尋ねた彼は返ってきた答えに目を丸くした。
支給されたばかりの賞与が半分消し飛ぶ程の金額に思わず絶句していると店員はその希少性を訥々と説明しはじめケースの上に同型のピアスを数点並べて見せた。
比べると明らかに産地や質によって色味も輝きもまるで違いそれに応じて価格にもかなりの開きがある。
ルースが大きくても色が薄かったり照りの弱いものは小粒で色味や透明度の高いものよりもはるかに安価なのだが最初に目にとまった石の色が飛び抜けて印象的で他の物とは一線を画す。
何れにしても値の張るものだけにその場で結論を出せず店員の名刺を受取った遊馬は一旦店を後にした。
あれから数日、野明の誕生日を翌日に控えデータ処理に区切りをつけた遊馬は天井を見上げて溜息をつく。
眉間に小さな皺を寄せる彼に目を留め出力されたプリンタ用紙を抱えて通りがった柚木がくすくすと笑った。
「難しい顔してどうしたんです、篠原さん」
「え?」
「眉間に皺。なにか悩みごとですか?」
癖の無い長めの黒髪をさらりと掻き上げ彼女が顔を覗き込むと遊馬は少しばつの悪そうな顔で頬杖をつく。
「・・・悩んでる様に見えた?」
「ええ。でも仕事の事じゃなさそう」
「・・・あんまり顔に出る方じゃないと思ってたんだけどな、俺」
「どうでしょう?でも今のはかなり分かり易かったですよ?」
彼女の言葉に遊馬は額を押さえて顔を顰める。
「相談、乗りましょうか?」
彼女が笑うと遊馬は一瞬キョトンとした後「高くつきそうだから遠慮しとく」と答えて軽く息を吐いた。
フロア前面の窓から見えるシュミレータに目を移しコクピットから出てきた野明を見遣る彼の目が少し拗ねているように見えて柚木は微かに瞳を曇らせる。
息を弾ませ大きく深呼吸しながら鮮やか、と言っていい仕草でヘッドギアを外した彼女が目の前のスタッフと笑顔で言葉を交わす、ただそれだけの事が不安で堪らない。
誰にでも分け隔てなく屈託のない笑みを向ける人当たりの良さは彼女の長所。
重々承知していても『あいつの良さに気付く人間が増えるのは面白くない』という嫉妬に近い感情で心がザワついて仕方がない。
つき合いは長いが『交際』と言う所までは踏み込めていない、そういう関係はそろそろ限界にきている、その事は遊馬自身が一番よくわかっている。
一番近い場所に居る、その自信はある。
好かれてもいるだろう、しかしあいつの思う『好き』の種類は『love』なのか『like』なのか『favorite』なのか。
確かめる事をしなかったのは自信があるから、ではなく怖いからだ。
気付いた時には彼女に寄せる自分の好意は『like』だけでも『favorite』だけでも無くなっていた。
それらを含んでいることは確かだがそこには強い独占欲がある。
深い溜息をついた遊馬は何かを振り切るように軽く頭を振るとぐっと背筋を伸ばし乱暴に前髪を掻き上げた。
同じように野明を見ていた柚木はゆっくり彼を振り返るとふぅっと息を吐き小さく肩を竦める。
「そんなに気になるなら本人にそう言えばいいのに」
「言えればそうしてるよ。鈍いからなぁ あいつ・・・」
「鈍いのは彼女に限ったことじゃないと思うけど・・・」
「は?」
遊馬がきょとんとした顔を見せると柚木は苦笑いを浮かべて「相談はしないんでしょ?」と言いながら手にした書類を抱え直す。
入室してきた野明へちらりと視線を送った彼女は遊馬に軽く手を振って自席へと戻って行った。
「お疲れ 遊馬」
声を掛け歩み寄ってきた野明の目線が入れ替わるようにその場を立ち去る柚木の背中を無意識に追いかける。
その仕草に遊馬は軽く首を傾げた。
「どうした?」
「・・・ううん なんでもない」
遊馬の問いで我に返った野明は二、三度目を瞬いて小さく息を吐き出した。
「そうか?まぁいいけど。もう上がれるんだろ」
「多分。遊馬は?」
「特に問題がなけりゃもう上がる、飯 付き合えよ」
「奢ってくれる?」
「それは明日。今日は割り勘」
「なぁんだ 残念。じゃ 主任に上がれるか聞いてくるね」
おどけるように言った野明がくるりと踵を返し席を離れると遊馬は一度ぐっと背筋を伸ばす。
帰り支度をしながら彼女の後姿に目を向けた彼は思案深げな顔で溜息を吐いた。
to be cotinue
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追記
遊馬目線書くのやめようかなーと思ったりしたのですがメモは残ってるしということで ここに挟んでみたり(^^;
なくてもいいかなぁという気はしてるのでもしかしたらそのうちサクッと整理しちゃうかもしれませんが 取りあえずつながったのでUPしてみました☆
もうしばらく続きますのでお時間があれば付き合ってやってください(^^)
非公開 2012年01月06日(金)23時28分 編集・削除
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