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未来の約束

昨日折角日食もあったし、何か記念に書いとこうかな、と。
時間軸 おかしくてもまあいいかなと(^m^)
2009年に 二課にはもう居ないでしょうが それは突っ込まないでねっ!

東京は生憎の天気で一瞬 チラッとしか日食見れませんでした。
見れただけ マシかなぁ・・・・

では 以下本文

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未来の約束
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朝から雨が降る東京の空。
そこそこ本降りの朝8時。ハンガーの入り口で空を見上げて野明が言う。
「日食 見れそうにないね」
「そうだなぁ、晴れそうな感じしないな」
日食は9時半過ぎから始まって2時間ほどで元に戻る。
今回は日本国内でも皆既日食が見られる地域もあるそうだが東京はせいぜい掛けて7割というところらしい。
それでも珍しい現象には変わりなく残念そうに肩を落とす様子は少し気の毒だった。

「部分日食だったら また見れるんじゃないか?再来年も国内で見れるし、金環日食は2012年に関東でも見れるらしいぜ?」
「そうなの?」
「さっき TVで言ってた」
「そっか・・・で その二つは何が違うの?」
素朴な疑問を口にする。
「部分日食は文字通り 一部分が欠ける日食。金環日食は 月が太陽の前に来た時、太陽の淵が残って輪っかが出来るように残る日食」 遊馬はすらすらと説明する。
「今回は輪っかにならないの?」
「ならない。皆既日食は月が太陽を完全に隠すからな。周りに炎みたいなものが残って見えるけどあれはコロナで太陽そのものではないんだ」
「へぇ? じゃどうして 完全に隠れる時と輪っかが残る時ができるの?」
小首を傾げる野明に『少しは自分でも調べろ』とでも言いたそうな目線を投げてから訥々と説明を始める。
「太陽と月、地球との距離の問題だな、惑星と衛星の軌道は楕円軌道を・・・・」
『面倒だ』という態度を取りつつも丁寧に語るその顔は好きなことを夢中で話す子供のような雰囲気があって見ていて飽きない。
思わず じっと見つめていると遊馬が不意にこちらを向いた。
「聞いてるか?」
「あ うん。聞いてる」
本当は途中から理解できなくなってしまって話なんて聞こえているだけで聞いてないも同然だったんだけど。
「本当か?」と聞かれて、へへっと笑うと『聞いてなかったな』という顔で眉根を寄せる。
「ま、いいけどな」というと空を見上げた。
雲は厚く、太陽が見える様子はない。
「さて 一度戻ろうぜ。怒られちまう」
野明の背中をぽんと叩いて促し、連れ立って隊員室に戻ると並んで席に着く。
『さて、日報でも書くか』と 引き出しからペンを取り出したとき出動を告げるサイレンが鳴った。

「愚図愚図しないで!」
熊耳の檄が飛んで皆が一斉に隊員室を駆け出して行った。
出動先は浅草。
工事現場でバランスを崩したレイバーの移動とそれに伴って崩壊した建物の瓦礫を移動すること。
インカム越しに聞こえる遊馬の正確且つ的確な指示に沿って作業を進める。
作業は小一時間で終わり、遊馬から声が掛かる。
「よーし、いいぞ。野明 下りて来いよ」
「りょーかいっ」
ハッチを開けひょいと飛び降りて指揮車に向う。
遊馬は 熊耳さん、隊長を交えて何か話していてそこに同じくイングラムから下りてきた太田さんと一緒に合流した。
「おおまかな作業はこれで終わりなんだが・・・。あとは 万一に備えて午前中の救助が終わるまで少し残っててほしいそうなのよ」
飄々とした口調で言いつつ指揮担当の二人の顔を等分に見遣る。
「篠原。一号機組はここに残れ。2号機撤収。」
「了解です」「了解」
答礼してその場から散る隊員。
ひろみちゃんも キャリアに戻ってイングラムに電源を急速チャージする手筈を整える。
遊馬は隊長と少し打ち合わせをして指揮車に戻り、野明は何をしようかと少し考えて空を振り仰いだ。
「あ・・・」思わず声が漏れる。
急いで指揮車に駆け寄ると扉を開け声を掛けた。
「遊馬ぁ、空!!」
怪訝な顔をした遊馬が 野明に腕を引かれて車外に出ると野明の指し示す空を見た。
厚めの雲が掛かっているので肉眼でも分かる、左下の欠けた太陽。
遊馬は苦笑しながら指揮車から閃光弾を使うときに使用する偏光板を取り出すと野明の目前にかざした。
「目、悪くするぞ」
「ありがと」
自身も偏光板をバイザーに取り付け空を見る。
「一応、見れたじゃないか」
「そうだね。でも・・・」
言いながら遊馬に視線を合わせるとクスリと笑う。
遊馬も 軽く息を吐いて笑みを見せると野明の肩をぽんと叩いた。
「金環日食の時はちゃんと休みがあるといいな」
「うん、そのときも遊馬と一緒に見れたらいいなぁ」
「そりゃ どうも。」
「3年先かぁ。それまで一緒に居られるかな?」
「ここには居ないかもな。でも大丈夫だろ?一緒には居るさ、多分な」
当たり前みたいに言う遊馬にすこし驚いた顔をした野明は「だと いいな」と穏やかに微笑んだ。
その様子に遊馬は若干不満げな様子で再び空を見上げる。
太陽はまた厚い雲に覆われてその形を確認することは出来なかった。
「聞き流すなよ、真面目に言ってんだから」
「え、そうなの?」
顔を一瞬で赤く染めた野明が聞き返す。
「そう、3年後の金環日食の時も、その先も。一緒に居ないか?」
「・・・いいの? 私で」
「次も一緒に見たいんだろ?」
「うん、見たい。だから 一緒に居たいな」
顔は少し赤いまま嬉しそうに笑うのを見て 遊馬は悪戯っ子のような目をして言った。
「予約 承りました。キャンセルなしだぞ?」
「勿体無いから、しない」
野明がにこりと笑って答えた。

「さぁて、データ集めないとな。指揮車いくぞ、野明」
「うん」
2人で指揮車に乗り込んで現状と機体の状態をモニタリングしていく。
真剣に仕事する遊馬の横顔を見ながら 野明は少しくすぐったい気分を味わった。
ひろみちゃんから 充電準備完了の連絡が入るのを確認して遊馬は的確な指示を飛ばす。

『いつまでもここには居られない』 
けれど。
『遊馬とずっと居られたらいいな』
それは叶う夢かもしれない。

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追記

結局最後に甘くなるのは願望かな~(笑)
纏まってないけど。日食記念ってことでご容赦ください♪

コメント一覧

ツッジー 2009年07月23日(木)10時26分 編集・削除

甘い(≧∇≦)

「もったいないからしない」

はい~ツボ(≧∇≦)

かわいいー(≧∇≦)野明(≧∀≦)

ずーっと2人は一緒にいれるよ(≧∇≦)

さくら 2009年07月23日(木)14時16分 編集・削除

>ツッジーさん

ツボに入りました?! うれしいなぁ♪
いられるといいですよね、一緒に(笑)

それにしても 余りの蒸し暑さに思わず溶けてしまいそうですよ・・・
子供2人の昼寝のタイミングがあわずに眠れない~(T∇T)

うにうに 2009年07月23日(木)20時33分 編集・削除

ご無沙汰しておりました。
ブログ復旧終了したのでこちらを覗いたら、はぅ〜んなSSで癒されましたvごちそうさまです。

こちらはもう夏終わったモードな北国…朝晩寒いです。

さくら 2009年07月23日(木)22時38分 編集・削除

>うにうに様
お帰りなさいませ(^^)
ブログ復旧したんですね~
作業お疲れ様でした!
SS癒されていただけました? 嬉しいです♪
北国は夏終わったモードなんですか?!
こちらはこれから、夏本番ですよ~
ああ 今からこの暑さでこの先考えるだけでも溶けちゃいそうです(T∇T)

そおた。 2009年07月25日(土)05時34分 編集・削除

お仕事中にイチャコラな二人(笑)
何やってんですか…!でものあすまなら許すvvv

ツッジー様へのお返事コメントを拝見して思わず反応。
そう!子ども二人のお昼寝ってタイミング合わないと最悪です。母の都合も考えておくれ~と泣きたくなりますね。
でもこの頃はいい加減になってきて、コドモ残したまま爆睡してることがあります(おい)。
目覚めたら子どもがいなくて、1階のじいばあのところへ勝手に遊びに行ってたり。親がこんなだとたくましく育つようです。
小学生にもなれば1人で遊んでるようになりますよ。
あと兄弟作って良かったのは、ケンカしながらも3人で遊ぶのでその間手が離れることですね。
さくらさんのところは、兄弟で性別違うから一緒に遊べる期間も短いのかな。でも弟くんがもう少し大きくなれば、きっとお姉ちゃんが面倒見てくれるはず!
女の子は小さくてもやはりいろいろ気が利きますからねvvv(と周囲を見てて思う…男の子はぼーっとしててムリ)

急ですが今夜絵茶しますです。さっきお知らせupしてきました。
もしご都合がつくようなら遊んで下さい♪

さくら 2009年07月25日(土)21時55分 編集・削除

>そおた。さま

本当にお仕事中に何してんだか、ですよね(笑)

子供の生活リズムって本当にバラバラで親の思惑通りには事が運ばないですよね(^^;
でもそういうものだと割り切らないと沈没してしまうので頑張ります!
子供同士で遊んでくれるようになれば楽になりますよね、きっと(笑)

今日 絵茶ですね!
早速 覗きに行かねば~!!!

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