今週末は運動会が控えています。
と言う訳で天気が凄く気になるところ
なぜなら 延期になると16日になるのですが・・・そうすると私の祖母の法事と重なるのです。
いずれにしても旦那はどちらにも行く気が無いのでいいんですけどね。
要するに私だけの問題です。
長女は今年幼稚園最後の運動会なので出してやりたいし。
延期になれば法事をキャンセルする事になるんですが数年に一度しか親戚が集まらないので顔を出したいんだけどどうなる事やら。
個人的に週末の天気に大注目ですっ!
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さてここからは駄文のお話
思い出したからには進めよう、と書きだしたら何だか妙な方向へ。
そんな感じではありますが暇つぶしに見てやろうかな、と思ってくださる方はこちらからどうぞ~♪
お題 9つ目です!
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09. 相槌すらも特別な日々
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野明の父親が身体の不調を訴えて入院したのが先月半ば。
休暇を申請し野明は北海道にある実家に一時帰宅していた。
現場を離れて早半月。
父の容体は快方に向かいつつも直ぐに病床を離れられるほどではなく申請した休暇も週末を含め数日を残すのみとなり野明は聊か途方に暮れていた。
店を切り盛りする母に代わって日中をほぼ病院で過ごす彼女に父は物言いた気な目を向ける。
上京してからこっち、「帰ってこい」といくら声を掛けてもおいそれと帰郷する事は無くまた帰ってきても慌しく旅立って行く一人娘。
その彼女がこの半月 実家に身を置き入院看護を受ける父に付きっきりになっていた。
こんな事でもない限り警察勤めの野明がこれほど長期間の休暇を取得できる事はまずないだろうことは重々承知しているものの一人娘が自分の身近にいる事は素直に嬉しい。
『このまま北海道に残って欲しい』と口にすべきか否かを考え夕方になって「また明日くるね」といつものように野明が病室を後にすると父は小さく肩を落とした。
病院をでて見上げた空。
そこには恐ろしいほど綺麗な夕焼けが広がっていて野明は思わず足を止めた。
ほんの一時、燃える様に鮮やかな緋色の光を放ったそれは見る間に彩度を落とし、瞬く間に闇を深くして行く。
ものの5分ほどで辺りが夕闇に包まれはじめると野明は小さく溜息を吐きゆっくりと頭を振った。
父が言わんとしている事は判る。
『いっそ退官して北海道に帰って来ようか・・・』
気弱になっている父を思う度、何度となく頭を過った選択肢。
しかしそれでも 『東京に帰りたい』自分が居る。
今迄 健康には絶大な自信を持ってきた父が初めての大病とそれに伴う手術で弱気になっている時にそれを言い出すのは酷な事だろうか。
けれどこのまま流される様にここに留まっていたらきっと自分は父に帰京を言い出せないだろう。
父の体調は悪くはないもののすぐに退院できる訳ではない。
母は店の事もあるから日中病院にはいられないし 夜も翌日の事を考えれば長居はできない。
自分がここを離れれば父が寂しがり、母に大きな負担を強いる事は目に見えていて野明は自分の意志と状況の狭間ですっかり立ち竦んでしまって居た。
病院にいる間は電源を入れる事が出来ない携帯電話。
でもそれは半分口実で直接 電話を受けてしまうのが躊躇われる相手が居るからに他ならなかった。
シフトの順番で行けば今週の夜勤は第二小隊。
病院の前庭に配されている時計を見遣り既に勤務時間に入っている事を確認すると野明は漸く携帯の電源を入れた。
起動画面に続き軽やかなメールの着信音が響く。
受信フォルダを確認するとそこには数日ぶりに遠く離れたパートナーからの短いメールが届いていた。
『無理すんなよ、たまには連絡くらい寄越せ』
アドレスで送り主は判るものの本文に名前も入れない彼からのメールに野明は小さく目を瞬く。
「まったく横柄なんだから・・・」
苦笑いと共に呟いたその拍子に彼女の瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちた。
『会いたい』という気持ちが俄かに膨らみ野明は無意識にその場で足を止める。
「・・・馬鹿ぁ・・・こんなタイミングで優しい言葉掛けないでよ・・・」
俯き発した彼女の声は自分でもそうと判るほど不安気に震えていた。
「・・・ったく、馬鹿はどっちだ。そーやって、人に判んねぇとこで我慢ばっかするから・・・一人にしとけないんだろうが」
直接耳に響く聞きなれた声。
まさか、と思いながらも声の主を探して野明が顔を上げた瞬間、大きな掌がクシャリと彼女の髪を掻きまわした。
「・・・横柄で悪かったな」
「・・・遊馬、どうして?・・・」
振り返り見上げた先に少しムッとした顔で目を逸らす見慣れたパートナーの姿を見つけ混乱したまま問い掛けると彼から面白くなさそうな口調の返事が返ってきた。
「『どうして』もへったくれもあるか。迎えに来たに決まってんだろうが」
「迎えって・・・」
顔を見ていると張っていた気力の糸が緩んで行く気がして野明は再び俯く。
その頭を聊か手荒な仕草で引き寄せた遊馬は自分の胸元にグイッと彼女の顔を押し付けた。
「最初の数日過ぎたら連絡一つ寄越しゃしねぇ。お前がそういう態度取る時は大概碌な事考えちゃいねぇんだよ」
少し怒った様な声とは裏腹に頭に添えられた手は優しく彼女の髪を撫でる。
久しぶりに触れた彼の温かさと特有の香りに野明の中で張りつめていた何かが一気に崩れた。
しゃくり上げる彼女を落ち着かせるようにゆっくりと背中と叩いてやりながら遊馬は努めて穏やかな声を掛ける。
「取り敢えず 家に帰るぞ」
「・・・うん」
小さく頷く彼女を促し夕闇の中をゆっくりと歩き出した。
並んで歩きながらどう話を切り出せばいいのか悩む野明に遊馬はチラリと視線を向ける。
「親父さん、どんな感じだ?」
「えっと・・・経過は順調だよ。今迄 病気らしい病気なんてした事無かったからちょっと弱気になってる感じはあるけど」
「それは何よりだな。それで退院の予定は?」
「体力の回復度合いによるらしくて・・・まだハッキリとは。少なくともあと2週間位は掛るんじゃないのかな」
「そうか。で 日中 お袋さんが店を切り盛りしてる間お前が病院に詰めてた訳か」
「うん。おかあちゃん一人じゃ両方は無理だしね」
「成程。でもな、野明。こっちもお前なしで切り盛りすんのは結構骨が折れるんだぜ?」
その言葉にはっとして彼を振り仰ぐと目線の先には不貞腐れた様に視線を逸らすパートナーの姿。
それは遊馬が照れ隠しをする時の癖だと思い当たり野明は呆けた顔を彼に向け次いで戸惑う様に軽く目を伏せた。
「・・・あのね・・・遊馬・・・」
「休暇、今週末までだからな」
野明の言葉を遮る様に言うと遊馬は逸らしていた目を野明に向けた。
「え・・・うん・・・あの・・・それでね・・・」
「聞かねーよ。ぜってー連れて帰るからな」
そう言った彼の目は少し怒っていて野明は困った顔で彼を見返した。
その瞳に戸惑う光を見て遊馬は小さく息を吐きながら視線を宙に彷徨わせる。
「でも まぁ お前にも色々事情はあるんだろうから、話くらいは聞いてやる。愚痴でも泣言でも悩みごとでも何でも言ってみろよ。取り敢えず全部吐き出しちまえ」
さらりと言ってのけた遊馬に野明は少し躊躇した後ゆっくりと口を開いた。
「うん。じゃあ・・・・ちょっとだけ聞いてもらおうかなぁ・・・」
父の様子やここに留まって欲しそうな雰囲気、自分が東京に帰る事で母に掛るであろう負担。
それらを思って身の振り方に悩む胸の内を野明は思いつくまま言葉に乗せた。
纏まりの悪いそれをただ黙って相槌を打ちながら聞き終えると遊馬は慎重に言葉を選んで野明に問い掛ける。
「成程。ここ暫くの状況は判った。序に連絡が疎遠になった理由も察した。で お前自身はどうしたいんだ?」
「・・・え?だから それを悩んで・・・」
「そうじゃ無くて。そういう事は全部脇に置いといて、お前自身はどうしたいのかって聞いてんの」
「私?・・・私は・・・」
即答せず口籠る彼女に遊馬は微苦笑を向ける。
「帰ってきたいんだろ?そうじゃ無けりゃ 『俺に』連絡一つ寄越さない訳無いもんな」
にっと笑った彼に野明は呆けた様な顔を向けた。
「あの・・・遊馬?」
「俺と話せば留まって欲しそうな親父さんの意に反して東京へ帰りたくなる、だから連絡を絶った。そういう事だろ。けど・・・それが分かってて黙っていてやれるほど俺の諦めは良くないの」
事もなげに言う遊馬の顔。
その自信あり気な態度に野明は『敵わないなぁ』と思い、返す言葉に困って足元に視線を落とす。
ジワリと浮かぶ涙と苦笑を隠しつつ「偉そうなんだから」と呟いた彼女に遊馬は「当然だな」と嘯いた。
少し経って野明がそっと彼を見上げ口を開く。
「病院、よく分かったね」
「ああ、先に実家へ寄ったからな。お袋さんに聞いた」
「・・・そっか」
小さく頷くとまた少し話が途切れ、長い沈黙を厭った野明はふと浮かんだ疑問を口にした。
「ねぇ どうして遊馬なの?」
質問内容が完全に欠落した唐突な野明の問いに今度は遊馬が目を瞬く。
「何が?」
「・・・迎えに来てくれたの」
「そりゃ、パートナーだからな」
間髪いれずさらりと答えた彼に野明は少し複雑な顔を向けた。
「・・・それだけ?」
「他になんか期待してんのか?」
「・・・別に」
「素直じゃねぇの」
くっくと肩を震わせて笑いだした遊馬に野明は目一杯拗ねた目を向けた。
「余計なお世話ですっ」
いつもと変わらぬ彼の様子に安堵感が広がり思わず軽口が口をつくと、彼女の表情がみるみる崩れて泣き笑いに変わった。
その様子を見た遊馬は軽い溜息を吐き『しゃあねぇなぁ』と呆れ顔を浮かべ彼女の髪を軽く掻き回す。
「泣くなって」
「・・・うん」
「取り敢えず 家についたらお袋さんに話しようか」
「うん」
「明日は病院にも行ってやるから」
「一緒に?」
吃驚して聞き返すと彼は『文句あるか』という顔をして野明の額を指で小突いた。
「お前一人だと 結局言い出せずに戻って来そうな気がすんだよ」
「・・・信用ないんだ?」
「阿呆、心配してやってんの。それにな、その方が角 立たねぇだろ?」
きょとんとした目を向ける野明から遊馬は少し目線を外す。
「『迎えが来たので行きます』って方が、『東京に帰りたいです』って言うより切り出しやすいし、親父さんにしても迎えに来た人間が居れば不満のぶつけ先もできるしな・・・」
「そっか・・・そうだね」
相槌を打ちながら 彼の配慮に少しづつ気分が軽くなる。
つい先刻まで感じていた不安や迷いを彼の一言一言が鮮やかに消し去っていく気がして野明は帰郷して初めて心から微笑んだ。
「遊馬 今日うちに泊るでしょ?」
「まさか。後で駅前に宿取るよ」
「駄目。まだ取って無いなら家に決定っ」
「あのなぁ またそういう事を・・・」
呆れた顔をした遊馬に野明は悪戯っぽい目で問い掛けた。
「遊馬、荷物どこにあるの?」
「え?」
「うちでしょ? お母ちゃんが『置いてっていい』って言っただろうから」
「いや 確かに預かって貰ってるけど・・・それとこれとは・・・」
焦る遊馬に野明はうんうんと頷き 絡めるように彼の腕を取った。
「じゃあ 決まりだ。お母ちゃん 絶対遊馬の分も夕飯作ってるよ」
「夕飯って・・・いや、待て。そういう問題じゃなくてだな。・・・野明、お前聞いてるか?」
「やだ、聞かなーい。聞いてほしいこと一杯あるんだもん」
腕を絡め嬉しそうに彼を引っ張って歩きだした野明に遊馬は半ばあきらめた口調で声を掛けた。
「話は聞いてやるけど、泊るかどうかは別問題だからな」
「お母ちゃんも引き止めると思うよ。『折角だから遠慮しないで』って。断るの?寂しがると思うけどなぁ」
にんまりと笑う野明を見て遊馬は脱力したように肩を落とした。
「・・・それはその時考えるよ」
「じゃ 決まりね。そうと決まれば早く行こう」
走り出しかねない勢いで腕を引く彼女に「落ち着けよ」と声を掛けた遊馬は急に元気になった彼女の姿を見て妙に安心した気分で小さな笑みを浮かべた。
結局宿泊を辞退し損ねた遊馬は野明の家に一泊する事になる。
食事と入浴を終えると野明は日本酒、遊馬はビールを片手に居間で夜通し話し込んだ。
互いに相槌を打ちながら離れていた時間の空白を埋めるように語り明かし尽きる事のない話にいつの間にか母がそっと居間を離れたことに気付いたのは夜が白々と明け始めた頃になってからだった。
翌朝 目を覚ました母が見たのは居間で寄り添うように眠り込む二人の姿。
その光景に目を瞬いた母は思わず小さく吹き出した。
「お父ちゃんがみたら何て言うかしらねぇ」
静かに卓袱台の上を片付け始めた彼女は何も知らずに病院で娘を待っているであろう夫を思って軽く肩を竦めた。
遊馬が一緒に病院に行けば夫は『野明を取られた』と確実に不貞腐れるだろう。
その様子が目に浮かぶ様だ。
『今日は配達が終わったら午後からお店休もうかしら?』
そんな事を考えながら母は軽い朝食の準備を始めた。
fin
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追記
相槌が間に挟まれて全く目立たなくなってしまってお題に沿って無い気もしますが致し方なし!
私の文章力なんてそんなものよ、と開き直る(笑)
野明父を勝手に病人にした悪人 さくらです(^^;
お願い 石投げないで~!
意外に心は脆いのよ(笑)
連載があっちもこっちも止まってて申し訳ないですがぼちぼち行きますのでのんびりと生温かい目で見守ってやってください(^^)
ではでは 感想など頂けますと私が喜びの舞など踊ってやる気か充電されます♪
お時間ございましたら是非是非コメント 拍手 内緒コメ メール 何でもお待ちしておりますのでよろしくお願いします~!
今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました!(^^)
瞳子 2010年10月06日(水)09時42分 編集・削除
運動会当日はお天気だといいですね。蜜柑の国は雨の予報が出ております。
それはさておき、遊馬本人を事故に遭わせた上、意識不明にさせてしまいましたが、あっちもこっちもでイチャイチャしてますな(*≧m≦*)
当家は看護師と遊馬パパに見つかりました(笑)
あぁ〜知らぬ野明パパは不憫だ(*´艸`)
最初からヤキモチ妬いてたからなぁ〜(≧艸≦)