のんびり更新の2つ目~♪
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恋に気づいた友愛のお題
02. 仲の良い友人のはず、だった
side-N
寮長の主催で行われた東雲寮と国立寮の合同飲み会という名の合コン。
この日 遊馬も何か用事があると言っていた為特に予定の無かった野明は気乗りがしない状態でそれに参加することになった。
同僚の緑に促され軽く化粧もしてもらって、ティヤードフリルのミニスカートにスクエアネックのカットソー、それにカーディガンを羽織りニットブーツで参加。
開始10分を過ぎた辺りで店に着いた。
個室の戸を開けるとそこには既に盛り上がり始めている参加者面々。
くるりと見回すと そこに意外な人物を見つけた。
女子寮の面々に囲まれてグラスを片手に座る遊馬。
気がついて自分と目が合うと、いつものように片手を上げて「よう」と声を掛けてきた。
遊馬が誰と話してもそれは彼の自由、そう言い聞かせてみても胸中を掠めるザワツキが大きくてその顔を隠すべく野明は軽く目を伏せると返事の代わりにペコリと小さく頭を下げた。
席を探して歩き出した途端、傍にいた男性に強く腕を引かれて思わずその場にしゃがみこんだ。
酔った雰囲気で顔を近づけてくる相手に野明は戸惑う。
みな同僚だということを思えば邪険にし辛いもののこのままここに座っていたくは無くて愛想笑いをしながら遊馬の様子を窺った。
隣に座る女性に腕を組まれて座る遊馬を見て胸がぎゅっと痛くなる。
その光景を見ているのが辛くて野明は少し目線を外した。
どうしてこんな風に感じるんだろう、遊馬は仕事のパートナー。
そして仲の良い友人のはず、だった。
なら彼が誰かと付き合うことになっても平気なはずなのにそれを思うだけで涙が零れそうになる。
遊馬は私にとって本当に『ただの友達』?
遊馬は私をどう見ているんだろう?
side-A
開いた戸の気配に何気なく振り返るとそこには見慣れた人物が見慣れない格好で立っていた。
暫く視線を彷徨わせた彼女が自分を見つけて目を止めた。
「よう」声を掛けると戸惑うような顔をしてペコリと小さく頭を下げる。
その他人行儀な仕草に聊か戸惑う。
自分の見ている前で野明は傍にいた男子寮の誰かに手を掴まれてその場に座らされた。
明かに動揺している彼女に顔を近づけるようにして話すその連中に意味も無く腹が立って遊馬は腰を浮かしかけた。
すると隣に座っていた女性が徐にシャツの袖を掴む。
「どこ行くの?」
返事に困って振り返ると彼女は遊馬の腕を抱きこむようにして彼を引き戻した。
腕をつかまれ再び席に座らされた遊馬はそれでも野明の様子が気になって目線をそちらに向ける。
彼女がフイと自分から目を逸らしたのを見てズキンと心が痛んだ。
今にも泣きそうな顔している野明が気になって仕方が無い。
『どうしてそんなに悲しそうな顔をする?』
傍に行きたいのに自分の腕には別の女が纏わりついている。
ふと『これを気にしているのか』と思い、そして 『まさかな』と軽くため息をついた。
あいつは同僚でかつパートナーで友人、それだけの関係のはずなのに。
頼むからそんな顔するなよ、気になって仕方がなくなるから。