今日は寒い!
雨こそ降っていないんですが日差しが無くて空気が冷たいです。
そんな今日は幼稚園の避難訓練。
昼前に園までお迎えに行かねばなりません(><)
う~ん 面倒くさぁいっ
でも 行かない訳にもいかないので 急いで掃除と洗濯をしなくっちゃっ
昨日で掛けたので洗濯物が山盛りなのです~
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ではここから先は連載の話
ちまちまと書いてます(笑)
皆で飲みに行った後 状況が少しは変わったのでしょうか?
というわけで暇つぶしに覗いてくださる方はこちらから★
誤字脱字は気付いたらこっそり訂正します(笑)
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不在 38
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SIDE-A&N(17)
翌朝目を覚ました野明は触れる温かい肌にホッと安堵の息を吐いた。
目線の少し上には寝息を立てる彼の顔が有り顎にはうっすらと伸びてきた髭が見て取れる。
カーテンの隙間から差し込む細い朝日に目を細め、野明が時間を確認しようとそっと身体の向きを変えた途端寝ているとばかり思っていた彼の腕がぎゅっと彼女を抱き込んだ。
「どした?」
寝起きで少し掠れた遊馬の声にトクンと心臓が跳ねる。
「あ・・・えっと今 何時かなって・・・」
思わずドキマギしてしまうと気だるげな雰囲気のまま彼は片手をナイトテーブルの端に伸ばした。
腕時計を手繰り寄せ時間を確認すると遊馬は微妙な顔を作る。
「6時か。起きるにゃ早いけど二度寝はできねぇな・・・」
「ごめん 変な時間に起しちゃったね」
「気にすんなって。それよりお前 酒抜けたか?」
「そりゃ当然でしょ。遊馬は?」
「平日の夜に翌日へ響く様な飲み方はしねぇよ。学生じゃあるまいし」
「それもそうだね」
耳に響く心地良い声に軽く目を閉じると野明はくるりと身体の向きを変えた。
「ね もう少しだけこうしててもいい?」
「そりゃいいけど イチャついて遅刻ってのもバツが悪ぃし30分だけな」
小さく笑う彼に身をすり寄せ野明が軽く目を閉じると遊馬の大きな掌が赤味の強い彼女の髪を優しく梳く様に撫でた。
時間通りに部屋をでて出社すると作業着に着替えてラボへと入る。
既に出勤して来ていた数人のスタッフが自分の端末を立ち上げていたものの冷やりとした空気に思わず野明が身を竦める。
機材をフル稼働させた状態でも気温が22度を超えないよう調整されている場内は設備の電源が入っていないとかなり寒い。
まして朝から夏の日差しが照りつける外気温との差は覿面で野明は小さく身震いして腕をさすった。
「わぁ ラボ内寒い」
「昨日 パイロットが二人ともサッサと上がっちまったし処理データはお前の出した分だけだったからな。残業した奴が少なかったんじゃないか?」
作業音が殆どしない静かな室内に二人の声が響くとそれに気付いたスタッフの一人がひょいと顔を覗かせた。
「おはようっす。早いですね」
「俺らより早く来てる人に言われるのもどうかと思うけど。昨日は早く終わったんですか?」
朗らかに応じる遊馬に彼は軽く手を振る。
「ああ 徹夜した奴はいなかったみたいだね。俺が朝 セキュリティ解除したんだけど久しぶりすぎて手順忘れそうだった」
苦笑する彼に遊馬は「確かに」と笑い「今日も一日宜しくお願いします」と挨拶を交わした。
肌寒さを感じた二の腕を軽く摩りつつ野明がラボ内をくるりと見渡す。
「ラボの中がこんなに寒いのはじめて」
「空調は24時間掛ってるけど稼働してる機械がないからね。エージング掛けてるようなものも今はないし。泉さんが来てからは初めてかもしれないな、朝ここまで電源が入って無いの」
「寒いのもそうですけど 静かで吃驚しました」
落ち着か無げに場内を見渡す彼女に彼はくすくすと笑う。
「装置稼働中はファンやモーターの音で意外と五月蠅いんだよね。中にいると気付かないけど」
意外そうな野明に彼が小さく肩を竦めるのを見て、彼女はにこりと笑った。
「でも あの雰囲気 嫌いじゃないです」
「そうだね、僕も好きですよ。そうじゃ無ければこういう仕事はやってられないと言うか・・・」
照れくさそうに言う彼に野明は「判ります」と好まし気な笑みを向けた。
「私も好きなんですよね、結局。だから今の仕事をしてるんです」
「良い事なんじゃないかな、希望と就職が一致するのは恵まれた事だよ」
「そう思います。それに・・・私は同僚や環境にも恵まれていますから」
はにかむ様な顔を向けた野明に遊馬はさも当然というように小さく笑いぽんと彼女の頭に手を添えた。
「ま あそこはある意味特殊な勤務環境では有るけどな」
「そうなんですか?」
「色んな意味で警察らしからぬ環境である事は確かだよ。ああいう部署は他にないでしょうね、間違い無く」
複雑な笑みを見せる遊馬に彼は不思議そうな顔をしたもののそれ以上追及する事はせず「成程」と曖昧に頷いた。
就業時間が近づいて人が続々とラボに入ってくると各々自分の担当する装置や端末を立ち上げていく。
次第にいつも通りの雑多な音がラボに満ちてくると何とはなしに建物内が活気づく。
野明は気合を入れ直すように一度大きく伸びをすると遊馬に声を掛け一緒に仕様書の確認を始めた。
程なくして姿を現した坂口は端末の前で話し込む二人の姿を見つけると真っ直ぐそちらに足を向けた。
些細な質問にも丁寧に回答している遊馬と神妙な顔でメモをとる野明の姿を見て少し考えた坂口は筆記用具を手に取り二人に声を掛ける。
「おはようございます、勉強会ですか。俺も混ぜてください」
「おはようございます、坂口さん。ええ 勿論。いいよね、遊馬」
「まぁ 断る理由はねぇし。いいんじゃねぇの?」
「宜しくお願いします」
特に興味もなさそうな口調で応じた遊馬に坂口はクスクスと笑いながら自分用の椅子を傍に引き寄せる。
その間にも質問を続ける彼女の声に坂口は黙って耳を傾けた。
「でね、遊馬。ここなんだけど・・・こっちの試験とこっちのこれ、何が違うの?」
「ああ・・・それは試験仕様書みても分かりにくいな。評価用の仕様書みてみろよ」
同じ項目のページを並べて開くと遊馬は評価仕様書のパラメータ設定値をトンと指で指し示す。
「ここ。この値が違うだろ?」
「えっと これは電圧・・・?」
「そ。電圧降下時と平常時の比較だな、こっちの・・・」
基礎に乏しい相手の些細な疑問にも的確に例を挙げて回答して見せる遊馬の技術的知識に対する造詣の深さに舌を巻きつつ熱心に質問を投げる彼女にも感服する。
仕事に取り組む二人の意識の高さに感心すると同時に自分と彼等の意気込みに違いを感じ坂口は深い溜息を吐いた。
聞こえた嘆息に似た吐息に野明がきょとんとした顔を上げた。
「えっと・・・坂口さん?」
「あ、すみません。なんでもないです」
苦笑いを返す坂口に野明は少し困った顔を向けた。
「あの・・・もしかして・・・呆れてます?」
「え?」
「私が余りにも基本的な事ばかり質問してるから・・・」
「ああ・・・いえ そんな事無いですよ。ただ 真面目に取り組んでるんだなぁって感心しただけで」
「そりゃそうだろう、遊んでんじゃないんだから。これが俺たちの今の仕事で労働に対する対価を得る以上は当然ベストを尽くす、当たり前の事だと思うけどね」
「・・・正論 耳に痛いなぁ」
苦笑する彼を見て遊馬は「次 行くけどいいか?」と小さな溜息を吐きつつ仕様書のページを捲った。
始業時間間際になって浅月がラボに顔を出すと朝礼と一日の予定を伝達する。
日中一杯は野明と遊馬が試験を担当し、残業時間に入った時点で坂口、浅月に作業を引き継ぐ旨を伝え今日の作業ノルマを確認すると一度解散した。
午前中の試験で気になる点をもう一度確認しシュミレーターに搭乗する野明を見送ると仕様書を束ねつつ遊馬が坂口に声を掛けた。
「で どう思った?」
「認識の甘さを再確認しましたよ」
悄然とした様子を見せる坂口に遊馬は軽く目を瞬きぽんとその肩を叩いた。
「ま そう思ったんなら勉強すれば済む事だろ。野明だって始めたばかりなんだしスタート地点は似たようなもんだ」
「そうだと良いんですけどね。差し当たり今日も見学させてもらいますよ」
「どうぞご自由に。それは兎も角・・・」
言葉を切った遊馬は僅かに声を低めチラリと半眼を向けた。
「あいつに余計なちょっかい掛けるなよ」
「・・・掛けませんよ。昨日の様子見て間に割って入ろうなんて思える訳ないじゃないですか・・・」
「当然だな、態と判り易い様にアピールしてみせたんだ。あれで気付かないなら相当察しが悪い」
肩を落とす彼に遊馬はしれっと言い切ると表情を引き締めて管制席に着いた。
「さてと、始めるか」
声を出しつつ掌を組んだ遊馬は腕をぐっと伸ばし肩を軽く解す。
浅月に声を掛け、ラボ内にアナウンス流すとスタッフ全員の準備が整った事を確認した遊馬は野明に試験開始を告げた。
定時間内の作業を滞りなく終えると以後の作業を坂口と浅月に引き継ぐ。
坂口を呼び止めシュミレータ搭乗中に気が付いた点を幾つか伝達し終えると野明は少し考えて浅月に声を掛けた。
「あの・・・一つ伺ってもいいですか?」
「何だい?」
「坂口さんなんですけど・・・この後残業になるんですよね」
「そうだね」
「昨日もずっと日中もラボにいらしたみたいなんですけど・・・私が来た事で毎日残業になっちゃってるんですか?」
気遣わしげな顔で問い掛ける彼女に浅月は目を瞬き次いで吹きだす様に笑った。
「いや、そうじゃないよ。泉さんたちに来てもらったのは作業の進捗が遅れていた所為でもあるし。事実、昼間君たちが作業してくれることで試験の消化率は格段に上がってるんだから。坂口が朝からここにいるのは彼の意志だよ。うちの会社はフレックス制が導入されてるんだし」
「フレックス制?」
きょとんと首を傾げる野明の頭を遊馬が『やれやれ』という顔をしてぽんと叩く。
「決められた時間帯を中心に個人の裁量で出勤時間を前後にシフトできる勤務制度。ま 俺らの職種には関係ねぇけどな」
「そんなのが有るんだ。じゃあ どうして坂口さんはそれ使わないんだろう?日中ずっと私が搭乗してるから朝から出勤してると待ち時間凄く長くなっちゃうよね」
「そりゃ 思うところがあるからだろ、ずっとぼーっとしてた訳じゃ無かったみたいだしな」
チラリと視線を送る遊馬に坂口は小さく肩を竦めた。
「俺だって一応 学習はしますって。一日泉さん達の様子を見せて貰って参考になった事もあるし、今日は幾らかマシな結果出して帰りますよ」
「それは何より。じゃ あとは主任と一緒に宜しく」
遊馬はひらひらと手を振り残るメンバーと浅月に挨拶を終えると会釈している野明を促して足早にラボを離れた。
すれ違う社員の視線を意に介す事無く肩を抱いて歩く遊馬に野明はチラリと目を向け、視線を感じた遊馬は彼女の方へ目を向けた。
「何?」
「・・・今日さ 一日私たちの作業見てたんだよね、坂口さん」
「浅月さんもだけどな、それがどうかしたか?」
「ちゃんと役に立ててるのかなぁって。貴重な時間を費やしてまで見て貰うだけの価値が私の仕事にあるのか気になっちゃって」
「それは見る側が判断する事だろ。お前は自分の仕事をしっかりやればいい。目にした内容をどう受け取るか、そしてその内容をどう生かすか、それは受け手の問題だ。そこまでお前が負う事はない」
「・・・うん」
「それにな、俺達から彼らが何かを学ぼうとする様にこっちだって向こうに教わることが絶対ある。折角出向して来てるんだ、こっちからはそういうのを探してみるのも悪くないと思うけどな」
にっと笑う遊馬に野明は目を見開き次いでクスリと笑った。
「そうだね。今日はもう退勤してきちゃったけど・・・明日 少し残ってみようかな?」
「残業規制に引っ掛んない範囲でな。そこは浅月さんと相談ってことになるけど。坂口と違って出向の身としては勝手に残るって訳にもいかないしさ」
「残業付けないで残る、じゃ駄目なのかな?」
「それだと何かあった時に困るからな、多分 主任として首を縦には振れないと思うぜ」
「どうして?」
苦笑いする遊馬に野明は軽く首を傾げる。
「出向っていうのは受け入れ側からすれば人材を預るってことだろ。必要なスキルを持つ人材を借り受け労働内容に見合うだけの対価を支払って予め定義した条件に基づき仕事を頼む、という契約な訳だ。で 俺らは出来高払いでも請負でもなく時間単金の契約で評価試験の手伝いに来てる。つまりさ ここにいる時間の分だけシノハラは警視庁に対し時給を支払う義務が生じるんだ。俺たちがここに居残ればそれはそれだけで経費を発生させちまう。その対価を俺たちが勝手に辞退する事は契約上出来ないし ならば請求しないと言う事にすると結果としてシノハラ側が俺たちにサービス残業させていたって事になっちまう。その上 その間に万一怪我でもしようもんなら責任問題にもなるしな」
「そっか・・・」
考え込んだ野明に遊馬はくすくす笑うと彼女の背中をトンと軽く叩いた。
「何も居残ったりしなくも学べることはあるさ。それより今日は定時で上がれてるし飯とパフェ 今日にすっか?」
「それはそれで魅力的なんだけど・・・そうすると週末デートの口実が無くなっちゃうんだよね」
少し困った顔をした彼女に遊馬はきょとんとした目を向け「ふむ・・・」と自らの顎に軽く手を添えた。
「・・・要るのか、それ?」
「え?」
「今までだってこれと言った用事もなく互いに相手を引っ張り出してたんだし今更だろ?出掛けたいならそれで良いんじゃないか。行き先もその場で決めたっていいしさ」
にっと笑う彼の顔に少しドギマギしながら野明は彼の腕にコツンと額をぶつけた。
「そ・・・か。うん そうだね。じゃあ・・・今日 ご飯食べて帰ろうっかな」
「常識の範囲内にしてくれよ」
嬉しそうに頷く彼女を連れて遊馬は八王子の駅へ足を向けた。
翌朝 時間通りに出勤した二人は今日の作業内容を確認すべく昨夜の作業進捗状況が書き込まれた作業日報に目を通す。
消化された項目は多くないものの明らかにリテイクが減っている事に二人で軽く顔を見合わせた。
「少しは・・・」
「効果あったんじゃねぇの?」
嬉しそうに笑う二人を見て近くを通りかかったスタッフが思わず足を止める。
「おはよう、どうしたの朝から愉しそうじゃない」
「おはようございます。楽しいって言うか・・・昨夜の試験リテイク少なかったんだなって」
「ああ そうそう。坂口ね、なんか急に謙虚になっちゃって。ちょっと吃驚したよ。でもまぁ お陰で仕事はしやすくなったしデータの精度も安定してたから有難いんだけどね」
「・・・それは何よりです」
苦笑いするスタッフをみて野明が目を瞬くと遊馬は「判り易い奴」と呟いて肩を震わせ笑いを噛み殺した。
「一昨日 皆で早く帰ってたのと何か関係有るの?」
「無くもないと思いますが・・・まぁ良い方向に向かってるならその甲斐があったって事でしょうね」
「成程 じゃこれは篠原達に礼を言うべきなのかな?」
おどけた口調で言う彼に遊馬は「さて どうでしょう」と笑い野明の髪をクシャリと掻き回した。
数日かけて少しづつ変わっていくラボ内の空気。
遠慮がちに指示を出していた浅月が意識的に自信あり気な口調を使う様になると自然 試験に向かうスタッフの気も引き締まる。
時折意見を述べつつ坂口自身もなるべく効率よく作業を進める努力を始めると、その様子が少しづつ周りへと伝わって行き、次第に他のスタッフからも彼にアドバイスや提案が齎されるようになってきた。
目に見える速度で雰囲気が好転していき作業が円滑に進みだすのを目の当たりにした野明は今回の出向が明日で終了という日の帰り道、遊馬の袖を軽く引いた。
「私たちの出る幕、無くなっちゃいそうだね」
悪戯っぽく笑う彼女を見遣り遊馬は軽い笑みを浮かべてその顔を覗き込んだ。
「何だ、心配してんのか?」
「そんなんじゃないけど。なんだか急に作業の進みが良くなっちゃったから拍子抜けしてるのかも」
「拍子抜け、ね。まぁ 気持ちは判らんでも無いけどな。でも良いんじゃないか、本来はこういうもんだろ?」
「判ってるんだけどね・・・」
少し拗ねた目をした彼女の頭を軽く引き寄せ遊馬はにっと笑う。
「寂しいか?」
「そんな事言ってないってば。そうじゃなくて・・・ちょっと残念かなぁって」
「・・・なんだそりゃ?」
不満の色が滲む瞳で顔を覗き込んできた彼女に遊馬が大きく目を瞬くと、野明は小さな声でぼそりと「解らないならいい」と呟いて思い切りつんとそっぽを向いた。
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追記
少し時間が流れるのが早くなった・・・はず?(いや、ちょっとですが☆)
もうこんなに寒くなったのにまだ夏のお話展開中で申し訳ないですが・・・
ぼちぼち進めて行きますので 宜しければもう少しお付き合いくださいませ♪
お時間有りましたら一言頂けますと次書く気力に変えますので どうぞよろしくお願いします(^^)
年内にあと一回は更新・・・したいなぁ~と・・・ゆる~い目標持って頑張ります☆
瞳子 2010年11月24日(水)20時00分 編集・削除
こちらみかんの国はポカポカ陽射しの小春日和でしたよ。洗濯物はよく乾く~♪
さて、時間が進展しましたね。
坂口さんは単純明快だ。でも、ウサギちゃんにコナ掛けても無理~♪
遊馬と二人で夜を過ごす時間が終わっちゃうことが残念なのでしょうかねぇ~。さくらさん、どうなんでしょ?
もしそうだとしたら御曹司、そこは気付けよ。妙なトコで鈍い男です。
いっそ、同棲しちゃう?? お二人さん(≧m≦)