2月13日 午後1時から2話連続放送で NEW OVAシリーズが ファミリー劇場で放映決定ですね~♪
う~ん 楽しみだぁぁぁ♪
でも 土曜の昼なんだよねぇ 録画するか?!
(持ってるのに★)
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さて不在の第24弾♪
模擬戦始めますよ~
イングラムの機動力はゼロの制御システムに勝てるでしょうか?(^^)
と言う訳で つたない文章ですがお付き合いくださいます方はこちらから♪
では 以下が本文です
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不在 24
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SIDE-LABO(7)
搭乗直前 野明と共にイングラムの傍まで来た遊馬がバイザーを手に彼女を呼び止め黙ってヘッドギアに搭載されたインカムをオフにして声を掛けた。
「野明 最初の一本目はほぼ、機体のハードスペックとパイロットの腕だけの勝負だ。パワーもリーチも重量も上の相手と戦うには『知恵と勇気』で対処することになるんだが・・・」
ちらりとゼロを見遣って遊馬はにやりと笑って野明の肩をぽんと叩いた。
「操作の正確さと思い切りの良さはお前の方が圧倒的に上だ、その上 こっちは慣れ親しんだイングラム。仮に負けたところで基本スペックに差があるんだから文句も出ん。まぁ 気楽に行け」
「・・・でもやるからには」
「当然勝ちに行くさ。そこでだ、野明 今回に関しては先に動くな。向こうが踏み込んでくるのを待て」
「待つの?」
「そ。いいか、後はお前の度胸と技術に坂口がついてこれるかだけだな。勝負は一瞬で決めろ」
そう言って二言三言野明にアドバイスをすると野明がこくんと頷いた。
「了解。遊馬を信じる」
「よし、上出来。・・・俺も信じてるよ、じゃ 行って来い!」
そう言って野明のインカムをオープンにし直し自分もまたバイザーを被り直した。
「遊馬 指揮よろしく」
「おう、任せとけって。安心して行って来い」
「うん いってきます」
自信満々な顔で言う遊馬に野明は嬉しそうにこくんと頷くと踵を返した。
慣れた動作でイングラムのコクピットに入る野明を見送って遊馬もまたサブコントロールに駆け戻った。
遊馬がサブコントロールに入ると館内スピーカから浅月の声が響いた。
「只今より AV-0対AV-98による模擬戦闘訓練を開始します。泉さん 準備はいい?」
「何時でもどうぞ」
「AV-Oは 坂口?」
ゼロのパイロットに声を掛ける。
「予備系OS起動確認。こちらも何時でも始められます」
「よし、じゃ 始めるぞ、双方開始位置について、礼。 ・・・・始め!」
開始直後 双方 その場で身構えて相手の出方を窺う。
野明は遊馬に言われた通り向こうが動き出すまで全く動くことなく相手の様子を観察していた。
『いいか 野明。突っ込んで行って捕まったらパワーとリーチに差がある98ではかなり不利だ、そういうときは・・・』
遊馬の言葉を思い出しつつ何時でも動ける態勢を整えながら外見上は全く動作を起こさずにゼロの初動を待った。
しびれを切らしたゼロの足首にあるアクチュエーターが僅かにひずんだのを確認した遊馬が「くるぞ!」と声を掛けるのと ゼロが左手でスタンスティックを引き抜きながら突っ込んでくるのがほぼ同時。
遊馬の声とゼロの姿を視界に捉えて相手の手が届く寸前ですっとイングラムの機体を思い切りしゃがみ込ませながら滑るように相手の懐に入り込んだ。
つきだされていた左腕上腕の付け根を両手で逆手に掴むと低い姿勢のまま左足を軸にして機体を反転させながら右足でゼロの足を薙ぎ払う。
突っ込んできた勢いに回転と足払いで宙に浮いたゼロの機体を アクチュエータの限界値ギリギリの速度で98の姿勢をはね上げ一本背負いよろしく投げ飛ばした。
それが着地するかしないかのうちに走り寄ると左腕を背面に捩じり上げて膝の関節を後ろから蹴り飛ばして地面にうつぶせに突き転ばした。
腕を掴んだまま膝で腰を押さえる姿勢で片膝を着くとゼロの手からスタンスティックを抜きとった。
「それまで!」
浅月の声が響いて一本目の終了が告げられるとイングラムが静かに立ち上がり 次いでゼロが床から体を起こした。
『相手の速度を利用して懐に飛び込んで態勢が整うまでに投げ飛ばせ』
遊馬の言ったことをほぼ忠実に再現して見せるとサブコントロールは歓声に沸いた。
シゲと得意気な笑みを交わすと遊馬はインカムで野明に呼びかけた。
一旦 点検と解析データ回収の為 機体に各々のスタッフが駆け寄る。
シゲもフィールドに降りて行き遊馬もその後を追った。
スタッフに作業の指示を与えた後 久住もイングラムの元に足を向けた。
一瞬で勝負をつけられると浅月は目を丸くして肩を竦めた。
「やるもんだなぁ」
「こういう度胸の良さは実戦経験者の強みですね、主任?」
苦笑するメンバーに同じように苦笑いを返すと実山の方に目を向けた。
まさに呆気にとられた顔でフィールドを見下ろすその様子に衝撃の大きさが窺えた。
「工場長?」
浅月が声を掛けるとはっとした様子で我に返り大きな溜息を吐いた。
「本当に泉さんは・・・・」
どちらも自信を持って送り出した機体。ましてイングラムは自分が手塩にかけて作りあげたかわいい子供同然の機体だった。
ゼロは新型で こちらも満を持しての機体ではあるものの新しくメインに据えられたステムについては勉強をしても今一つ若いスタッフを相手に理解が追い付かずどちらに愛着があるかと問われれば98に情がある。
コンピュータ制御を否定するつもりはなくても機械制御の機体がハード的な不利を跳ねのけて勝ちを収めた事は心情的には快哉を叫びたい気分だった。
しかし 工場長としての立場ではそうはいかない。
現行の機種にこれから導入する筈の新型があっさりと大敗を期したのでは面子に関わるのだ。
どちらも汎用とはいえ警察用に特化された機体であることには変わりなく、イングラムから3年を経て導入する新鋭機が現行機に勝てないようでは沽券に関わるのだ。
複雑な顔をする実山に浅月もまた苦笑を向けた。
開発側としては新型が現行機に勝てないのでは98の開発メンバーに技術的な面で勝てていない気がしてしまう。
設備も当時とは比べ物にならないほど進歩し、作業環境や技術においてもハード、ソフト双方に恵まれた状態の中で作業をしている。
ましてハードに関しては当時の開発データをそのままベースにした発展形の筈なのにそのベース機に実戦で勝つことができないというのではそれこそ新型開発の意義を問われそうなものだった。
浅月は軽く息を吐くと気を取り直すように背筋を伸ばす。
「さて のこり二本。ここからがゼロの本領発揮。OS切り替えてニューロンネットワークを有効にしようか」
スタッフに作業指示を出すと彼もまたフィールドに足を向けた。
機体の傍に辿り着くとシゲはコクピットから降りようとしていた野明に軽くVサインを送るとスタッフと共にイングラムの調整に加わった。
シゲに笑顔を返して遊馬の姿を見つけると野明は嬉しそうに声を掛けた。
「遊馬ぁ どうだった?」
「上出来だ。降りて来いよ」
こちらを見上げて声を掛ける彼を見て野明は少し考えるとにこっと笑った。
「遊馬、手 広げて。受け止めてねっ」
言うが早いかコクピットの端を軽く蹴って飛び乗りてきた。
「なっ・・・・手って・・この馬鹿ぁっ!」
文句を言いながらも慌てて手を広げ何とか受け止めると両腕を首に絡めぶら下がるようにして彼に掴った野明が愉しそうに笑った。
「わぁ ドキドキした。一回やってみたかったんだよね」
「あのなぁ 何もここでやる必要無いだろうがっ。受け止めたからいい様なものの怪我でもしたらどうすんだよ?!」
口調とは違い遊馬はそっと彼女を床に下ろすと呆れた顔をして額を押さえた。
「ちゃんと受け止めてもらえるって信じてたもん。それに どさくさに紛れて遊馬にハグしてもらったし。さぁて 次もがんばろうっと」
小さな声で言うと彼の顔を覗きこんで野明はコロコロと笑った。。
絶句する遊馬を横目に何事もなかったように隣に並んでフィールドに降りてきた久住に手を振る。
彼女もまた手を振り返すと野明の傍に歩み寄った。
「おつかれさま」
「久住さん どうでした?」
「うん。上出来。これはもうパイロットの腕の差ね」
にっと笑う久住に野明は機嫌よく笑顔を向けた。
「いえいえ、完璧なメンテナンスと調整の賜です。急な動作にも完璧に機体が反応してくれるって言う自信と限界ギリギリまで負荷を掛けても大丈夫っていう安心感がないとあれはできないですよ」
「これは冥利に尽きるわね。うちの連中に言ってやってよ、気合乗るから」
コロコロと笑うと久住は遊馬に目を向けた。
「まぁ 篠原くんが拗ねない程度でいいけど?」
「・・・そんなことで拗ねたりしませんって・・・」
思い切り脱力した遊馬の頭を彼女はぐりぐりと撫でるとくすりと笑う。
「あ、そう? ならいいけどね。じゃ あと2回戦あるししっかり頼むわよ」
「言われなくてもやりますよ。・・・てか これ止めてくれます?」
頭に乗った久住の手を避けてかぶりを振ると遊馬は渋面を作った。
「あら、何時も泉さんにそうしてるから好きなのかと思ったのに。それとも彼女でないと駄目?」
「誰がやっても同じですっ!そういうのやめてくださいって」
ムキになる遊馬に野明がぼそりと呟いた。
「遊馬・・・して欲しかったの?だったら言ってくれれば・・・」
「・・・するなよ、絶対」
真剣に提案した野明に遊馬は頭を抱えた。
その様子を愉しげに見ていた久住が遊馬の背中をポンと叩くと表情を引き締めた。
「ま 冗談は置いといて。次は向こうもニューロンネットワーク起動してくるし、締めていくわよ?」
野明が神妙に頷き遊馬に信頼の眼差しを向けた。
二回戦の準備が進むフィールドには開発側の意向で『障害物』に見立てた大量のブロックやパイロンが不規則に配され、その他に形も大きさも様々な道具が一見ざっくばらんに足元にまき散らされていた。
今回使用しないと判断されたブロック類はドームの端に積み上げられていて 鉄骨やパイプ、コードの類も其々集められ無造作に纏められていた。
遊馬はぐるりと全体を見渡すとその一角に目を止め少し考えて後ろを振り返った。
「シゲさん、ちょっと!」
「はいはーい」
遊馬は久住に「ま 何とかしてみせますよ」と言って野明と彼女を残しシゲの元に向かった。
二言三言会話を交わした後シゲとその周りにいた作業員にいくつか確認を取った遊馬はニヤリと笑って野明を手招いた。
「呼んでるみたいなので行ってきますね」
そう言って遊馬の元に駆け寄る野明を見送ると久住はサブコントロールへと足を向けた。
遊馬の傍にやってくると野明は神妙な顔で彼を見上げた。
緊張がみえるその顔に遊馬は軽い笑みを向ける。
「心配すんなって、取り敢えず説明するぞ」
くしゃくしゃと頭を撫でる遊馬に野明が拗ねた顔をして見せると頭から手を離して得意気に説明を開始した。
「野明、二回戦のゼロは一回戦に比べて移動と反応の速度が格段に上がる筈だ。けどそれはハードのスペックが上がるわけじゃない。出せる速さの限界はハードのそれに準じるんだ。つまり・・・」
遊馬の後をシゲが継いだ。
「ゼロの駆動系はイングラムのそれと殆ど違いがないからね、出せる最高速度の限界値にそれほど大きな差は出ないって訳よ」
その言葉に周りのスタッフも鷹揚に頷いたものの 野明は小首を傾げて遊馬に目を向け素朴な疑問を口にした。
「それでも ゼロの方がスピードが上って言わなかった?」
「言った。それはな 野明、こういうことだ」
そういうと目の前の板の上にベアリングの球を転がした。
一つは 凹凸のある板の上をそのまま、一つは同じ板の上でありながらガイドをつけて段差を避けたコース上を。
当然 段差を避けた方が少し早く床に落ちた。
怪訝な顔をする野明にシゲが説明を加えた。
「泉ちゃん つまりね、ゼロの積んでいるニューロンネットワークってのは始点と終点を決めてやると機械に負荷が掛らない程度でもっとも効率よく、条件に合った方法をコンピュータが計算で弾き出し動作を完了するシステムなわけよ。結果 無駄な動きをしない分 動作の完了までが速くなって、『スピードがUPした』って事になるわけ」
その後を 保守のスタッフが受け継ぐ。
「だから移動の速度も最短距離を無駄なく動くから早くなるし、動作効率がいいから燃費もいいってことになるんだよね」
「わかるか?」
遊馬に問われて野明は「えっと 何となく・・・」と引き攣った笑みを返した。
軽い溜息を吐く遊馬を見て含み笑いを湛えたシゲが口を開いた。
「要はハード的にそんなに差はないってこと。寧ろ 条件によってあれはリミッターになり得るわけ」
「リミッター?」
「そ、『設定条件の範囲内で効率よく動く』という事はその範疇に当然安全係数が含まれる訳よ。だから 『最大負荷』やそれに準じる様なメカニズムに大きな負荷を与える動きは極力回避する仕様になってる筈だって事。優先条件の設定にもよるけど まずそういう動きはして来ないっていうか 出来ないと考えていい」
きょとんとする野明に遊馬が説明を継いだ。
「要するに 瞬発力と突発事項に対する処理ではこっちが上に立てるってことだよ。もっともそれはパイロットの腕と反射神経に掛ってる訳だけど?」
「えっと・・・?」
「つまり 負荷限界ぎりぎりの動作はマニュアルでないとできないし、認識している環境に突発的な変化が起きた時 再認識には多かれ少なかれ時間が掛る、そういうこと。そこで昨日の練習成果が役に立つ、いいか?だから・・・・」
遊馬の説明に野明は大きく頷き 整備を担当するスタッフにぺこりと頭を下げた。
「私もがんばりますので、イングラム よろしくお願いします」
「任せときなって。二回戦までに新品同様に調整して見せるよ」
胸を張る彼らに野明は「頼りにしてます」と信頼溢れる笑顔を向けた。
彼女の笑顔にその場にいたスタッフが表情を引き締め、気合を入れ直すと作業に加わる。
その後ろ姿を見送ると遊馬は野明を伴って休憩スペースに足を向けた。
他に人のいない自販機の前で遊馬は野明にカフェオレを手渡し自身はコーヒーを片手に壁に背を預けた。
「ありがとう」
「どういたしまして。さて、野明 どうだ、勝てそうか?」
「そんなの・・・やってみないと判んないよ」
にっと笑う遊馬に野明は拗ねた顔で応じた。
「弱気だな、そんなんじゃ気合で負けちまうぞ、ニューロンネットワークを使われると勝てる自信ないか?」
「それは・・・」
少し悩む様子を見せた野明に遊馬は口の端に笑みを載せ軽く目を伏せて諳んずるように言いだした。
「物には何でも得手不得手ってもんがある。マニュアル操作では難しいこともあれば マニュアルでないと出来ないことがある。同じように ニューロンネットワークにも得意分野とそうでない分野があるんだ。でもそれは悪いことじゃない、利用する用途に応じてどちらがよりその仕事に向いてるかってだけなんだよ。だから 本当はこの模擬戦の勝ち負けにはそんなに意味はないと思ってる」
遊馬は野明の顔を覗き込みニッと笑う。
「それでも やっぱりやるなら勝ちたいからな、その為には各々の特性を利用するまでだ。俺とイングラムと、シゲさん。後は保守部門全員、それからお前自身」
きょとんとする野明の顔を覗き込むと笑顔を向ける。
「信じろって。簡単に負けやしねぇよ」
ぽんと肩を叩く遊馬の顔を野明は笑顔で振り仰ぐ。
「勿論信じてる。遊馬もイングラムも みんなも。そして自分自身も」
そう言って野明は大きく息を吸い込むとゆっくりと吐きだした。
「でも ちょっと緊張してるかな」
「折角練習したんだし楽しんで来いよ。俺も楽しむから」
悪戯っ子の笑みで言う彼に野明もまた表情を緩めた。
「了解。でも お咎め受ける時は一緒にいてよ?」
探る様な眼を向ける彼女に遊馬は 久住の言を借りて嘯いた。
「行かねぇよ。俺たち下っ端だもんな、責任は責任者が取るもんらしいぜ?」
「ええ?! じゃあ久住さんに悪いよ!!」
驚く野明に遊馬は肩を震わせてクックと笑った。
「あの人がそんなもん甘んじて受けるタマかよ?なんかあろうものなら模擬戦許可した事業部長に振るだろうさ、間違い無く」
その言い草に野明は目を見開いて肩を竦めた。
フィールドの準備が整った事が館内放送で告げられると双方 準備が出来た機体を運び出し定位置につける。
野明もまた遊馬と共にイングラムの傍に向かうと機体に搭乗する前にくるりと彼を振り返った。
「遊馬」
「ん?」
「フォワードとバックアップは・・・」
「「一心同体」」
「行って来い、ちゃんと付いてるから」
彼の返事に満足したのか野明はにっこり笑うと「行ってくるね」と言ってコクピットに姿を消した。
搭乗を確認すると遊馬はバイザーを装着してサブコントロールに足を向ける。
軽く深呼吸して遊馬は次の試合に意識を集中させた。
起動したイングラムからフィールドを見渡して野明は軽く肩を竦める。
至る所に『障害物』が配されていてさながら資材が散乱した建築現場の様だった。
これらをすべて避けて動くことはマニュアル操作では相当に神経を使うことは想像に難くない。
しかしゼロに搭載されているシステムはそれを容易にする機能が備わっている。
カメラの映像から障害物とその他の物を識別しておくことで障害物を避ける様に足周りをコンピュータに一任すれば自動的に障害物を回避することが可能になる。
坂口は起動と同時にカメラの解像度を上げて周辺状況の分析を開始した。
カメラを旋回させて360度フィールド全体の画像データを収集すると障害物回避設定を施して現場回りの環境を記憶させた。
ものの2,3秒で設定を終えると坂口は計器類を確認し浅月に準備完了の旨を伝えた。
野明もまた遊馬に準備完了の旨を伝えるとゆっくりと呼吸を整えた。
数分後、館内放送で二回戦の開始を知らせる声が響いた。
「野明、開始の合図と同時に動け。動作完了までに1秒以上掛ったら捕まるぞ」
「了解」
開始の合図と同時に野明は全神経をイングラムとインカムに集中させ、一瞬でウインチを限界まで引き伸ばすと遠心力を使ってさながら鞭を振る様に周囲のパイロンを弾き飛ばしながらゼロの足元を大きく薙ぎ払った。
障害物として認識されていたパイロンが大量に大きく宙に踊ったことでゼロの環境認識機能が働いて一瞬動きが鈍り、衝突を回避するために両腕がガードに入った。
その隙に間合いを詰めながらウインチを回収すると最大加速で体を沈めタックルの要領でゼロの腰に肩から突っ込み立ち上がりざまに腕のガードを中から開く。
回避行動を取られる前に足払いを掛けると尻もちを着いたゼロのエンブレムを指先で弾きハッチの開閉コックを素早く捻ってコクピットを開いた。
茫然とする坂口をモニターに捉えて 野明は肩で大きく息を吐いた。
一瞬でハッチを開かれた事に浅月は唖然として、それから大きな溜息をついた。
『何か禁じ手はあるか』
開始前に久住は確認してきた。
その時『配置したものを道具として使用するな』と明言しなかったのだからこれに今更文句をつけるのは筋違いだ。
あれを『障害物』として扱って『周りに影響を出さずに格闘出来る』事をアピールしたかったのはこっちの事情。
そうしてほしければあの時に条件として提示すべきだった。
それにしてもまさかこんな猫だましの様な手を使ってくるとは思わなかったので開発メンバーは呆気にとられたままモニターを見つめ続け、実山も皆同様に呆けた顔をしたまま言葉を発することも出来なかった。
いち早く立ち直った浅月が皆に指示を出した。
「取り合えず二本目も負けは負けだな、データ回収して。それと・・・パイロンが吹っ飛ばされてからの再計算に掛った時間 正確に出して。イングラムが突っ込んできた速度も。・・・それにしても 3本目 どうすっかなぁ・・・・」
真剣に悩む浅月同様、他のメンバーもまた渋面を作った。
「パイロットの腕の差って 結構でかいですね」
ぼそりと囁かれた声に浅月は肩を竦めると「痛感してるよ」と言って大きな溜息をついた。
go to next....
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追記
さて 残すところあと一本ですよ。
このまま 開発も黙っていては面子に関わりますものね。
どうしましょう?(笑)
私の持論ですが 環境認識系と言うのは認識してる状態が大きく変化しないことが前提でそういう状態でこそベストなパフォーマンスが発揮できるものだと思うんですよ。
最初の条件付けで動作効率が変わるのは当然だろうと。
変化すれば再計算が必要になるでしょうしそうなるとその間それを基準に動いている場合 動作が鈍るか止まる。
その時間は演算処理速度で変わるんでしょうけど(^^;
こういうどうでもいい設定が気になって仕方ないんですよね、私★
その辺はきっと 3本目の前に開発も考えると思うので次回にでも・・・って 興味ある人いないかぁ(^^;
ご感想頂けるとやっぱり嬉しいですね~!
頑張ろうって思いますし(^^) お時間あればぜひおねがいしますね~、おねだり おねだり♪
ではでは 続きはのんびりおまちくださいね~(^^)
ツッジー 2010年01月21日(木)09時19分 編集・削除
やっぱり、野明と遊馬のコンビはすごいなぁ・・・。
野明の腕も、遊馬の知識・考える力
は素晴らしい!!
3本目はどうなるのかな?
楽しみです(≧∇≦)