兵庫のMさんより質問のメールを頂きました。
HP(俺クワ日記)見せていただきました。自分の投稿が載っているなんて うれしいやら恥ずかしいやら複雑な気持ちです。 今回は質問です。菌糸ビンの交換について、一体どれくらいで周期で交換し たらいいのでしょうか? 私が飼ってる、数多くの幼虫の中には菌糸を殆ど食べて尽くしているものも いれば、あまり外側の菌糸の部分を食べずにビンの中でじっとしているもの もいて、菌糸がなくなりかけてから交換したらよいのか、何ヵ月後と決めて 交換したらよいか迷っています。ぜひいいアドバイスをください。
それと私の親戚の98%ぐらいが九州に住んでいます。(沖縄、長崎、宮崎 を除く県)ぜひ今年の夏に佐賀及び福岡に行って、クワガタ採集したいと思 っております。 去年、能勢には3回ほどクワ採集に行ったのですが、残念ながらボウズでし た。(みんな取りつくされているのやら?)でも、今年も行くつもりですけ ど。
菌糸ビンの幼虫飼育について。 確かにMさんがおっしゃる通り、幼虫の中には「お前、よう食うたな~」と いうやつと、「ほんとに生きてんの?」というものが存在します。 昨シーズンまでは「俺クワ」も「よく食べたやつ」はもちろん「生死不明の やつ」まで断腸の思いで「定期的」に交換しました。(1本=〇百円とは高 過ぎる・・・) その結果、殆どの♂が、種親の♂の体長を上回るという好結果を出すことが できました。 そうかといって、都合2本でよかった、無駄な3本目があったのも否定でき ません。(費用対効果という点で)
自らの経験を踏まえて、現時点での「菌糸ビンの交換」について、考えをま とめると、 Ⅰ、定期的交換する根拠 ①餌不足 70mmを越えそうな♂の場合、3本を定期的に換えないと間に合いません。 ②餌が合わない よく食べたように見えて、実は餌が合わず、暴れ回っただけという幼虫も、 少なからず存在します。(昆虫こぼれ話参照)この場合、交換しないと、成 長不良になることは、言わずもがなです。 ③菌糸の劣化による羽化不全の防止 室温で飼育する場合、一番大事な時期(前蛹・蛹化の時期)は、春から初夏 にあたり、菌糸の劣化が著しいものがあります。3本目の期間を長くし過ぎ ると、劣化→水分が増え→蛹室が倒壊→羽化不全→死亡というケースが往々 にしてあります。逆に、期間を短くすると、交換時に一時的に体重の減少が 起こる関係で、体重が戻らず、もしくはリバウンドが少なく、小さいままで 蛹化というケースも考えられます。特に3本目の交換のタイミングに注意が 必要です。 菌糸ビンの交換のスケジュールとしては、2本目を11月、3本目は3月中旬か ら下旬というのがベストではないでしょうか?(室温飼育の場合) 暖かい時期は3ヶ月、寒い時期は4~5ヶ月もつと、菌糸ビンの限界を考えてい ます。 今年の「俺クワ」はというと、半分が2本目、残りのメスと思われるもの、食い が少ないものは、まだ1本目です。 昨シーズンまでの「♀での3本目は無駄だった」という反省(無傷の菌糸を半分 くらい残したものを数多く捨てました。あれは無駄だったと確信しています) から「2本でどこまでいけるか?」というのも挑戦してみようと思います。 そうなると、2本目は3月初旬かな?そうだと少し2本目の期間が長いかな~ 失敗したら、このHPで報告します(笑)
PS:黒化した、食べられた菌糸オガクズは、捨てないで「カブト」に食べさせ て下さい。本当にすごい効果があります。(昆虫こぼれ話参照)「俺クワ」の今 年のカブトの幼虫、すごいですよ~ 「カブトの餌」確保のため、食べカスがより多く発生する「2本で挑戦」をやって るということもありますが・・・
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