あんだ〜ば〜EX 〜特別編〜
ゆったりとしたロングチェアに腰を据える人、一人。そのシルエットが現れる。
??「いや〜これはこれは、皆さん。お久しぶりですねぇ。あの[あんだ〜ば〜EX]の連載からかなりの月日がたちました…
…え?そう言うオレは誰かだって?何を言ってるんです…」
人であろうシルエットが椅子から立ち上がると、左右にくるりと1回転、
??「…どこを…」
続いて空中一回転。
??「…どう…」
突然、首が外れ、その首が4つに増殖し、
??「…見ても…」
それでお手玉をする。
しばらくしてから、首を元の位置に戻し、
??「田中達也じゃないですか♪」
達也「うそつけー(怒)!!!!!」
どがんっ
??「はっはっはっはっはっ!!」
…あ…金髪美女が飛んでく…
達也「はーっ(汗)はーっ(汗)はーっ(汗)…」
ゼル「…今…首がとれて…増殖しなかったか?」
有希「…ま…アインだしね…」
達也「はーっ(汗)はーっ(汗)…むわったく…何をどのようにしたらあーなってこうなるんだか!あいつは!!」
リナ「…まあまあ…いつものアインのおちゃっぴーなんだし…そんな怒らないの。女になると美人のたっくん♪」
達也「リナ!頼むから!その呼び方はやめてくれ!」
リナ「いーじゃない。事実は事実なんだし♪」
有希「……子供になると可愛いたっちゃん……もあるけど…」
リナ「おおうぅ!有希。それナイスネーミング!」
達也「…いじいじ…」
全員『…あ…やっぱりすねた…』
舞 「[の]の字♪[の]の字♪」
達也「…………舞…」
舞 「なに?」
達也「人の背中で何をやっとる…」
舞 「今のたっくんの気持ちを表現してあげてるの♪」
達也「いや…んなことしなくていいし…油性マジックで[の]の字は書かくな…」
舞 「…ふ…」
彼女が窓の隅に寄りかかり、哀愁を漂わせ、
舞 「…夫婦の間って難しいのね…」
達也「誰と誰が夫婦だ…」
舞 「やーねー♪ちょっとした言葉のアヤトリじゃない」
ゼル&アメ『…アヤトリって?』
ガウ「…おおーー!」
雪菜「きゃははははは(笑)ガウリィさん。へたっぴー♪」
リナ「…何…毛糸に絡まって遊んでるのよ…ガウリィ…」
ガウ「いや〜雪菜とアヤトリをして遊んでたら、いつの間にかこうなちまって…難しんだなアヤトリって…」
ゼル「アヤトリより。そうやって絡まるほうが難しいと思うんだが…」
ガウ「そうなのかあ〜」
舞 「[の]の字♪[の]の字♪」
達也「だ〜!だから書くんじゃない!…って有希ねえにリナ!なんであんたらまでマジックを持っとる!」
リナ&有希『……ちっ……気付かれたか…』
アイ「まあ…まあ…夫婦減価はやめましょうよ。株価が下がってしまいますよ♪」
達也「…アイン…夫婦[ゲンカ]の字が違うぞ…」
アイ「大丈夫ですよ。活字じゃないんですからばれませんって」
ゼル「いや…今回も、おもいっきし活字の作品だと思うが…」
舞 「はっ!」
ゼルの言葉に舞は驚き、辺りをきょろきょろ見渡すと、ある場所に目が止まり、その方向へぶんぶかぶんぶか手を振りまくる。
舞 「きゃほー♪テレビの前のみんな。元気〜45億人のみんなのアイドル。香純舞だよお〜」
達也「ち〜!が〜!う〜!だ〜!ろ〜!!」
リナ「大胆不敵、電光石火。勝利はあたしのためにある!」
ゼル&アメ『…リナ(さん)…』
リナ「テレビだもの。仕方ないのよ…」
ゼル「…さっき俺は活字だと言ったばかりなんだが…」
リナ「んなの大却下」
ゼル「…おい………たくっ…いいか…お前ら…今回の[あんだ〜ば〜EX]はラジオ風味の小説なんだからな…
アニメでもないし漫画でもない。だから、テレビとかカメラとかそんなものは存在しないんだからな!わかったか?」
全員『…ゼル(ゼルガディスさん)…』
ゼル「なんだ…?」
全員『…なんか…変…』
ゼル「……………………は?」
リナ「だって…アニメとか漫画とか…今回は小説だぞ!とか言うんだもん…絶対変よ!」
舞 「そうです!ゼルガディスさん!現実逃避はいけません!!」
その2人の言葉にこくこくと全員が首を縦にふる。
ゼル「おまえらなああ!!!!!」
全員『きゃはははははは…』
アイ「………まあ、まあ…落ち着いてください。ゼルガディスさん。私のように広い心でいたほうが人生は楽しいですよ♪現に…」
アインが自分の懐に手をもぐりこませ…
達也「…そう言って…[心]って書いてあるものすごくデカイ、ハートの形した物を見せるんじゃないだろうな…アイン…」
全員『………………………………………』
アイ「………………………………………」
全員『………………………………………』
アイ「………………………………………」
全員『………………………………………』
アイ「………………………………ちぇ…」
全員『ちぇってのなんだ!ちぇってーのは!!』
お後がよろしいようで…