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出張・あんだ〜ば〜EX 〜かお様へ part.4〜

※注意......
 この作品は著者・猫斗犬の作品『あんだ〜ば〜EX』のキャラクタたちが、
いろいろなかたがたの作品に出張してくるという設定を元に書いた作品です。
 ですので、元となる作品を読まないとその作品の面白さは半減すると思います。
 という訳で…みなさん…その作品を読みに行きましょう。
 いいえ!是非、行くべきです!!!!!

 元となった作品:かお様の[エル様漫遊記・番外編47話(ヒドラ注意報編)]




>  こんにちわ。
こんにちわ♪
>  さてさて、かなりお久しぶりの打ち込みです。
めっちゃやたらと久方ぶりの出張です♪
今回はある謎の解明です。

> 「さあ、お立会い!今回の騒動の全容は!」
> などといって、いきなり壁、といわず、この部屋の壁だけでなく町の空全体にその映像を生む
>を言わさず映し出しているユニット。
> …どこで覚えてきたのかしら?ユニットったら、その言葉遣い?(笑)
……ふふふ…きっと……ある所でこんなこともしていたんでしょう…


…あ…ちなみにエル様出ないです…ごめんにゃさい…

エル:ぬわあんですてええぇぇぇぇ!!!!!!
にぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!



 がやがやわいわい…
「へぇい、いらっしゃい、いらっしゃい。今日の品は安いよお!」
 道を歩く人々達に声をかける、いろいろな店屋のおやじたち。
 そんな中──
『はあああぁぁぁぁい!皆さん♪こちらに注目〜♪♪♪♪♪♪』
 どことな〜〜〜く…聞いたような…ぜってい!他人の振りしたくなるような…感じの…
2人の女の子の声が耳に家宅進入してきた。
 まさかとは思いつつ…汗をかきつつ…そちらに目を向け…
 そこは結構な人だかりができ、そして見える2つの姿。
 怪しい帽子に怪しいサングラス。
 ぽかぽか陽気で暖かいそんな日に、なぜか黄土色のコートを着込んだ二人の少女は、いまや突っ込みの定番ア
イテム・ハリセンを片手に突然口を開いた。
『さあ♪よってらっしゃい♪見てらっしゃい♪』
 ばしんっ、ばっ、ばっ、ばんっ!
 ハリセンでテーブルをたたきつける二人。
『今回、あたしたちがお勧めするのはこの商品!』
 ぱんぱかぱーん!
 ぱんぱんぱん!
 ぱんぱかぱーん!!
 どこからするのか聞こえるのか、暴走に不確かな要素を伴い、お茶目な謎の音が周辺を巻き込んだ。
「うわああああぁぁぁ!!!!!!」
「きゃあああぁぁぁ!!!!」
「ひょえええぇぇぇぇ!!!!」
 …あ…
 『ぱ』とか『ん』とか『か』とか『ー』とか『!』の人間大の大きさの文字が人を押しつぶしてる…
「…だ…誰かあ…」
「…つ…つぶれるう…」
 悲鳴は続く………
 …ふう…
 お茶を飲みつつひとつため息。
 …平和だねぇ…(現実逃避中とも言う)
 ばさあっ
 2人のうちの1人の少女が…目の前にあった一枚の白いシーツをもぎ取ると、そこからは…
「今回商品は!なっなっなんと!
 今や、おしつおされつの大人気アイドル。
 香純舞ちゃんの手作りクッキーだあああぁぁ!!!!!!」
 おおおーっ!
 と、どこからともなく沸き起こる歓声。
「って!やめんかあああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
 その辺におこってた『ぱ』高速移動で飛ぶ。
『きゃあああぁぁぁぁぁぁぁ♪』
 どぐがっ
 『ぱ』によってある壁が砕け散る。
「ちいぃ!」
 あいつらよけやがった!意外とすばやい!
「おおうっ♪そこにおあすのは、達乃助くんではないか♪苦しゅうない♪ちこうよれ♪ちこうよれ♪」
「だあっ!ユニット!てめぇはいつの人間じゃ!」
「って言われてもその時代でも生きてたし♪あたしぃ♪」
「そうそう♪ユニットちゃんは見た目若いから♪」
「以前の問題だあ!」
 今度は『ん』が、飛んでいく。
 ふっ…今度のは交わせぬ距離じゃない…1人は交わせるだろうけど…
『バリア!!』
 なにっ!?
 どめきひょっ
<はぐっ>
 『ん』は2人の手で張られたバリアによって防がれた。
「うおおお!なんて強固なバリア!」
『…バリア…つーか…今のはどう見ても人…だったような気が…』
 外野から何かしらの雑音がある。
「ユニットはまだしも。舞!てめぇ…いつの間にそんなお茶目な特技を見につけた!」
「ふっ…この舞ちゃんには不可能なことはないのよ!」
「あ…お前さんの後ろに、怒った姉ちゃんが…」
「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
 ごめんなさい(泣)ごめんなさい(泣)
 もう、絶対何もしません(泣)だから…ってあれ?」
「いたらよかったんだけどなあ…」
「くっ…やられた…なんて…巧妙なトリック…」
『…………………巧妙…か?』
<…ええーーん…痛いですうぅ…>
『うお!まだ生きてた!』
「へぇ〜…バリアって生きてるんだあ〜」
<あたしはバリアじゃありません!!>
「…って……なんだ…アインか…ちなみに地面で這い蹲って何やっとんだ?」
<何やってる?じゃありません!達也が投げつけてきた、訳のわかんない『ん』の文字で怪我したんですよ!あた
しは!!>
「へ?そうなのか?気づかなかった…」
<この血がしっかり証明してますよぉ…>
 どくどくどくどく…
 彼女の頭から流れ出る大量の血。
 うわあ〜痛そうだなあ…
『新しい水芸?』
 ハモル少女2人の声。
<違います!!!!!……って…うきゃあああぁぁ…ユニット様あぁぁ!!!!!!!>
「あ♪あたしもいるよお♪」
<…ま…とりあえず…舞ちゃんはこちらに捨てといて…>
 先ほどまであわてた様子のアインは突然冷静になり舞を持ち上げると、ぽいっと…投げ捨てた。
<…ふうぅ………>
 ひとつため息に右腕で額をぬぐうと…
 こぽこぽこぽこぽ…
 お茶を入れ…
<…ずずずずずうぅぅ…はあ…落ち着きますうぅ…>
 座布団までしいてら…
<さて………っと……何故このようなところに!いらっしゃるのですか!あなた様があああぁぁぁぁ!!!!> 
「舞ちゃんと遊んでいたの♪」
<はい?舞ちゃんと?……………………遊んでいた?………………の?>
 最後の問い詰めはユニットにではなく、オレに向けてアインは聞いてきた。
 その質問に、無言で頷く。
 アインの額に汗が流れ始めた。
<…あのおぉ……ちなみに…どんなお遊びなどを?>
「ええ♪聞きたい♪」
<…え?…あ…いえ…その…本当は怖くて、聞いたら…絶対!!…後悔しそうな気がするのですが、
聞かなかったら、もっと、もっと、も〜〜〜〜と…後悔しそうな気がしますしぃ…>
 鋭いな…
「実はね♪『舞ちゃん手作りクッキー』の街頭販売ごっこ…をしてたのよ♪」
「しかも…今まさに売り始めようとしてたって直面だ…」
 ずざあああぁぁぁぁぁ
 ユニットとオレの言葉に一気に顔を青くするアイン。
 まあ…おまいさんの気持ちはわかる…
「と…そういう訳でな…何が何でもこの状況を打破しなければならない。アイン。お前さんのギセイは無駄にはせ
んぞ…」
<あの…達也…勝手にあたしを殺さないでほしいんですけど…まだ生きてますし…>
 ふっ……
「アイン。お前さん、まだ今の状況が見えてないみたいだな」
<は?>
 がしっ
<?????>
「ほう〜ら♪」
 ピッチャー振りかぶって…
「ぽち。行ってこーい!!!!!」
 …投げました!!!
<きゃあああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!!>
 剛速球でユニットに向かうボール(アイン)
「えい♪」
 きいぃぃぃぃぃーーーーーんっ
<みあああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!>
「ああ!なんて根性のないボールだ。混沌のバット程度で打ち返されるなあぁ!」
<んな。無茶苦茶なあぁ…ああぁ…ぁぁぁ…ぁぁ…ぁ……>
 きらーん
 一番星み〜つけた♪
「おおっ!ユニット選手やりました!逆転満塁場外ホームラン!……喜んでいます!
 そして、今、チームに迎えられながらホームを……踏みました!!!」
「違うって……っと…とにかく…こいつは没収…」
「にゃああああぁぁぁ…精魂込めて作った。あたしのクッキー!!」
「ぬわあ〜にが精魂込めただ…どうせ…注文と同時に"はい。お待たせしましたあ♪"…
とか何とか言って出してきたんだろどうせ…」
「あ♪たっくん。今の舞ちゃんのモノマネすごい上手♪」
「う〜む…今度あたしの変わりになんか仕事してもらおうかな♪」
「…あ…そのときのためにお洋服を作ってあげましょ♪」
「そうねぇ♪」
「冗談はやめんか!…まったく…一般人に、こんなもんを食わせようとして、どうする気だったんだお前らは?」
『退屈しのぎ♪』
 …ぴき…
「……って…言うか…そういや…よく考えたら…次元が違うんだから…舞の手作りクッキーつっても…
売れないんとちゃうか?」
『そこはそれ…あんだ〜ば〜EXの宣伝効果もあるしい♪』
「……………………………いっぺん死んで見るか?」
『それは無理(いや)♪』
「別にユニットには言ってない…舞を殺してやれば…十分…これ以上の料理被害は出ないから…」
『あ♪もちろんそれも無理♪』
「あん?何でまた?」
『だって、もうすでにばら撒いちゃってたし♪1時間ほど前に♪』
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………………」
「……………………………………………………はい?」
「丁度、1時間経過までまで後、10秒♪」
「……………………………………………………はい?」
『5、4、3…』
 舞とユニットが笑顔でハモリながらカウントをしていく。
『…2、1…』
「…あのぉ…お二人さん…」
『0!!!』
 きぃひぃひゃあぁ!!!
「…な…何だ?」
 突如、巻き上がった……
 ぶわさっぶわさっ
「……………………………………………………」
 …あ…腕に鳥の羽を生やした人間が飛んでった…
 ぶぼおおぉぉぉぉ!!!!
「……………………………………………………」
 …火まで噴いとるぞ…
 めらめらめらめら…
 …あ…今の火で…家に引火してら…
 ごうごうごうごう…
 …あ…さらに飛び火…
「がるるるるる…」
「……………………………………………………」
 …突然、四つん這いなり、唸り始めた変なおっちゃん…
『あははははははははははははっ』
 ばたばたどたばた…
「……………………………………………………」
 笑いながら踊る所属不明の謎の物体X。
『あははははははははははははっ』
「……………………………………………………」
 って…なんだ…ユニットと舞か…
「……………………………………………………」
 どろどろどろどろ…
「……………………………………………………」
 …あ…なんか人が溶けてるぞ…
「……………………………あの〜…お二人さん…」
『あははははははははははははっ……って…何?』
「…ちなみに…そのクッキーどのぐらいばら撒いたのかな?」
『街の人口5分の1ぐらいかな♪』
「うそだああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
 オレの悲鳴は空に吸い込まれていった──

                           <おわひ>
 
 
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