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OTOMO KATSUHIRO Mics. Comics

Little Nemo 1905-2005 Un Siglo de Sueños

Little Nemo 1905-2005 Un Un Siglo de Sueños
  • Ediciones Sinsentido
  • 2005年9月
  • 104p
  • B4変形(330×248mm)上製版
  • 初期販売価格:約€25
  • ISBN84-95634-72-4

収録作品

タイトル 作家 頁数
Un Joven Centenario (文) Benoit Peeters 1
カラーコミック Art Spiegelman 2
カラーコミック Jean-Philippe Bramanti 1
Mr McCay in Slumberland (文) Thierry Smolderen 8
Little Fafow in Slumberland (カラーコミック) David B 2
Los Sueños del Niño-Cama (文) Jacques Samson 4
モノクロコミック Francois Schuiten 2
Un Sueño Americano - Little Nemo en El Pais de Slumberland (文) Jean-Marie Apostolides 10
カラーコミック・カラーイラスト Lorenzo Mattotti 3
Little Nemo in Slumberland - Cuatro Poemas (文) Jan Baetens 1
El Sindrome del Helicon (文) Pierre Fresnault-Deruelle 4
カラーイラスト・ストーリー Igort 4
カラーイラスト・モノクロスケッチ Moebius 3
Mi Sueño Es una Historieta (文) Serge Tisseron 3
モノクロコミック Dylan Horrocks 4
Winsor McCay o la Tentacion de la Anamorfosis (文) Pierre Sterckx 3
カラーコミック Craig Thompson 1
1905 Y Little Ne-Homo (文) Henri Van Lier 5
モノクロコミック 大友克洋 1
Sueños Animados: Nemo en Movimiento (文) Gilles Ciment 5
カラーイラスト Frederic Boilet 1
Otros Nemos, Otros Sueños (文) Peter Maresca 4
カラーイラスト Miguelanxo Prado 1
La Recepcion de Little Nemo: Como se Construyo el Mito (文) ※François Schuiten、Nicolas de CrécyのNemoトリビュートの引用あり Thierry Groensteen 6
カラーイラスト Marc-Antoine Mathieu 1

コメント

「Little Nemo」は1905年から週刊連載の始まった、アメリカのコミック・アーティストWinsor McCayによるコミック。New York Herald紙で約6年、続いてNew York American紙で約3年連載され、その後1920年代後半に単行本にまとめられました。ベッドに入った主人公の少年Nemoが、夢の中の国(Slumberland)で冒険する物語。毎回ひとコマ目で眠りにつき、夢の中での冒険が行われ、最後のコマで目覚めるパターンで、回を重ねる毎に冒険が少しずつ進行するというもの。…なんて書きつつ、単行本を読んだことが無いのでストーリー展開は知りません。ただ、ストーリー性よりも、特異なビジュアルでファンを魅了している作品のようです。

翻ってこの本は、『Little Nemo』を愛する作家、マンガ家、イラストレーターによるアンソロジー。2005年9月に、スペイン、イタリア、フランスで同時に各国語版が出版されました。ここで紹介しているのはスペイン版。『KABA2』のクレジットではイタリア版に寄稿したことになっているので、もしかしたらイタリアのCoconino Pressが主導した企画だったのかもしれません。
 錚々たる顔ぶれが並ぶ中、大友克洋は1ページのモノクロ・コミックで参加しています。作品は、『Little Nemo』のパターンを用いつつ、夢の国での冒険を描かずに、最初と最後のコマの台詞だけで想像させるというもの。逆転の発想というか、シュールというか、リアリズムの追求というか。一見するとコマをコピーして並べているように見えるかもしれませんが、全てのコマが描かれていて、決して手抜きでは無いことがわかります。なお、スペイン版なので、台詞はスペイン語になっていますが、それ以外は『KABA2』と同一です。
 他の作品では、個人的にはやはりメビウスのカラー・イラストが美しかったです。また、別のアンソロジーからの引用ですが、スクイテンの2ページの作品も素晴らしい。その他、どの作品も愛情がにじみ出ているものばかりで、見ていて楽しいです。
 この本は絵を描くアーティストの作品だけでなく、文筆家による様々な文章も掲載されています。バイオ、評論、映像論、その後の影響について等。しかしスペイン語…ただ、これら文章にはオリジナルの『Little Nemo』が豊富に引用されていて、これらを眺める分には楽しめるでしょう。

イタリア語版はCoconino Pressから『Little Nemo 1905-2005 Un secolo di sogni』(ISBN 88-88063-24-2)として、フランス語版はLes Impressions Nouvellesより『Little Nemo 1905-2005 Un siecle de reves』(ISBN 2-87449-000-8)として出版されました。定価はいずれも€30弱。しかし2012年現在はスペイン版を含めて全て絶版で、店頭在庫もほぼ売り切れのようです。探せば5,000円前後で見つかることもありますが、プレミアがつき始めている気配です。

 

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