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OTOMO KATSUHIRO Ad Works - Korakuen
後楽園ゆうえんち広告
1996年春から、東京ドーム後楽園ゆうえんち関連の一連のコマーシャルを大友克洋とスタジオ4℃が手掛けていました。その第1弾が同ゆうえんちの新マシーン、「タワーハッカー」でした。これはその後、96年7月から9月に同ゆうえんちで開催された「ルナパーク '96」の広告の一環として配付されたTシャツです。
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これは単品のイラストというわけではなく、同広告のメインであったテレビCFのなかのヒトコマで、雑誌広告などでは異なるカットが使用されました。テレビCFの他で広告掲載が確認されているのはTokyo Walker '96年7月9日号と7月23日号。そうした雑誌媒体では右画像のような広告となっていました。この広告を見てもわかるとおり、大友克洋のイラスト、という感じではありません。恐らく、キャラクター原案が大友克洋でフルCGアニメーションが作られたのでしょう。ほんの少しではありますが、テレビCF自体の制作についてはコマーシャルフォト '96年6月号で読むことができます。また、そこにはテレビCFからのカットの他、4月26日がこけら落としであった「タワーハッカー」のためのポスター(アニメCFからの多数のカットをアメコミ風に仕立てたもの)も掲載されています。右上はその時期に配られたと思われる、タワーハッカー宣伝用のテレカ。非売品です。
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続いて、同年秋に後楽園ゆうえんちのジオポリスで開催された「テクノフェスタ」では、テレビCFは作られなかったものの、大友克洋イラストの広告が打たれました。このイラストの使用が確認されているのは、雑誌広告と、張り出されたB1ポスター。イベント期間が10月18日〜11月4日と比較的短かったため、ポスター、雑誌広告の掲載期間も短く、「ルナパーク」と違って目にする機会の少ないイラストでした。今のところ、Tokyo Walker '96年10月22日号に広告(右図)が掲載されているのが確認できているほか、この広告中でもプレゼントされているB1ポスターが、ごく少数のみ流通しています(まんだらけZENBUに掲載されたこと有り)。イラストは、やはり「DIRECTED BY」と表記されているので着色、さらには背景のビル群などがスタジオ4℃などの手によるものかもしれませんが、線そのものは完全に大友克洋のそれであり、見応えのあるものです。特に、当時はテクノ系の音楽との繋がりが強かったため、ターンテーブルの描写が非常に細かいものとなっています。
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翌97年夏には、後楽園ゆうえんちの「ルナパーク '97」の広告も手がけました。この時に作られたのは、テレビCF「ロボ登場篇」。大友克洋の描いた様々なアトラクションのイラストがコンピュータ上でロボット型に再構成され、それが動くという内容です。そして、その静止した状態のイラストがポスター、雑誌広告等に使用され、さらにはTシャツとして配布されました。
ポスター、雑誌広告では、右図(Tokyo Walker '97年7月29日号)のように各パーツが紹介されており、後楽園ゆうえんちの大がかりなアトラクションからなつかしの乗り物まで、きっちり大友イラストで再現されていることがわかります。特に、左足かかとには「ゴミ箱」まであるほか、ロボの腹部にある「楳図かずおのおばけ屋敷」では、しっかりと楳図タッチを真似たイラストが描かれており、かなり楽しんで描かれたことが想像できます。広告イラスト等はかなり縮小されてしまっていますが、それぞれのパーツをよく見ると、確かに大友タッチのメカであることがわかり、できたら着色・再構成前の線画を見てみたいものです。なお、イラストのロボットのポーズはこの広告、Tシャツ、テレカ(左上)のような月を小脇に抱えたものだけでなく、月を両手で持ち上げたものなど、いくつかのパターンがありました。そのうちの一つ、遊園地内で使われた等身大(?)POPは、Tokyo Walker '97年8月26日号のルナパーク紹介記事中で見ることができます。
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いずれのアイテムも宣伝用非売品で、現在購入することはできません。流通数は全く不明ですが、大量に配布されたNTT Info SphereのTシャツなどよりは、だいぶ少ないのではないかと思われます。ただし、雑誌広告は雑誌さえ見つけられれば簡単入手できます。Tokyo Walkerは部数の多い雑誌で、なおかつ古書店でも扱われているので、こまめに探せば発見できるでしょう。
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