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OTOMO KATSUHIRO on Magazine

増刊ヤングコミック '78/08/20号

Young Comic Supp. '78/08/20
  • 少年画報社
  • 1978年8月20日
  • 254p
  • B5 版
  • 定価 240円
  • 雑誌コード:9496-8/20

収録作品

タイトル 作家 頁数
薔薇のオラトリオ 第1話 4c4p 2c8p 松森正・橋本一郎 30
ヘンゼルとグレーテル 大友克洋 28
ヤドカリ社員 第7話 中尾雄吉 25
アダダダブッチャー その14 谷岡ヤスジ 6
オナマシン いしかわじゅん 6
枕曼陀羅8 甘い狂宴 つつみ進 25
特集:石井隆の世界(山根貞夫・権堂晋 対談)2c 編集部 7
憫笑 2c1p 石井隆 17
Sailors 岩本久則 4
俳人芭蕉 すぎやまチヒロ 4
闇夜の狩人達 草原タカオ 5
夏は蒼ざめた荒野 谷口ジロー・関川夏央 38
あすかのあした 勝川克志 18
薩摩義士伝 14話 平田弘史 23

コメント

大友克洋の、初の双葉社以外の仕事です。

単行本「ヘンゼルとグレーテル」収録の「ヘンゼルとグレーテル」が掲載されています。アオリは「劇画界期待の彗星、本誌第一弾!!」「魔法の森へ足を踏み入れたヘンゼルとグレーテルの物語!!」となっています。

雑誌と単行本では、細かいネームに至るまで変更はありませんが、この初出時の扉絵は単行本に収録されているものとは異なっていました。作品1ページ目の2コマ目にあるヘンゼルとグレーテルが住む家を、角度を変えて、バックの森を強調したものです。単行本に収録された扉絵は、増刊ヤングコミック '79/2/20号に再録された時に差し替えられたものでした (ちなみに、この初出時の扉原稿は、知人に譲ってしまわれて、残っていないそうです‥‥)。また、この初出の時のみ、最終ページに原稿アップの日付「1978.4.24」の手書きの文字が入っていました。

なお、次号予告には「大麻境」の予告があり、そこには約 1/2ページのカットが使われています。これはどうやら「大麻境」の扉絵として描かれたもののようなのですが、実際には使われていません。3人の人物が、まさに「魔境」で巨大な昆虫などに襲われている絵で、バックの高地には「大麻境」の文字が岩のように描かれています。
 予告のたたき文句には「金はないが時間と暇はくさるほどある若者たちが、なけなしの一万円で買った「大麻群生(秘)情報」は、果たして真実か !? 禁断の煙《グラス》に魅せられた青春の冒険者たちを待ちうけるものは何?? エンジン全開の大友克洋が放つ期待の自信作巻中カラーで登場 !!」とあるのですが、もしかしたら、このイラストを描いている時点では「大麻境」にカラー・ページが割り当てられることが決まっておらず、1色で描いてしまったのではないでしょうか。で、もったいないからここで使ったんじゃないかと思われます。

平田弘史の「薩摩義士伝 14話」は、日本文芸社版単行本の2巻第5話「あばら骨」に相当しますが、雑誌で平田宏自身が「読者のミナサマへ○今回は絵だけサッパリとズッコケてかきます 平田弘史」と言い訳しているだけあって、ずいぶんと簡素な絵柄になっています(平田弘史の絵としては、ですが)。時間が無かったのでしょうか。またその言い訳のある1ページ目は、単行本未収録です。

70年代の劇画誌は入手困難です。

 

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