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OTOMO KATSUHIRO on Magazine

劇画悦楽号7月5日増刊号 まんが笑学校

Manga Sho-gakko
  • SUN出版
  • 1983年7月5日
  • 174p
  • B5 版
  • 定価 300円

収録作品

タイトル 作家 頁数
Fancy Collection (カラー・グラビア) 編集部 4
エガワくんからの手紙 あづま峯子 9 (3c4p)
笑ってるバアイかっ!! 芳井一味 6
ゼロハンぱにっく あべこうじ 4
原宿物語(ストーリー) 佐藤陽子 4
すうこのハードデイズ 寺島令子 2
ロリ子のマン・ウォッチング 正保ひろみ 3
奥さまマンガ劇場 吾妻ひでお夫人, 大友克洋夫人, 高信太郎夫人, 渡辺和博夫人 5
ミッチーの大河劇場 ひさうちみちお 1
人類の不思議 vol.1 メタモルフォーゼ スノウチサトル 10
少女A いまいかおる 4
THE 極楽幼ち園 PART I, II 鹿野景子 4+4
海から来た少年 二木悠理 4
砂漠の人気者 夏目房之介 8
みんみんみゆき 佐々木けいこ 4
ぐるにゃん日記 羽佐間みのる 4
僕のおネエサン 渡辺和博 4
正義の人々 いしかわじゅん 8
もぉにんぐ(イラストストーリー) 吾妻ひでお 4
日本ぽるの話 高信太郎 4
バトル・フィールド 吉田ハルヒデ 4
珍虫図鑑 いはらよしゆき 7
コラム(各1p) まついなつき, 音羽好夫, 久住昌之/泉晴紀, まのとのま, 福原秀美, おおやちき, 浦秀夫, 武石りえこ 8
テレビ30年史 内山亜紀 4
泣き笑い立身出世劇場 ひさうちみちお 8
あるたーどすてっぷ 高倉大介 2
よろしく!!みずのくん みずのまさふみ 2
ごんと仲間たち 才谷遼 2
めだかゼミナール 龍泉寺桃子 4
不条理マンガ・ランド 高橋竜男, 汐崎まこと, 竹本健治, 太田蛍一 7
ヤング・ラブ銭レーション<前編> 東京女子大学漫研 17+1
DOUGHNUTS BOX いしいひさいち 3c4p

コメント

劇画悦楽号といえば劇画アリス等と並ぶ70年代アンダーグラウンドを代表する(?)エロ劇画誌ですが、その増刊号として発行されたのが「まんが笑学校」。当時流行の兆しを見せていた4コママンガ(既に81年創刊の竹書房「ギャグダ」(後の「まんがライフ」)などアリ)をメインに据えた実験誌で、そこら中からかき集めた4コママンガ作家の作品を掲載しています。ファミリー路線、不条理、時事もの、もちろんエロ路線も。ただ、それだけでは誌面が単調と思ったのか、それとも単にページが足りなかったのか、ニューウェーブマンガ家達の作品が各所に散らばる構成となっています(マン奇天から民族大移動…いや通過しただけか)。大友克洋のマンガ作品は掲載されませんでしたが、巻中の「奥さまマンガ劇場」というコーナーに参加しています。

この「奥さまマンガ劇場」とは、吾妻ひでお、大友克洋、高信太郎、及び渡辺和博という4名のマンガ家(渡辺和博はマンガ家というよりは作家・イラストレーター)の夫人に4コママンガを描いて貰うという斬新な企画。うち3人は何某かのマンガ経験者でしたが、大友克洋夫人は唯一のマンガ執筆未経験者。テーマである「広い意味での夫婦生活」に合わせて、まだ小さかった息子の昇平氏(現在はイラストレーターとして知られる)、飼い猫のトロなどを登場させて当時の生活を描いています。そしてこの企画で改めて、細かな絵を描く旦那様を尊敬することになったとか。なお、これだけだったら「大友イラスト掲載誌」ではありませんが、大友克洋画の奥さまの似顔絵(3cm四方)も掲載されています。当然のことながら、このイラストは他では見ることのできないものです。

他の掲載作品では、やはり4コマ作品よりもニューウェーブマンガ家達の原稿が目を引くところでしょうか。なかにはコラムで1ページ丸々イラストを描いているおおやちきなどもいて侮れません。また、どういう経緯だったのか、巻末近くに東京女子大学漫研の作品が掲載されています。森川久美を輩出したことで既に有名だったようですが、掲載されている合作作品(「やっはるーっ 第十三号」より)にはまだデビュー前の今市子の名前もあり、興味深いです。

マイナー誌の増刊号ということで、非常に入手困難。しかも、国会図書館、現代マンガ図書館、大宅壮一文庫のいずれにも所蔵されていないため、閲覧自体が困難となっています。そしてあじまにあも狙っています。

 

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