OTOMO KATSUHIRO on Magazine週刊漫画アクション '74/05/23号
収録作品
コメント単行本「GOOD WEATHER」収録の「Boogie Woogie Waltz」が収録されています。このタイトルは4月25日号掲載の前作と全く同じですが、主人公の姿形がほとんど同じという以外は関連のない作品です。扉ページにアオリはありませんが、ラスト・ページのハシラに「若干十九才の俊英 大友克洋の描くコミカルな青春群像 次回の力作にご期待下さい!!」とあります。これは、扉ページにタイトル以外の写植を入れないという大友克洋の指定があった為と思われます。大友克洋の名前は、単行本同様枠線右下部分にある三文判のみです。 作品は、前作に少し芽生えた「コミカルな」描写が増え、シリアスで重いテーマを飄々とした感じにすり替えています。所々にあるギャグのようなものは、これまでの作品には全く見られないものでした。単行本のあとがきインタビューで語られているとおり、その後の方向性を決めることになった、転換期の作品といえるでしょう。また、画面の陰影の強調、枠線の効果的な使い方(抜き方)など、過去数作の試行錯誤がこの作品あたりで整理され、スタイリッシュになってきた感じを受けます。 '70年代のアクションは入手困難です。 |
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