日記メモ兼ちいさなけいじばん

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【 158 】 変化音のモンダイ

私の作る曲に変化音が少ないことには、前から自覚はあった。
ハ長調ならハ長調のドレミファソラシドしか使わない(使えない)のである。
ドからレに上がるときに、ド#が使えず、レからドに下がるときに、レ♭が使えない。
他の人の作品で変化音をたくさん使っているのを聴くと、流れが自然でうまいなあと思う。
実はたぶんそれが普通なのだろう。

なぜ私が変化音をあまり使わない(使えない)のかについて、最近ふと思い当たることがあったので、書いておく。
それはハーモニカである。

プロフィール欄にも書いたことだが、小学2年になったとき父からハーモニカを渡された。
小中学校の音楽の時間にはだいたいそれを使っていた。
縦笛も持ってはいたが…。
縦笛の新しい指使いを習うときは、ちゃんと縦笛を持って指を運び、一緒に練習した。
でも合奏するときは、たいていハーモニカに持ち替えて加わっていた。

そこまでハーモニカにこだわっていた理由はよくわからないが、何人もの友だちが「そのハーモニカは音がいいね」と言ってくれたことが大きいと思う。
私がもらったハーモニカは穴が上下2段あって、縦2列同じ音が鳴る(複音ハーモニカというらしい)。
そのせいか、響きがとてもいいのだった。
これは子どもの私にもわかって、とても嬉しかった。
ただし弱点もあった。
半音の変化音を出せないのだ。だから移調もできない。

ほかの子のハーモニカは半音変化を出せるので、仕組みが違うんだとスグわかった。
もっとも、変化音を出せるハーモニカは音が平べったく無理のある感じがして、ほしいと思うこともなかったけれど。
半音変化や移調も可能な縦笛にくらがえしようと思うことも、まったくなかった。
合奏などで変化音を出さなければならない箇所は、音を抜かしてごまかした。

今思うと、どうもハーモニカのオーケストラっぽい音が好きだったのかも知れない。
「ものすごく小さいオルガン」と言えなくもないから…。

そういうわけで、そのハーモニカをとても気に入っていた私は、遠方の大学へ行くために下宿をする際も、それを持っていった。
さすがにその頃は、もう喜んでハーモニカを吹くこともなくなっていたが、今でいえばぬいぐるみを捨てられない大学生みたいなものか(笑)

でもその後も時折りは吹いていた。
相変わらず変化音部分はごまかしながら。
そしてそういう長日月のハーモニカ体験が、変化音がなくても十分に音楽を楽しめる体質をつくったのかなと、先日ふと気がついたのだ。

いや、そんな長い個人史に理由があるんじゃなくて、たんに半音変化が不得意なだけかも知れませんが^^;

From : 辻 -2017/12/22(Fri)11:01-

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